に投稿 コメントを残す

好きになれないことも学校で学ぶ理由

DSC_0672DSC_0682

「お利口さんだね」と言われて素直に喜べない自分の違和感を信じていいよ、まだほめられた気分のするひとはそこからそろそろ卒業してもいいんじゃない?こんな話を最近授業びらきでしています。
鵜呑みにしないで、言外の意味や行間を読めるような力をつけて卒業してほしい。他の可能性もあるかも?と一呼吸置くことはあなたの身を守ることにきっとつながるはず。社会や世界をどう見るか、調べ方・確かめ方や学び方を一生ものとして身に着けてほしい——そんな願いで、高校生に出会う4月ももうすぐ終わろうとしています。

「青少年に、判断力や批判力を与える必要はない。彼らには、自動車、オートバイ、美しいスター、刺激的な音楽、流行の服、そして仲間に対する競争意識だけを与えてやればよい。青少年から思考力を奪い、指導者の命令に対する服従心のみを植え付けるべきだ。国家や社会、指導者を批判する者に対して、動物的な憎悪を抱かせるようにせよ。少数派や異端者は悪だと思い込ませよ。みんな同じことを考えるようにせよ。みんなと同じように考えない者は、国家の敵だと思い込ませるのだ」

この言葉は、ある指導者が言ったとされているものです。本当にその指導者が言ったのか、今となっては確かめようがないのですが、ある本で見つけました。ここにある判断力・批判力・思考力こそを養ってほしいと、私は授業や課外活動であの手この手で攻めていきます(笑) この3月に卒業した生徒たちは「ほら、ヤスコの『洗脳』はいってきた〜」と、最後の頃にはこちらの手の内を見透かしたようなことを口にするようになりました。「『洗脳』って指摘されるようなのではほんとうの『洗脳』じゃないしぃ(笑)」と応酬していましたが、本当はたじたじで、とうとう私の「取り説(取扱説明書)」なるものが後輩に口コミで伝えられている模様。ネタバレは悔しいけれど、成長はうれしくて、また新たな出会いへのエネルギーとなっています。
写真は私の席から見える正門付近の桜。入学式が暖かくても冷え込んでも、どれかは咲いているようにと数種類の桜が植えられており、今年も桜のある入学式を終えました。正門の階段を半分上がったところに、もうすぐアンネのバラも咲きます。
京都 岸田康子

DCF00295DCF00296

に投稿 コメントを残す

細腕二年担任奮闘記③

沖縄高生研の照屋です。今年度、僕は新しい学校へ異動になりましが、なんと伊藤香織さんと同じ職場です。「県内トップの」進学校!! 僕は英語を教えてますが、前任校に比べて授業や講座で扱う教材の数がとても多く、赴任した最初の一週間は教材研究と学校のリズムに慣れるのに苦労しました。新しい環境での仕事の進め方とリズムに慣れるまで、もうしばらく時間がかかりそうです。

 

さて、去年の前任校での二年担任としての実践&エピソードの続き。4月のHR開きの後、クラス役員決めの時に多少の混乱はありましたが、その後クラスは各行事を通して順調に動いていきました。

 

4月の遠足→初めての学校行事。移動バス内でのカラオケ・ビンゴ・目的地でのBBQ・学級レク

(☆ 学級レクは、男女があまり交わらなかったので、僕が半ば強引に盛り上げました。)

 

5月の新入生歓迎球技大会→うちの学校では公立の体育館へ移動して行う。今年の競技はバレー。

クラスで2チームエントリーしましたが、残念ながらどちらも一回戦で敗退。

僕は写真を撮りまくって、学級通信に載せました。

 

6月の陸上競技大会→これも公立の運動公園へ移動して行う。各種競技を行い、合計点で学年及び

全体の順位を決める。うちのクラスは部活組が張り切ったが、全体での順位は真ん中くらい。その代わり、「学級旗デザイン最優秀賞(僕の顔がデザインされてた)」を受賞!

 

さて、メインの行事は9月下旬に開催されますが、前任校でのその年の行事は文化祭でした。

(沖縄の多くの高校では、3年で1サイクル行事ローテーションである。例:体育祭→文化祭→

舞台祭という風に。)4月から密かに、文化祭では生徒たちに「劇」をやって欲しいと考えてました。

 

ただ、僕が先頭になって「劇をやるぞ!」と意気込んでもしょうがないので、生徒たち自身に考えさて決めてもらおうと思いました(なるべく「劇」になるように仕掛けながら…….)。

 

5月頃に出した学級通信に、以下を載せて生徒たちの判断材料にしてもらいました。

① 模擬店(+歓迎アーチ作成)

メリット:達成感がある。お客さんがほぼ確実に来る。

デメリット:忙しすぎると、見学の時間がない。保健所の講習を受けなければならない。

人気が高いので、企画が通らない事もある。

 

② 舞台発表(劇・ダンス・エイサー等も含む)

メリット:心に残り、クラス全体が成長する事が多い。見学に行く時間は比較的取りやすい。

デメリット:全体的なチームワークが必要。クラス内で「やる気」の温度差が発生するかも。

 

③ 教室展示

メリット:アイデアと工夫次第で、様々な取り組みが可能。

デメリット:題材によっては、一週間前に準備しても間に合うので、あまり心に残らずに

達成感もない可能性あり。

 

 

その年の6月に、伊藤さんが担任をやっているクラスの演劇を見に行きました(僕がまだ伊藤さんと同じこの高校に赴任する前。進学校なので6月に文化祭がある)。開演するまではざわざわとしていた体育館内でしたが、劇が始まって5分もたたない内に僕を含めた観客は、その劇に引きこまれてしまいました(劇の詳しい内容は、夏の全国大会で!)。シーンと静まりかえった館内に、役者の声、効果音、劇に付随する「音」だけが響きわたりました。上演が終わると、大きな拍手が起きました。素晴らしい劇でした。「うちのクラスでも、絶対に劇をやらせるぞ!」と気合いが入りました。

でも、最終的に何をやるのか決めるのは彼らです。さて、どうなることやら………(続きは次回)

に投稿 コメントを残す

生徒会執行部に10名「入部」(*^-^*)

新年度が始まって10日が過ぎました。生徒会執行部には10名ほどの1年生が「入部」してきました。いつも4月に入って来る1年生はせいぜい2〜3人。それがどうしたことか今年は10人も入ったのだから大騒ぎです。狭い生徒会室は生徒がうようよいるというありさまです。私は今年も生徒指導部長兼生徒会副顧問というポジション。夕方、チラリと生徒会室をのぞきに行くだけなので、1年生の顔と名前はまだわかりませんが、いつも生徒会室で目をキラキラさせています。こんなに早く入ってもらえると仕事を覚えるのも早いので、今後が楽しみです。今は今月24日の生徒総会の準備でバタバタしていますが、終わったらゆっくり歓迎会をやるつもりです。


 忙しさにかまけて昨年2月の三者協議会(モスサミット)の結果を踏まえた提案を職員会議にかけていません。とりあえず私を含めた職員側は三者協議会(モスサミット)で話し合われたことについて2月以来何もしていません。しかし、生徒側は今回の生徒総会で、教員側に向けて携帯電話のルール改正を求めるアピールを採択する予定のようです。動かない教員側に対してしびれを切らしているといった様子です。それにしても、昨年から顧問になった若い先生も、生徒達の要求を真正面から受けとめている様子がたのもしです。一方でPTA。この春の総会でPTA会長が交代しました。前の会長は総会の解任の挨拶で、三者協議会(モスサミット)について言及し、親や生徒が学校運営に参加することの重要性について長々と語ってくれました。さらにその日の夕方の懇親会では、新PTA会長も挨拶の中で三者協議会(モスサミット)についてやはりかなりの時間を割いて話しをしてくれました。

本校の職員は必ずしも全員が三者協議会(モスサミット)に対して理解を示してくれているわけではありません。明確に反対の立場と思われる人もいます。もし今、私が今年は三者協議会(モスサミット)をやらないと言っても教員側からの反対は特にないと思います。しかし、生徒側と保護者側がそれを許さない状況になりつつあります。とりあえず、次号のPTA新聞は「モスサミット特集」だとPTAの広報委員長がおっしゃっていました。これが学校を開くことの力だと実感するこの頃です。


青森高生研 酒田 孝

に投稿 コメントを残す

4月、いよいよ本格的に

アンドウです。

2013年度4月も中盤
気象・気候、世の中の情勢は落ち着きません。

かなり寒かったかと思いきやここにきて昼間はそれなりの気温です。
淡路の地震も気になります。
国内の世情もほかではありませんが、海外のあら方もおちつきません。

一方、現場は少しずつ本格的な学校の姿が現れてくる頃でしょうか。
私の勤務校でも保健の行事であったり、新1年に対する事務的対応や
オリエンテーションが、授業と平行して進んでいます。
そろそろ、「さて、今年度はどんな授業の進め方をしようか。」とか、
「うちのクラスをどうもっていこうか。」と、気持ちや気合いが入ってきます。

最近読んだコラムに「記事の読み方」について書かれているものを見ました。
「・・・違和感や理解できないものに向かい合う姿勢が問われている・・」
というようなことを指摘していました。

「確かにそれは言えるかも。しかも、授業にも同じことが当てはまるような気がする!」

早速、3年生の授業の組み立てを考え直してみました。
食わず嫌いをそのままにしておかず、料理法を変えてみたり、
器や彩りを工夫することでホントの味を確かめさせます。
中には「やっぱりまずかった」と吐き出すものもいるかもしれません。
それでも中には「意外な味」とか
「へ〜こんな味がするんだ〜」としっかり受け止めてくれる生徒も出てきます。

もちろん私の担当は美術科です。
さしずめ、「素材」は教科書に取り上げられるような作品たち、
「器や彩り」「調理法」はプレゼン方法であったり語り口でしょう。
それまで「古典美術」に関して受け付けないそぶりを見せていた生徒にたいして、
多少の触手は引き出せたように思いました。

違和感と違和感がない世界と、つなぐのは授業かもしれない。
そんなことを考えながら仕事に追われています。

に投稿 コメントを残す

大阪高生研、春からいろいろにぎやかに

今年もやります、大阪大学学生向け1日講座

大阪・おまかせHR研究会です。

関西で、いくつかの大学から講座を依頼され、教師をめざす若い人たち向けの講座をいつもの「多くの教師が寄ってたかって」で担当してます。

若い視線にわれわれ自身が呼び覚まされ、また、若い先生の実習講座(別名「ムチャ振り講座?」)としても、定着してきました。

先日は和歌山大学からもオファーいただき、同大学出身の若手・Mさん中心にわいわいやってきました。

さて、「教師とは何ぞやを1日でつかむ講座」と称して、大阪大学教職取得学生を対象に行われる「教育実習事前指導」を「おまかせ」が今年も担当します。
今年から大学のカリキュラムが変わり、春の「事前指導」に加え、2月には「実践演習」講座も担当することに。
以下、ご案内です。

◆◆◆
「教師とは何ぞやを1日でつかむ講座」
      by おまかせHR研究会

【4月】4月20日(土) 
【5月】5月19日(日) 
※8:00AM集合〜PM5:30までみっちり。その後交歓会。
※2日間とも同じ内容です。
 
「現役教師たちが大勢でやってくる」が旗印の恒例講座。
 教師をめざす大学生たちをゲームで一気にクラス・班に分けてのワークショップ。
 若手教員の参加歓迎。なかなか見せてもらえない、HR派先生たちの「クラス開き実演」。
 さらに今年のテーマは「授業」。各先生手持ちの“ワザ”を駆使した授業「導入」講座もある。

 教師をめざす学生さんたち向け「1日まるまる講座」のあとは、大阪大学の名物教授たちとの交歓会もあります。

「行くよ!」は、おまかせHR研究会 taikanokaisin@kd6.so-net.ne.jpまでメールを。

に投稿 コメントを残す

北の国から学校づくり

明日は、我が校の入学式

新しい1年がまた始まる。

ホームルーム担任のときは、クラスの生徒の名前を懸命に覚え、

学級通信を書き、どんな学級開きをしようかと考えていた。

学年の先生方と一緒に280名の生徒たちの未来をみんなで語り合っていた。

教師31年目の今年は進路指導部主任という仕事になった。

長野の小澤先生の「教務」という仕事と同じように

私も学校づくりにかなり近いポジションとして最大限に利用しようと考えている。

9割以上の生徒が大学進学を目指す学校であるが、

大学への合格をただ考えるだけでなく、その先のことも考えて進路指導をしてほしい。

それが、校長から言われたことである。

高生研で学んでいることを、たくさんこの学校で実践していきたい。

 

昨年の3年生の職員室は楽しかった。

8人全員が、笑顔で、生徒280名のことを真剣に考え、話し合っていた。

今年の進路指導室も8人。

8人全員で、280人×3=840人 すべての生徒のことを真剣に考え、

豊かな生徒たちの未来のために頑張っていきたい。

まずは、先生方が仲良くなること。

学校以外の楽しさを共有することで、先生も生徒もこの学校に来て良かったと思える

職場づくりをしていきたい。

私は静かに燃えています。(*^-^*)

あおもり よしだ

 

に投稿 コメントを残す

若い世代に引き継ぎたいもの

長野県 小澤彰一

 今日五日、先ほど私の勤務校の入学式が終わった。
 学校最大の行事は、文化祭だと言う人もあるかもしれないが、入学式と卒業式といって大きな異論はないだろう。学校に籍が生じ、課程の修了が認められて新しいステップに進む節目になる行事だ。だから、子ども・保護者、そして教師にとってもないがしろにはできない。これらが、入試、新年度準備の業務と合わせて、一ヶ月の間に集中するのである。しかも、この間は学校関係者が一様に忙しいのではない。富と同じように仕事も偏在するのである。
 学校の裏方、舞台芸術で言えばスタッフ、私はこの「教務」という仕事に関わる事になって四年目になる。退職間際で、他にやりたいことがあると拒否するもままならず、この学校では通算7年目となる。
 教員に成り立ての頃は、生徒会活動や授業づくりに燃え、「教務」などという仕事は「教育」の周辺業務くらいに考えていた。だが、年齢や経験を重ねるうちに、生徒の実務能力を鍛えることもだが、教師の実務に対する思想性の重要さも実感するようになった。だからこんな仕事、自分から希望することは絶対に無いにしても与えられれば、学校づくりにかなり近いポジションとして最大限に利用してしまおうという下心は持っている。
 教師の実務を支える思想性とは何か。抽象的なたとえだが、幾本か絡まった紐の先端がどこにつながっているかを見極める判断力のようなものだろうと思う。教師が官僚主義に陥らないためには、高い思想性を持ち続け、常に自問し続けなければならないだろう。年寄りにはかなりしんどい仕事だ。
 あと一年、自分の考える実務を支える思想性を実務に即して文字にしてみようと考え始めている。

 生意気だった若い頃の自分を支えてくれたのは高生研、そうした生意気な自分を変えてくれたのも高生研、老いて次世代に引き継ぐ使命感を持たせてくれているのも高生研。
 次世代の生年教師たちに、この夏の新生高生研の全国大会京都に是非参加して欲しい!老教師の切なる願いである。
 もうしばらくすると、竹内常一先生のように「祈る」ことを覚えるかもしれない。
                

に投稿 コメントを残す

大阪高生研、春からいろいろにぎやかに①

 大阪・サトウです。

教師にとっては4月1日が「元旦」。
また新しい年度が始まりました。

サトウも転勤希望を出していなかったのに、転勤となってしまいました。
いま、せっせと荷物、運んでます。

さて、大阪高生研、春からいろいろにぎやかに考えています。
会員以外の参加もOK。
大阪お立ち寄りの際には、ぜひお越し。

ここでは、「史上最強の遠足」と称して3年前から行っている「遠足」ワークショップのお知らせ。

今年は「雨天OKの遠足」がテーマです。

以下、首藤さんからのご案内転載。

【春企画いろいろ】ものの始まりは堺と申しまして

みなさん、こんばんは。大阪高生研の首藤です。イベントのご案内です。「ものの始まりは堺と申しまして・・・」ということで、今年もやります!史上最強の遠足 第4弾! ぜひご参加ください。「行くよ!」という方は、お近くの大阪高生研会員または左記「メール送信」までお知らせください。

史上最強の遠足 第4弾! 堺One Day Walk 4月29日(月) 10時 南海堺駅東口駅前広場(プラットプラット側) 集合

 ※ビフォー・ツアー参加者は、8時30分集合 天ぷら 大吉でがっつり朝食!

★歴史にひたるか?食いだおれるか?あなたはどっち派?

■歴史文化コース 鉄砲鍛治屋敷―薫主堂―山口家住宅―妙国寺―阪堺電車=(住吉大社)=阿倍野(16時頃予定) ※昼食 げこ亭orなにわ亭を予定

■堺うまいもんコース 堺コンペイトウミュージアム―八百源来弘堂―かん袋―阪堺電車=(住吉大社)=阿倍野(16時頃) ※昼食 深清鮓を予定

□堺の歴史 戦国時代以降、「東洋のベニス」といわれ、明や南蛮など海外との貿易拠点として“黄金の日日”を迎える。町中と周囲三方に堀をめぐらせた環濠都市を形成し、商人自らが都市を運営する自治都市となった。侘び茶の大成者、千利休が生まれ育った地であり、茶室も多く、茶の湯文化が根付いている。江戸後期には、醸造業などで再び栄え、建物に贅を尽くした立派な屋敷が並ぶようになる。「京の着だおれ、大阪の食いだおれ」と並び「堺の建てだおれ」と呼ばれるほどであった。「もののはじまり、何でも堺」という言葉の通り、刃物、線香、自転車など匠の伝統産業が息づき、鉄砲製造、傘、かるた、金魚、学生相撲なども堺で起こったとされる。情熱の歌人・与謝野晶子のゆかりの地であり、20の歌碑が市内に立つ。

◆阿倍野解散後のお楽しみもあり!?

に投稿 コメントを残す

私たちがまず「つながる」

 大会グループのチーフで、この4月から当ブログの1日を担当する久田です。
 2013年度が始まりました。新年度というのは、春の陽気がそうさせるのか、頑張っていこうという気持ちが自然と湧いてきますね。高生研にとっては、とりわけ今年は大切な年です。言うまでもなく、新しい高生研にとって最初の全国大会(通算第51回大会)が8月3~5日、京都の同志社高校を会場に開かれるからです。何がどう新しくなったのか、この大会の魅力はどんなことかなど、私なりに考えたことを、この場を借りて述べていこうと思います。
 その最初として、3月17日に行われた拡大大会グループ会議でのことをちょっと紹介します。ここでは、分科会をどうするかとか、全体会で何をやるかなど、今大会の具体的な中身について話し合いました。その中の一つ、「大会構想」に関わることを書きます。
 この会議の中で、これまで、わらをもすがる思いで高生研大会に参加したけれど、結局、退職された先生が何人もいるということが指摘されました。残念ながら、高生研大会がその人たちにとって願いに応えるものではなかったわけです。進学体制のもと本当に教えたいことが教えられない、行事が次々と削られHRづくりができない、教員自身が管理され身動きできない…。そんな悩みを持つ先生たちが辞めなくてもすむような、見通しが持てるような大会をつくっていきたい。そんなことを話し合いました。
私はかねがね、高生研のおもしろいところは、自らの組織論を実践に結びつけているところにあると考えてきました。たとえば、大会の分科会で行っている「班討論」(今大会では全体会でも取り入れる予定)は、私たちが提唱してきた実践手法の1つです。
 ここ数年、高生研は、自身の組織体制をどうしていったらいいかということを議論してきました。そして、2012年8月に新体制のもと再出発したわけですが、「組織論を実践に結びつける」という原則にたてば、組織のリニューアルが、大会のありよう、教育実践のありように結びつくものでなければ、本当の意味での再出発にはならないでしょう。
 今大会は「生徒とつながる」がテーマです。ならば、私たち教員がまず「つながる」こと。このことを一番意識してこれからの4ヶ月と大会当日、「実践」していきましょう。(愛知・久田晴生)

に投稿 コメントを残す

キャリア教育?とシチズンシップ教育?

教師生活31年目が4月から始まります。

新しい仕事は担任でも生徒会担当でもなく

進路指導主任です。

生徒280名のうち、約半数が国公立大学に進学します。

9割が大学進学の学校です。

3年間の担任生活は、良い仲間に恵まれました。

笑いが絶えず、生徒ひとひとりをみんなで話し合う本当に居心地の良い空間でした。

最後は担任団で卒業旅行に行きました。

塩ラーメンに温泉に海鮮丼。

推薦入試や、センター試験後の忙しい毎日が嘘のように楽しい時間を過ごすことができました。

4月からは新一年生担任、教務、生徒指導、転勤とバラバラになりました。

4 7 24

 

さて、進学校で、今一番求められているのがキャリア教育なのだそうです。

キャリア教育からシチズンシップ教育へという論文を書かれている大学の先生もいるようですが、

今、ひとつよくわかりません。

皆さん、教えてください。

高生研で学んだことを進路指導でいろいろと実践できるのではないかと思います。

北国は少しずつ春に近づいています。

春四月からは、次男と一緒に同じ高校へ通うことになりました。

なんか不思議な感じです。(*^ー^*)

(あおもり よしだ)

 

 

 

 

 

 

 

 

に投稿 コメントを残す

人の輪が広がる

 3月22日付けの井沼さんの国際理解の授業の話の中に、「この報告書は、西谷さんの話を聞いていない人に本当に伝えようという言葉になっていない」という生徒の厳しい指摘があった、とありましたが、私はこの生徒の指摘がすばらしいと思いました。(生徒からこの発言を引き出した井沼さんもすばらしい!)自分が獲得したことを自分の中でまとめる場合はそこで終わってしまいますが、読み手(聴き手)を想定してその人に伝えたいという目的を持って書く場合は、自分が獲得したことを相手に届く言葉に載せる過程で、その知がより深まるのだと私は思います。何かを調べたり人に出会ったりする体験を他者に伝える、という授業内容は私の職場でもなされていますが、その他者を学校内にとどめずに地域に開いていくこともできる、ということを井沼さんから学ばせていただきました。

 話は変わって、夏の京都大会(8月3日4日5日)の宣伝をします。3日に30分間の開会行事が予定されておりまして、京都らしさと新しい高生研のコンセプトの両方がメッセージとして出せればいいな~と考えています。後半はまだ霧の中ですが、前半は京都らしい演出で京都学生祭典踊り普及部のオリジナル創作おどり「京炎そでふれ!」を見ていただくことにしました。京都学生祭典オリジナルの創作おどりである「京炎そでふれ!」は、京都の特色をふんだんに取り入れて創られました。衣装は留袖の古いのをリメイクしたもの、「京炎」というネーミングは、「学生の燃えるような想いを京都から全国に発信したい」という意味をこめているそうです。また、「きょうえん」という響きには「共演」「競演」というような意味もあり、学生が市民と「祭」を共に創りたいという思いを形にしたものだそうです。「そでふれ」は、「袖振り合うも多生の縁」ということわざが由来で、 出会いを大切にしなければならないという意味だそうです。 また、「ふれ」にはFriend(=仲間)という意味も込められているとのこと。袖触れ合う人々、 おどる人々はみな友達・仲間であり、このおどりがそのような関係を築く手助けになればという願いが込められているそうです。出演は立命館大学のサークル「おどりっつ」が快く引き受けてくださいました。出演者の中から大会参加希望者も出てきそうで、大会に向かって人の輪がじわじわ広がっていくのを感じています。

sodehure

                     (京都 田中容子)

に投稿 コメントを残す

「高校生活指導 18歳を市民に」195春号は、3月1日発売です!

 編集長の井沼です。新高生研発足を記念する194号(2012年夏)から編集長をしていますが、おかげさまで194号は好評のうちに1000部を超える普及が出来ました。高生研会員はじめ、194号を読んでくれた方に心からお礼申し上げます。

 

 さて! 195号は、デザインが一新されました。これはインパクトありますねえ。職場で隣に坐っている徒会部長の若手との間に何気に置いといたら、「対話と討議が必要って、まさに今のうちの生徒会ですねえ」とぼそぼそというので、「よかったら読んでみて。立ち読みOKだから」とすすめました。ちらちらと読んでくれていたみたい。うれしいなあ。

 195号全体のコンセプトは、<学校の民主主義を問う>です。

 「特集1.学校に対話と討議を!」は、教育現場に「上意下達」のシステムが強まるなか、対話と討議を軸にした教育実践を通じて学校の民主的統治のあり方を考えようというものです。締めくくりの竹内論文は、指導と対話・討議の実践的な関係をクリアに整理してくれて、元気が出ること間違いなしです。

 「特集2.ケアする責任を分けあう社会へ」は、昨夏の全国大会問題別分科会で好評だった原田真知子さんの実践記録「『いらない子』なんていない」をはじめ、高校に留まらない広い視野で傷ついた子ども・若者のケアと再生の物語に光をあて、人に優しい社会を提起します。

 教育の論点「第2回 民主主義の現在」は、名古屋大学の田村哲樹さんに、政治学の立場から、「熟議民主主義」を論じてもらいました(昨夏の全国大会記念講演に加筆)。

 そのほか春号は、新年度を迎えるためのヒントもいろいろ。充実の1冊をお楽しみ下さい。そしてぜひあなたのまわりの「あの人」に勧めてみてください。

 本誌に関する購入は下記のメールアドレスまで。

 御意見、要望、率直な感想寄せてくれたらとっても嬉しいです。編集委員一同、心からお待ちしています。

 info@kouseiken.jp 事務局(藤本幹人)か、編集委員会直通メールinuma@mug.biglobe.ne.jpまで。

に投稿 コメントを残す

「細腕二年担任奮闘記①」

 こんにちは。沖縄高生研の照屋です。今年の大会は京都。7年くらい前の年末に、同僚と観光で京都を訪れた事があります。その時に色々な場所を見て回り、とても楽しかったのですが、平等院鳳凰堂だけは行く事ができなかったので、今年はチャンスがあれば訪ねようと思ってます。

 さて、今年の応援ブログには今年度(2012)年度の「二年担任奮闘記」を書いていきます。現任校で、勤務五年目になりました。最初の年は生徒指導部の遅刻係。二年目と三年目は二学年主任で、去年は三学年主任でした。今年度はかなり久しぶりの(初任研以来、9年ぶり)二年生担任をやる事になりました。同じ沖縄高生研の伊藤香織さんのHR実践もパクリながら、これまでクラスでやってきた事をブログに載せていきます。

 2012年4月9日(月)、新年度の始業式。体育館にてクラスと担任の発表が終わった後(僕が担任だとわかった時、数名の生徒から拍手あり。良かった….)、各学級へ。僕が受け持つクラスは、男子21名女子11名。男子は物静かでおとなしく、女子は元気者が揃っている印象で、一年生の時に授業で教えていた数人を除いては、初めて会う生徒たちでした。「四年制大学を目指す」クラスで、希望してこのクラスに入ってきた子たちなので一年次の出欠状況や成績は全体的にまあまあ、という感じです。

 教室に戻り、LHRで簡単に僕の自己紹介。本当はこの日に色々とやりたい事・決めたい事があったのですが、うちの学校では始業式の午後に新一年生の入学式があります。存校生はそれに備えて清掃や式場作成があるので、クラス内の班や役員などを決める時間がありません。クラス初日のLHRは入学式準備と翌日の連絡事項を伝えるだけで精一杯でした。
翌日10日の、朝のSHR。学級通信第1号を配布し、午後に二時間(なぜか3校時と6校時)設定されたLHRでやる事(クラスでの基本的なルールの担任からの提案/班員決め/一年間の役員決め)を伝えました。

 3校時のLHRにて。班を決める方法は、初任研でやった「お見合い方式」をクラスへ提案しました。
具体的には、

① まず男子同士、女子同士で好きなメンバーを探して二人か三人のグループを作る。
② 男女それぞれのグループが決まった後、女子グループの方から、希望した男子グループへ「お願いします。一緒の班になりましょう!」と申し込む。(希望するグループが複数いたら、なるべく
話し合いで決める。どうしても決まらなかったら、ジャンケンで)
②を説明した時、クラスが少しザワめきました(特に女子)。「お見合い形式」が新鮮だったようです。
念のため、「このやり方でやりたいと思うけど、いいかな? 他のやり方がいいというならそれでも構わないよ」と告げると、「これでやってみたい!(特に女子)」という意見が多かったので、まずはやってみる事にしました。思ったよりはスムーズに進み、6つのグループが出来ました。各グループごとに机を向かい合わせ、お互いの顔が見えるように座るように指示しました。
 次に、一年間どの班になるかをグループで話し合わせ、どの班を希望するのか「ドラフト会議」を使って決めさせてみようと思いました。
 「厚生/保健/図書/進路/美化/生活」の6つの班の一年間の仕事をおおまかに説明。その中から
第1~3希望までを話し合いで決めて、その後各グループから希望を順に告げていくという方法です。「人気がない【班】は取れる可能性が大きいけど、人気がある【班】は競合になるのでよく話し合って決めてね」と説明しました。この「ドラフト会議方式」を説明した時、ほとんどの生徒がキョトンとしてました。そこで、「例えば、仮に【保健】を選んだグループが一つだけなら、そのグループが【保健】を取れるけど、【図書】を選んだグループが三つあったら、それらのグループで話し合いで決めるか、決められそうにないならジャンケンで決めることになる。そうすると、「班」を取れなかったグループは次順になるので、「取られてない班」から希望を選んでいかないといけない。
 下手すると『一番希望してない』班を取る可能性もあるよ。」

さて、どうなるか…….(続きは次回)

に投稿 コメントを残す

青森高生研冬の集会はやる気まんまん、ウーマンでした。(*^ー^*)

2月2日(土)3日(日)、青森高生研は 「北の国から学校づくり」をテーマに、浅虫温泉「帰帆荘」にて

森 俊二先生に講師に来ていただき、約30名の参加で真剣な学びをすることができました。

今回は秋田大学の生徒さんの他に弘前大学の生徒さんも参加してくれました。

現役の若い先生がたの参加が課題ですが、未来の先生の卵たちが、この集会でいろいろなことを学び

希望とやる気を表現してくれたことはとても嬉しいことです。

初日は、ぴらいち学習会と森先生による講演「シティズンシップ教育をみんなで考えよう。つくろう」でした。

具体的な教育実践を紹介し、シティズンシップ教育について詳しく学ぶことができました。

夜の懇親会は、谷崎さんの還暦を祝う会も行いました。

また、やる気マンマン・ウーマン体操もみんなで踊り、楽しい懇親会でした。

(詳しくは、こちらの青森高生研ブログをご覧ください。)http://plaza.rakuten.co.jp/aomorikouseiken/diary/201302060000/

二日目は三沢高校の酒田先生のレポート。

「生徒が気軽に話し合える空間とそのしかけ」

三沢高校の生徒会活動は、全国に胸を誇れる活動だと思います。

青森県初の三者協議会も行われようとしています。

高生研冬の集会

 

青森は京都大会応援ブログの7日、17日、27日を担当することにしました。

次回の2月27日は2月9日(土)10日(日)に行われた東北ブロックゼミと

2月26日(火)に行われる三沢高校の三者協議会(モスサミット)の様子を載せたいと思います。

ともに、学び、ともに語らい、
世の中がもっと笑顔であふれるような教育実践を目指していきましょう。

青森高生研 吉田 雅浩

に投稿 コメントを残す

「大会情報&申し込み」は大会参加申込メール簡単送信フォームつき

みなさま

京都大会応援ブログがおかげさまで1000アクセスを超えました。
例年にないスピードです。
しかも、たった3つの記事で・・。

ひとえにみなさまの関心高さでしょう。

ところで大会の一次案内を掲載させてもらっています。
ブログタイトルの下、赤字で 【new】大会情報&申し込み の所です。
ぜひのぞいていただき、案内や申し込み書を取り込んで下さい。

そしてページには、
ものすごく簡単にメール申し込みができるフォームも用意しました。

あと半年後に迫った全国大会。
そーどす、申し込んでおくれやす。

どす。

京都大会応援ブログ担当 安藤

に投稿 コメントを残す

「エレルギー」のぶつかりあい

 私の勤務している夜間定時制では「温かみある定時制教育事業」の一環として、毎年、様々な分野の外部講師を招いてのイベントを行っています。 今年度は、私の前任校の同僚だった音楽教師のMさんを招いての「声楽コンサート」を行いました。Mさんは、毎年、「フィガロの結婚」などの本格的なオペラを上演する全国的にも珍しい高校合唱部の顧問で、自身も現役のアマチュアオペラ歌手として活躍している人です。
 当日のコンサートでは、Mさんの軽快なトークを交えての歌とピアノの弾き語りに生徒たちは引き込まれ、リクエストまでとびたし、おおいに盛り上がりました。終了後、職員室でMさんは興奮したようすでこう語ってくれました。「定時制の生徒の前で歌うのは始めてで不安もあったが、歌い始めてびっくりした。生徒たちの『生活のエネルギー』のようなものが自分のほうに向かって来て、それに応えるようにこちらも力が入ってしまった。こんな経験は久しぶりだ。おかげで普段のコンサートの何倍も疲れた。コンサートは歌い手が一方的に発信するものではなく、聞き手との関係でなりたつものだから、今日はほんとうに心から楽しく歌えた」
 かつて同僚であった頃、冗談を言い合い仲の良かったMさんでしたが、こんなにも熱く自分の音楽論を語るのを見たことがありませんでした。そういうMさんの姿を見せてくれるきっかけとなった生徒たちの「エネルギー」を、私は誇りに思うと同時に、Mさんの話を聞きながら、私たちの毎日の授業にも通じるものがあるかもしれない、とふと思いました。教師と生徒、生徒と生徒の「エネルギー」がぶつかり合い、共鳴し合う授業、きっとそれは心地よい疲れとともに、芸術に触れた時のようなある種の感動を伴うものではないか、と思ったのです。

静岡・絹村俊明

に投稿 コメントを残す

京都大会に向け、カウントダウン開始

応援ブログ担当の安藤です。

岸田さんの記事を皮切りに、高生研2013京都大会応援ブログをスタートさせました。
まずは看板が大切ということで、ブログのビジュアルをあれやこれやと調整していました。
タイトルバックの写真はいろいろ試した結果、「紅葉と金閣寺」(↑)を配しました。
タイトルについは、すでに高生研全国通信で京都から発信している記事に習って、「そうだ、京都に行こう!」の京都弁です。
この「京都に」の「に」が「へ」でないところが重要です。
知ってましたか? 例のJR東海のCMに使われているキャッチコピーには「に」も「へ」もないのですね。

その昔のCMには「へ」があったように思うのですが気のせいでしょうか?
今回「に」にこだわった理由とは、「京都にこそおこしやす」なのです。
つまり数ある目的地の1つとしてではなく、京都だから特別に行く価値があるというPRなのです。

さてさて、あれやこれやとブログを弄っていたら、カウントダウンのパーツを発見。さっそく右下にあしらってみました。
なんとあと200日を切っていました。

間もなく大会案内一次版が出来上がる予定です。(できあがり次第、「大会案内」として載せていきます。)
これから8ヶ月足らず、どうか「そーどすそーどす、京都におこしやす-高生研全国大会2013京都大会応援ブログ-」をご贔屓に!

に投稿 コメントを残す

熊本発 全国大会報告 その1

東洋大学は大会会場として、とてもぴったり②     藤川 秀一
 1日目の全体会2シンポジウム「学校に対話と討論を 18歳を市民に」は、昨年の名古屋大会で画期的な全体会運営を創り出してくれた望月さんがその再現、さらなる充実を実現するかと私は期待したのですが、残念ながら不発でした。原因はおそらく50回に及ぶ高生研全国大会の内容をわずか2時間で総括討論しようとしたところにあると思われます。少なくとも4時間は必要ではなかったでしょうか。それでも難しかったかも。森さんの提起論文「『集団づくり』の現代的継承を考える」同じく伊藤さんの「若者を、政治の主人公に」、さらには3人の「指定討論者コメント」、私は提起者・指定討論者の話しと文章をなぞるだけで精一杯で内容と何を討論するのかを理解するまでには至りませんでした。せめて応援ブログで事前に10ページにわたる文章に目を通しておくことが出来ていたらと思いました。
 森論文の、「競争的・暴力的支配を内部に取り込んだ子供の状況に、『班』を教師が一方的な『指導』で機械的に位置づけるのでは管理主義に陥り、形式的・抑圧的なものになるだけだ。」については、松本レポートのように実践の始まりとしては、『班』を教師が一方的な『指導』で機械的に位置づけることも必要なのではないでしょうか。また「リーダー(核)」とリーダーと核をイコールと捉えることは、宮崎の山下先生が提起しているように再検討してもいいのではないでしょうか。
 夜は京都の岸田・田中さん主催の交流会「竹内常一先生の話を聞く」に参加しました。豪華なフランス料理とワインを堪能しながらの楽しい会でした。酔ってしまわないうちにまず熊本高生研の皆さんを代表して、竹内先生が今までに熊本高生研の大会に少なくとも3回以上講師として来熊して頂いたことに感謝の念を申し上げました。沖縄の比嘉大先生と比嘉小先生も交えて談論風発しましたが、印象的だったのは私が「シティズンシップの論議」の登場はそれ以前の高生研の流れからすると違和感があると言うと、賛同してくれる方がいて「俺だけじゃなかったんだ。」となんだか嬉しくなりました。
 以上が私の分担でしたが、それ以外でとりわけ心惹かれたのが問題別分科会の「ケアが必要な子どもがいる学級・HRづくり」の原田真知子さん(神奈川・小学校)のお話し「『いろんな人がいる』が当り前の教室に」でした。詳しくは松永さんが報告してくれますが、我々高校の教員にも訴求力のある普遍性を持つ実践でした。そのうち是非熊本にも来ていただいてお話しをして頂けたらと思います。
 またこの分科会で同じ班にA大生のKさんとOさんがいました。私はお二人のうちのどちらかに班長をやってもらいたくて次のように説得しました。「班長の役割は班員から出た意見をうまく纏めて発表することだと受け取られがちだが、そうなのだろうか。纏めるのは実は大変難しいし、纏めようとするとどうしても自分の主観が入ってしまう。そうではなく纏めようとするよりも、班員の中で特徴的な意見を、班長が注目すべきと考えた意見を、発言した本人に発表してもらうよう指示?お願いする、すなわち班長は纏め役というより調整役と考えた方がいいのでは」と。そうしたらKさんが引き受けてつつがなく班長の役割を果たしてくれました。私は40年来班を使った二重討議方式を当たり前のように考えてきましたが、ここいらで高生研はなぜ二重討議方式を重視してきたのか、二重討議方式における班長の役割とは何かをもう一度問い直す必要があるのではと考えますが、皆さんいかがでしょうか。(ふじかわしゅういち)(おわり)
DSC01075.jpg

に投稿 コメントを残す

熊本発 全国大会報告 その1

東洋大学は大会会場として、とてもぴったり①     藤川 秀一
 私は宿泊地の浅草から東洋大学まで時間にして40分、いくら乗ってもたった二百円という都営バス(東京都はお金持ちですな)を利用出来たので、会場へのアクセスは問題ありませんでした。宿泊地次第では大変だった方もいらっしゃるかもしれませんが、東洋大学は大同大学と並んで大会会場としてぴったりの施設だったのではないでしょうか。具体的には全体会会場もほどよい広さで、分科会会場もほとんどが机の移動が出来て使いやすかったし。また2日目夜の大交流会も東洋大学の学生食堂を使わせていただき大変盛り上りました。学生食堂でのお昼も5百円で美味しくてボリュームのある定食をいくつかのなかから選ぶことが出来て幸せでした。お昼と言えば正門の前に蕎麦屋があって、松永さんと早速「蕎麦で一杯」をやることが出来て、これまた幸せでした。
 2007年熊本大会では全国から10名以上の方が前泊して準備を手伝っていただきました。それ以来私はその恩義をお返ししなければと、これまで出来るだけ前泊してお手伝いをしてきました。今回は前日午後3時からと1日目朝からの準備をお手伝いすることが出来ました。前日午後3時からの準備は20名以上の方が参加されました。大学正門から会場の部屋まで人海戦術でたくさんのダンボール箱を運びましたが、幸い途中で群馬のMさんが台車を調達してくれましたので、グッと楽になりました。台車を大会準備の必須アイテムの一覧表に載せておいてもらいたいですね。最終日の撤収の時は日曜日なので事務所が閉まっていて台車が借りられないのではと心配しましたが、東洋大学を会場としてお借りする際にお世話になった船橋さんのお友達?の東洋大学の先生にお願いしたらすぐさま台車を準備いただきました。東京大会がうまくいったのはこの先生のおかげではないでしょうか。感謝!
 5時までの準備の後は浅草の電気ブランで有名な神谷バーに10数名で繰り出しました。これまた熊本大会で前日準備のため全国から集まっていただいた方々と「郷味洲さき」で肥後の郷土料理で盛り上がったことを思い出しました。神谷バーでは台車をさっと調達してくれた群馬のMさんと隣同士になり、群馬の船橋さんをはじめとする和太鼓グループのことやMさんが顧問をしているボランティア部の話などを興味深くお聞きしました。「核を意識した学級」をレポートする松本さん、そしてMさん、お若い二人がいる群馬高生研は前途洋洋ですね。きっと来年の京都大会にはMさんもレポーターとして登場してくれるのではないでしょうか。楽しみです。
 大会の3日間は群馬高生研の皆さんと滋賀の夏原さんとともに図書販売の係りをやりました。熊本高生研の皆さん、来年の京都大会に参加しようと思っている方は図書販売のような当日だけでもお手伝いできるような係りをやれば、そこから新しい面白い出会いがあると思いますよ。
(ふじかわしゅういち)<つづく>

に投稿 コメントを残す

交流会2 富樫匡孝さんによる「居場所」論

交流会2 富樫匡孝さんによる「居場所」論
ゲスト: 富樫匡孝さん (NPO法人 自立生活サポートセンター・もやい)
日 時: 8月10日(金)大会初日 18:30~20:30
場 所:「こもれび荘」会議室 東京都新宿区新小川町8-20 
★内容
「もやい」のウェブサイトにある「Drop-in こもれび」。アラサー世代を中心とした〈もやい〉のワカモノ向けの居場所です(もちろんアラサー世代以下にも開放されています)。その運営を担ってきたのが富樫匡孝さんです。若者の居場所をつくるなかで富樫さんが感じてきた「居場所」の意義。それは次の3つに集約されるそうです。
まずは、「一人になれる場所」、そしてあと2つは・・・。そこには高校に通う生徒たちにも通底する意義があるように思います。この交流会では富樫さんに「居場所」論をじっくり語っていただき、学校と居場所の関係について考えたいと思います。「もやい」の活動に興味をもたれている方も多いと思いますが、「もやい」のお話が中心ではありませんので念のため。
★時間設定
 17:30 大会全体会Ⅱ 終了 移動 東京メトロ本駒込駅から飯田橋駅約6分 
「もやい」まで徒歩約15分
 18:30 開会
     富樫さんのお話と参加者による交流 
特典:こもれび荘で土曜日にしか飲めない「こもれびコーヒー」(アイス)を飲みながら・・・
 20:30 終了
 21:00 懇親会 飯田橋駅界隈 富樫さんも参加予定(「もやい」のお話はこちらで)
 23:00 散会予定
★参加費1,500円 (アイスコーヒー代込) 
★会場の都合で定員を20名(スタッフ別)に設定させていただきます。