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細腕旅行紀シーズン2(イギリス編)その⑤

こんにちは。沖縄高生研の照屋です。先週木曜日(7/9)、午前中の授業が終わった時に、教頭先生からの校内放送。「沖縄本島地方に台風9号による暴風警報が発令されました。生徒の皆さんは速やかに帰宅して下さい….」放送が終わらないうちに、あちこちから生徒たちの「やったぁ~!」という歓声が聞こえました。割と強い台風で速度も遅めだったので、木曜日の午後から金曜日まで臨時休校になりました。この原稿を書いている時点で、台風11号が本州に向かっているようです。気象庁のコメントみたいですが、大雨や土砂災害には気をつけて下さいね。

さて、イギリス訪問の話も大詰めです。あっという間に2週間が過ぎました。帰国2日前に、お世話になったホストファミリーたちと「お別れパーティ」をすることになりました。
生徒たちは各自で相談しあい、感謝の意を伝えるべく、限られた時間で精一杯パーティの準備をしていました。本番は、学校の図書館で8時から。僕は少し遅れて8時過ぎに学校に着くと、殆どの生徒たちとファミリーが揃っていました。各家庭から軽食やお菓子が持ち寄られていて、図書館内はささやかながら華やかな雰囲気でした。全員が揃った時点で、パーティが始まりました。生徒たちはグループ・個人で日本や沖縄の文化を紹介し、最後にお礼を述べるという形式でパーティは進んで行きました。折り鶴の作り方を紹介した生徒が印象的でした。その子はまずその場にいたホストファミリー全員に折り紙を配り、全員に行き渡ったところで実際に折り方を見せます。その他の生徒たちはそれぞれファミリーごとに散らばり、折り方を手ほどきするというものでしたが、とても好評でした。パーティ後半、僕も感謝の意を込めてサプライズ(?)で「涙そうそう」を歌いました。生徒たちには何も言ってなかったので驚いていましたが、僕のホストマザーが一番驚いてたようです。パーティの最後が「イギリス研修修了書」を全員が受け取り(僕も)、記念撮影&会食で、和やかな雰囲気の中終わりました。

翌日、イギリス滞在最終日。パッキングした荷物を抱え、ホストマザーに大型スーパーまで送ってもらいました。到着初日に迎えに来てもらった場所です。ホストマザーには前日の夜、「絶対に沖縄に招待しなさい。あなたの結婚式でね。」と約束してしまいました。
いつになるやら….マザーとハグし、最後の握手。生徒たちもホストに送られて、全員揃ったところでバスに乗り、最後のロンドン巡りに出発しました。ホストファミリーたちは、僕たちが見えなくなるまで駐車場に残ってくれていました。バスの運転手さんはとても気さくな人で、「どこから来たのか」「イギリスの食事はどうか」「ロンドンまで長い間かかるが、トイレは大丈夫か」等、色んなことを話しました。そのうちお腹がすいたので、マザーが作ってくれた最後のランチを食べながら2時間ほどバスに揺られ、ロンドンに到着。僕らは最初にナショナルギャラリーを訪れました。なんと!ゴッホの「ひまわり」が2つ展示されていて(一つは元々ナショナルギャラリー所有、もう一つはアムステルダムからの作品)、二枚同時に鑑賞する事が出来ました。しかも、入場無料(イギリスでは、大英博物館を含め、ほとんどの博物館・美術館が入場無料)でした。世界各国の、「教科書でみたことある」ような作品が数多く展示されていました。
次に、生徒たちが一番行きたがっていた「コベヴェントガーデン」へ。色んな雑貨屋・レストラン・ブランドショップ・ミュージカルシアター・博物館、はては大道芸人さんのパフォーマンスも見れるような一帯で、生徒たちには2時間の滞在時間は、十分なお土産を買うには短かすぎたようです。
さて、いよいよ帰国。コヴェントガーデンからヒースロー空港へ。ここで、生徒たちにとって最後の難関が待ち受けていました。機内預けのスーツケースが20kgを超えると、超過料金が加算されます(1個あたり10,000!!)。僕のスーツケースはなんとか19kgほどでしたが、生徒たちは半数くらい20kgを超えていました。なぜ重量がわかったのかというと、ヒースロー空港には入り口付近に「スーツケース用秤」があり、うっかりした旅行者も、そこで重さを計ることか出来るからです。重量オーバーした生徒たちは慌ててスーツケースを明けて(出国審査があるのであまり時間がない)、どれを捨てようか本当に悩んでました(ほとんどはお土産)。
僕ら引率教員もアドバイスを与えながら、生徒たちに不要な物を廃棄させ(廃棄専用boxがある)、何とか出国審査を済ませ、飛行機にのる事が出来ました。
まだまだエピソードはありますが……みなさん8月の全国大会で会いましょう。

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細腕旅行紀シーズン2(イギリス編)その④

こんにちは。沖縄高生研の照屋です。先週、無事に文化祭が終わりました。今年は、体育館での舞台発表(演劇・ミュージカル・音楽コースの演奏会等など)のほぼ全てを鑑賞する事が出来ました。特に音楽コースの演奏会は「音楽と映画」をテーマにしたもので、個人的に好きな映画音楽とダンスで構成されたパフォーマンスには、涙が出るくらい心ゆさぶられました。
しかし、体育館内は暑かった!例年よりも二週間ほど早く沖縄地方は梅雨があけました。最高気温は32℃ほどで、沖縄に来た事がある人はわかるかもしれませんが、夕方7時ころまでは割と明るくて、8時頃になってようやく日が暮れて少しだけ涼しくなります。9月下旬まではこの暑さが続きます。

さて、イギリス訪問の話の続き。イギリスケント州アシュフォードに到着し、生徒たちと一緒に初めて現地の高校へ登校。朝8:30頃に到着すると、ほとんどの生徒たちが来ていました。
「あっ、せんせー!おはようございます」と口々に挨拶してくれる生徒たちはみんな元気そうでした。そこへ現地コーディネーターのピーターさんもやってきて「Good morning, girls! How are you today?」とにこやかに生徒たちに話しかけて来ました。ピーターさんは夫婦でコーディネーターをしていて、彼自身は60歳代(だと思いました。直接は聞かなかったけど)くらいの年齢。とにかく明るくて、いたずら好きなお茶目な人で、うちの生徒たちに大人気でした。
生徒みんなが揃ったところで、ピーターさんの案内で校内へ。お世話になる学校は、イギリスで「6th form」と呼ばれる学制で教育を行っていました。簡単にいうと、小一〜中三までは男子生徒だけで、それ以上の学年になると大学進学を目指した男女共学クラスになります。
低学年の生徒たちは、(初めて見る?)日本人の一行に興味津々そうでした。感心したのは、小学3年生くらい?の子でも、相手がたとえ誰で(年上だろうと、女性であっても)あろうとも、ドアを先に開けて「After you」などと言って通してくれる事でした。Gentlemanの国だなあ、と妙に納得しました。教頭先生(多分、ジェイミーさんだったと思います)の挨拶を受けて、ぼくら一行は図書館わきにある一室をあてがわれました。基本的にここで英会話やイギリスの歴史・文化等を学び、昼食は校内の食堂で食べて、タイミングがあえばその学校の生徒たちと一緒に授業を受けるという内容でした。初日は、うちの生徒たち専任の教師であるマットさんが授業を担当してくれました。マットさんは40歳代半ば(だと思いました。直接は聞かなかったけど)くらいの年齢で、高身長の渋いミドルエイジ、という感じでした。
生徒たちに色々なアクティビティをさせて日本人同士で英語を使うことの抵抗感を段々となくしていく授業展開でした。登校してから2時間ほどたった頃、最初の休み時間。ほとんどの生徒たちは、男子生徒たちと話そうと教室の外へ飛び出していきました。
様子を見てみると、うちの生徒たちはたどたどしくも何とか英語を使い、会話が成り立っているようでした。モジモジして結局誰にも話しかけられなかった生徒もいましたが。
イギリスでの毎日は、生徒たちももちろんですが、僕にとっても刺激的で、あっという間に過ぎていきました。学校では時折スペイン語や音楽、コンピュータ美術や体育の授業に参加したり、ロンドン市内(ビッグベン・タワーブリッジ・バッキンガム宮殿・大英博物館等)やカンタベリー大聖堂・ケンブリッジ等を生徒たちと一緒に楽しく見てまわりました(いろんな失敗談もありますが)。
滞在10日目頃、僕がお世話になっている家に、もう一人スペインから生徒引率でやってきた男性がホームステイする事になりました。
彼の名はセザール。サッカー好きの好青年でした。
彼とマヌエラさんが話しだすと、とても早口になるので、     

(セザールとマヌエラさん)
(セザールとマヌエラさん)

最初のうちはなかなか理解できずに大変でしたが、
二日ほど経つと段々と耳が慣れてきました。
さて、イギリス滞在も残りわずかになってきました。まだまだ
いろんなエピソードがありますが、次回でこのブログも最終回。
「さよならパーティ」と滞在最終日のロンドン巡りを中心に伝える予定です。
それではまた来月。

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「細腕旅行紀シーズン2(イギリス編)」その②

 こんにちは。沖縄高生研の照屋です。新年度が始まり、発足職員会議・入学式・授業開き・土曜講座と最初の一週間がやっと終わりました。僕ら教員はパタパタしてましたが、それ以上に生徒たちもしんどかったと思います。特に1年生は情報過多でオーバーフロー気味に見えました。そして僕はこの学校で初めてその1年生を担当する事になりました。かなり久しぶりの40人一斉授業で、2クラス教えます。これまで勤務してきた学校では、ほとんどの英語の授業(僕は英語の教員です)では習熟度で生徒が分かれていて、1クラスで20~30人程度でした。英語科の先生方から色々なアドバイスをもらいながら、目をキラキラさせながら説明を熱心に聞いてくれる彼らに試行錯誤で授業を行っている最中です。

 さて、前回の続き。ロンドンのヒースロー空港から生徒たちと僕ら引率教員2人(合計20名)、そして現地のガイドさん(日本人女性)はバスに乗り、アシュフォード州へ。最初こそ、生徒たちは見慣れぬ車外の風景を見ながらワイワイしてましたが、一時間も経つと殆どの生徒は眠ってしまいました。長いフライトの後だったので、僕もウトウト。ガイドの方の「みなさ〜ん、起きて下さい。そろそろ着きますよ。」の声で目が覚めましたが、それが夜の7時頃だったと思います。事前に送られてきたプロフィールによると、僕がお世話になるホストマザーは仕事を退職されて一人暮らし、ノンスモーカーでペットは飼っていないとの事でした。二週間もの間、外国で、しかも他人の家で生活するのは初めてだったので、生徒たちもそうですが、僕もかなりドキドキしてきました。そうこうしているうちに、バスはホストファミリーが待つ大型スーパー施設内の駐車場へ停車(ファミリーたちはみんな車で迎えに来ていたので)!バスの窓から眺めると、一家総出で迎えに来たらしいファミリーもいました。みんな僕らに手を降ってました。生徒たちは「うわーっ!すご〜い!たくさんいる!誰が(私の)ファミリーかな(もちろん、生徒たちはファミリーの顔をまだ知りません)? 」と興奮気味。僕らがバスの中で待機してる間に、ガイドの方が先に降りて現地のコーディネーターの方と打ち合わせをしていました。間違ったファミリーに引き渡すと大変なので、かなり念入りに名簿をチェックしてました。
 チェック終了後、いよいよ生徒たちがファミリーと対面します。一人一人名前が読み上げられ、バスの外での出迎えです。ファミリーに紹介されると、恥ずかしそうにモジモジしている生徒たちをファミリーたちが次々とハグし、彼女たちの荷物を運びながら車まで連れていってくれます。生徒たちがファミリーに出迎えられる度に、バスの中では歓声があがってました。生徒たちが全員ファミリーに出迎えられた後、いよいよ僕ら教員がファミリーと会います。
 にこやかに僕を出迎えてくれたのは、愛嬌のある笑顔としっかりとした眼差しを持つ素敵なladyでした。挨拶をして(緊張していたので、僕の挨拶はぎこちなかったと思います)荷物を車に運び、お世話になる家へ向かって出発しました。車内での最初の会話は、多分ロンドン近郊の大雨と洪水のことだったと思います(僕らが到着する前、記録的な大雨が降り、洪水が起こった地域もあったので)。

 10分ほどして彼女の家に着きました。

(マザーが用意してくれた最初の朝食)
(マザーが用意してくれた最初の朝食)

さて、彼女に案内されて家の中に入ろうとすると、僕が持っていた「アメリカやヨーロッパでの常識」について予想とは違っていた事が一つありました。
それは………..(その「違い」については次回)

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「細腕旅行紀シーズン2(イギリス編)」

 こんにちは。沖縄高生研の照屋です。久しぶり(3年ぶりくらい?)に風邪をひきました。
朝起きたら熱っぽく、身体がだるいなあと感じました。熱を計ると37℃くらいだったので大丈夫だろうと思いそのまま出勤しました。午後になり、だるさに加えて寒気がしたので保健室で熱を計ると38℃台になってました。養護の先生が、「ひょっとしたらインフルエンザかもしれないので、病院に行った方がいいですよ。」と言われたので、年休を取ってかかりつけの病院へ。
 問診時にインフルエンザの検査をして欲しいと告げると、「熱が出て少なくとも24時間たたないと検査出来ませんよ」と言われたので、翌日のお昼に再度診察を受ける事になりました。もしインフルエンザなら、一週間は出勤出来ません。年度末から新年度に向けて色々とやらなければならない事があるので、感染してたらどうしようと思いました。翌日。検査結果は「インフルではなく風邪」でした。少しホッとした中、この原稿に取り組んでます。

 さて、今年の応援ブログは、去年に引き続き僕が訪れた外国について書いていきます。
去年の3月、2週間ほど生徒たちの研修旅行の引率としてイギリスに滞在しました。うちの学校で数年間続いているものです。参加生徒は1年生が17名、二年生が2名、合計19名で、彼女たち(全員女子)を僕を含めた二人の英語教員が引率しました。出発前、11月頃から何回か旅行会社の事前研修があり、色々と説明を受けました。生徒たちは一般家庭にホームステイですが、僕ら教員もホームステイでした。生徒たちはファミリーのプロフィールを見て「あ、ここ犬飼ってるんだって!」「三歳の男の子がいる!」と、各家庭を比べながら盛り上がっていましたが、僕は正直少し不安でした。行く前は、てっきりホテルに滞在すると思っていたからです。
漠然と「二週間も一般家庭にホームステイできるかな?」と感じました。

 出発の日。那覇空港に午前11時頃に到着すると、すでに何人か生徒たちが来ていました。
保護者の方もいて、「こんにちは。娘を二週間よろしくお願いします」と挨拶されました。
生徒たちが全員揃ったところで、保護者や家族に見守られながら、前泊する成田へ向けて出発(沖縄からロンドンへは直行便がないので)。成田で一泊し、いよいよロンドンのヒースロー空港へ!

 ヒースローまでは12時間くらいかかりました。10時間以上機内にいるのはインド以来でしたが、それぞれの座席には映画やニュースが見られたり、ゲームができるモニターがあり、機内食もおいしかったので退屈さは感じなかったです。機内で長い間過ごした後、ユーラシア大陸を超え、ドーバー海峡上空にさしかかったとき、海上に多数の風力発電タービンが見えました。
海峡を超え、いよいよイギリス上空へくると、山々にうっすらと雪が残っていました。
そうこうしているうちに、ついに飛行機はヒースロー空港に到着!午後3時頃でした。
空港へは、旅行会社現地スタッフの方(日本人女性)がにこやかに出迎えてくれました。生徒たちは全員(海外旅行初の生徒も数名)、長いフライトにも関わらず、元気いっぱいでした。予想してたよりも暖かく(10℃前後)、天気は穏やかでした。

 さて、空港で初めて「ポンド」を使ってミネラルウォータを購入。20ポンド紙幣しか持ってなかったので、大量のおつりがきました。

 全員が荷物を受け取り、いよいよ実習+ホームステイ先であるアシュフォード州へ向かいます。
ヒースロー空港からバスでさらに2時間かかります。さて、ファミリーはどんな人たちか?
生徒たちも僕もドキドキでした。

(機内食モスバーガー提供の「エアモス」)