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問題別分科会2.「青年期の社会的自立のプロセスから高校教育を問い直す」

 自分の受け持ちの生徒を卒業させた後のことは皆気になるもの。卒業生のその後の出来事に一喜一憂した経験はどの先生にもあるでしょう。2000年代に入り高卒後の若者の追跡調査が各所で行われました。これらの結果は、若者の自立経路の研究として高校を含めた青年(移行)期教育への重要な示唆に富んでおります。ただし、学校教育への反映はあまりすすんでいないように思われます。
 この問題別分科会では、参加者が関わっている(自身の)自立プロセスを語りあいつつ、高校時代に必要な学びや経験について率直に意見交換します。ここから、18歳を市民にする高校教育の質的再編のシード(種)がうまれるかもしれません。

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一般分科会7 「国語で扱う原発授業~授業の枠組みを考える」

ええーっ、残念やなー。
なんで応援ブログに札埜分科会の紹介がないのよ。

「憲法」のことにしろ「集団的自衛権」のことにしろ、授業でとりあげることさえ「政治的」とか「偏向」とか言われて指弾されそうなご時世ですやん。
そんななか、あえて国語の授業で、進学校での受験圧力ともたたかいながら、「政治的」事象をがんがん扱ってる札埜さんの報告ですよ。

はっきり言ってこの分科会1本参加するだけでも、遠く筑波までいく価値あるってなモンだい。

特に今回は「原発再稼働」の是非を、電力会社の社員さんと反原発運動の活動家の方の両者を教室に招き、生徒たちに問うたもの。
その結果、授業後、「再稼働賛成派」の生徒が増え、いろんな意味で「微妙」な結果と相成った。

討論を仕掛ける際の教師の立ち位置は?
結局、「何が事実か」よりも「伝え方(プレゼンや口のうまさ?)」によって子どもたちは動かされてしまうの?
いえいえ、オープンエンドで考え続ける生徒を育てられたらオールOK?

重ね重ね残念だ。
なんで応援ブログに札埜分科会の紹介がないのよ。

これは当日行って確かめるしかないってか。

(大阪・サトウ)

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一般分科会2 「学年主任の苦労とやりがい 3年間を振り返って」

地域の「底辺校」と言われる普通高校で、学年主任として
何にどのように挑んできたか、3年間にわたる実践の報告。
不登校やいじめ、問題行動などの「事件」に、学年主任の立場から
学年教師たちとともにかかわり、学年行事を通して学年生徒集団づくり
に挑みます。
そして、最後に、退学処分になる生徒のために、学年生徒たちが立ちあがって
校長に「嘆願書」を提出・・・。

スーパー教師のスーパー実践ではなく、
どこにでもあるような学校で、どこにでも起こりうる事件を通して、
生徒や教師集団にどう向き合ったらいいのかを
参加者がいっしょに学び合う、「等身大の実践」です。
学年主任でなくても、担任として、はたまた学年所属の教師として、
いろいろな立場からこの実践を読み解くことができます。

「困難」をかかえた生徒にどう向き合ったらいいの?
教師同士のつながりをどうつくったらいいの?
生徒自治をどう育てたらいいの?
「ゼロトレランス」に頼らない学校をどうつくったらいいの?
こういうすべての疑問や問題意識に応えてくれる分科会づくりをめざします。
時間はたっぷり。一日かけて学び合います。
是非、皆さんのご参加をお待ちしております。
(運営担当者)

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問題別分科会5「特別支援教育と学校改革」

「特別支援教育」というのは「特別な支援」が必要な生徒たちへの
「支援」をする教育、というだけの意味なのでしょうか?

「定型発達」ではない生徒たちの生きづらさを和らげることは、
そういう生徒たちを、「普通」に適応させることだけでいいのでしょうか?

「すべての学校に特別支援教育を」と叫ばれ始めて6年。
「普通ではない」生徒たちの存在は、実は「普通」だと思いこんでいる
私たちの学校の日常や文化を問い直しているのではないでしょうか?

どこにでもあるような「進学指導」を軸とする普通高校で、
発達障害の生徒に対して学校をあげての「ケア」に取り組んでいる
学校・教師がここにいます。
名前は早川恵子。
彼女の実践から、普通の高校の「特別支援教育」が
「通路」と化している高校を、本当の出会いと育ち合いのある学校に
変えていく希望を紡ぎ出します。

共に学校変革への可能性を学び合いましょう。

(運営担当者)

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大阪高生研ウイークリーレポート⑪ 早蕨6月号できました。

つくば大会では1日開催の一般分科会で報告する城塚さんが大阪高生研機関誌「早蕨」6月号の編集長。
編集長からのおコトバです。

<以下>

 今号の編集長・城塚です。

 また、表紙に力を入れてしまった。私は何でも形から入ってしまう。もしかしたら、クラス運営も形から入っているのでは?と自己反省しながら編集後記を書いている。

 もちろん表紙だけでなく中身にもこだわった。今回は、初担任・担任2年目の先生の奮闘記を特集した。私も若い時?は同じ悩みを抱えていたっけ(もう30歳。若さに任せてイケイケどんどんと言う訳にはいかなくなった)……と懐かしく思いながらも、自分のクラスでも同じような苦しみを抱えていることを思い出す。

若手教員は今疲れ切っている。精神的にも追い込まれ、原因不明の体調不良で若手教員のマスクが外れない。「問題を抱えている生徒が増えてきている」とここ最近言われるようになった。私もその言葉に甘えているのかもしれない。私のクラスのS君は、クラス活動のすべての面でハマらない。文化祭や体育祭。日常においても……。そんな彼は「ここ最近増えてきている問題を抱えた生徒」である。ハマらない生徒は「問題を抱えた生徒」として扱い、なんとかハメようと必死で戦ってきた。

大阪高生研代表中村先生は、20年ほど前に「オギちゃん」という生徒を担任した。中村代表は当時担任2年目。このクラスのテンションは、修学旅行に向けて右肩上がり。それにハマらなかったオギちゃん。そのオギちゃんは修学旅行に来なかった。中村代表は当時のことをこう振り返る。

「ムード最高潮の修学旅行の間、僕はずっとオギちゃんのことを考えていた。少なからぬショクを受けたのだ。クラスのムードに乗れない生徒のことなんかに、この間思いを馳せたことは一度もなかった。」「一人ひとりが確かな居場所があるクラスとは?そんなクラスづくりをするにはどうしたらいいのだろう?これが僕のテーマになった。高生研に顔を突っ込みだすのはそれからだ。」

 今も20年前も教員は同じ悩みを抱えながら奮闘していたんだ、と早蕨特集2の原稿を編集しながら、今や大阪高生研重鎮の先生たちの奮闘ぶりを眼に浮かべた。

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速報!ホテルマークワンつくば 空室情報(7/13 17:20)

今回の高生研全国大会で利用に便利なホテルといえば、

ホテルマークワンつくば 029-875-7272

「高生研」で50室確保してあるホテルマークワンつくば
「高生研」で50室確保してあるホテルマークワンつくば

私も本日予約しました。

電話すると「混み合ってる・・・・」という音声案内が出て

「お得なインターネット予約が・・・・・」とアナウンスされますがそれを無視して下さい。

高生研の確保した部屋がありますので

それを予約するためには電話でないと予約できません。

確認したところ7/13 17:20現在

34・5名分の高生研の部屋が残っていることが確認できました。

ホテルの従業員も「団体予約が入っていて満室」と答える場合があります(私の場合そうでした)

「その団体は『高生研』ではありませんか?」と確認してみるとまさしくそれ。

まだまだこのホテルに泊まれます。

電話予約お急ぎ下さい!

 

アンドウ@みえ

 

 

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大阪高生研ウイークリーレポート⑩ 7月13日(日)午後、いま、話題の“ 職 員 会 議 ”を議論する―「「言質(げんち)を取った」的個人攻撃は厳禁」の会なんです。

「応援ブログ」の「大阪記事率」が減ってきました。
いい傾向!ですね。

さて、大阪市立中学校での民間出身校長と教職員の軋轢(あつれき)、校内人事選挙をめぐる報道に端を発して、大阪の公立学校では、校務分掌長などを決める校内人事で「職員による選挙禁止」、またこれに合わせて、学校の教育活動全般を話し合う職員会議でも、「職員の採決原則禁止」が出てきました。

いっぽうで、「校長のリーダーシップを確立するには必須の措置」「全国標準だ」という声もあります。

“これまで”と“これから”、何が問題でどんな問題が予想されるでしょうか。

ということで、7月13日、「大阪の教育の明日を考える会」主催で、こんな「緊急拡大学習会」を行います。

13日の“ 職 員 会 議 ”を議論する学習会は、

「校長先生も担任の先生も教育委員会の方も研究者も学生さんもマスコミの方も、立場は違えどみな等しく親になりうる―わが子の豊かな成長のためにあるべき学校の姿とは何か、参加者みんなで考えあいたい」

が、趣旨。

これに応えて、現役の校長先生が参加されるほか、教委指導主事さんや維新の議員さんも参加を検討。「学校の職員会議がどんな状況なのかわからない」という大学生や保護者の方とともに語りあいます。

以下の「ルール」を了解いただく方が参加者です。

●参加者ルールです。 

1.参加者は、「大阪の教育の明日がよりよいものとなる」ことを共通の願いとして集まっています。「「敵」をたたきのめそう的発言はNG」の会です。
2. 個人の特定につながるような、本集会の内容や写真のブログやHPアップはご遠慮ください。特に、「言質(げんち)を取った」的な個人攻撃は厳禁でお願いします。
3.本日はマスコミ関係者の取材も予想されます。テレビカメラや写真等に撮影されることについて差し障りのある方は、その旨、主催者にお申し出ください。マスコミ関係者の方はご配慮をお願いします。
4.マスコミ関係者の方は、本集会を記事や番組報道される場合、発言内容につき個人の特定につながらないようご配慮願います。個別取材を希望される場合はご本人の了解の上にお願いします。
5.ICレコーダー等での録音・記録は主催者のみとさせていただきます。 集会の模様は後日、会のHP等の媒体で公表することがありますが、本集会で出された意見は個人が特定されないよう、最大限の配慮を行います。

  <記> 

7月13日(日)午後は、いま、話題の“ 職 員 会 議 ”を議論する

大阪の教育の明日を考える拡大緊急学習会

「みんなで“ 職 員 会 議 ”を議論する!?
~校内人事選挙・職員会議採決・校長のリーダーシップ~」

日時:2014年7月13日(日)13:30受付 14:00~17:00
会場:大阪大学中之島センター 講義室507
〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53
TEL 06-6444-2100
京阪中之島線中之島駅 徒歩約5分 阪神本線福島駅 徒歩約9分 JR東西線新福島駅
徒歩約9分 JR環状線福島駅 徒歩約12分
地下鉄四つ橋線肥後橋駅 徒歩約10分 地下鉄御堂筋線淀屋橋駅 徒歩約16分

◆参加費・資料代:500円
◆主催:「大阪の教育の明日を考える会」(代表:小野田正利(大阪大学大学院))
■参加申し込み・お問い合わせは taikanokaisin@kd6.so-net.ne.jp まで

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生徒から学ぶこと

009s 125s 007s369s

2年前に卒業した生徒は現在大学2年生。

野外遠足では行き帰りのバスの中、大声で叫び続け。

球技大会は全校21クラスで優勝に尽力したものの足を骨折。

文化祭では前日祭の司会で活躍したK君。

3年生の夏休みも仲間と一緒に近くの海で遊び

気づいたら学年で下位の成績。

 

しかし、彼は現在○○大学の2年生として頑張っています。

 

先日、本校PTA主催の大学を見学する研修旅行がありました。

 

その企画の中で、大学生による保護者への学校紹介という場面で

K君と同じ学年であったSさんの二人が話をしてくれました。

(私が二人に依頼しました)

 

この研修旅行には偶然でしたが、彼らの保護者の方も参加していました。

それぞれの妹が現在本校に在籍。

 

我が校では兄弟で同じ学校に入学してくる生徒たちがかなり多いと感じていました。

 

K君の10分以上にわたる話を聞いて、涙が出てきそうになりました。

K君も涙声で話していました。

「僕は高校1年生のときに、280人中、後ろから数えて10番以内。

好きなサッカーやバンドをやってきました。勉強はほとんどしませんでした。

3年生の7月の文化祭が終わっても勉強しませんでした。夏も遊びました。

でも、自分でそれではいけないと考え、懸命に勉強を頑張りました。

結果がようやく出てきたのは3年生の11月の模試でした。

ここにいるお父さんやお母さんにお願いがあります。

それは、子どもさんたちに、他の生徒はもっと勉強しているよ。とか

他人と比較して話さないで欲しい。そして、美味しいご飯を作って

見守って欲しい・・・・・・」

K君とは3年生のわずか1年の出会いでしたが、こんなにも逞しく成長している姿を見て

とても嬉しく思いました。

 

生徒は日々成長し、明日を見つめている場面に出会うと勇気と元気が湧いてきます。

 

今年のつくば大会の一般分科会、午前と午後の通しの

「学年主任の苦労とやりがい 3年間を振り返って」塚本 徹さん(静岡)

 

担任を離れて2年目。願いが叶うのならば学年主任をしてみたいと思っています。

皆さん、つくば大会でお会いしましょう。

 

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青森高生研 よしだ まさひろ

 

 

 

 

 

 

 

 

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問題別1「『ことばを手にする』授業を作る ~ 憲法をテキストとして ~」

高校3年生に、自衛隊から募集案内が届いているそうです。
「赤紙キタ~!」と言ってる子から「自衛隊に入ろーかな?(笑) 」と言う子までTwitterでの反応はさまざま。
http://matome.naver.jp/odai/2140429499827623501

個人情報はどこから漏れてるんだ?
集団的自衛権の行使容認の閣議決定の翌日ってどういう神経?
・・・と突っ込みどころは満載ですが、早急に私たちが取り組まなければならなことは、こういう手紙を受け取らされている高校3年生、18歳が、この手紙を前に、自分なりの意見をしっかりと持てるように育てることでしょう。

18歳を市民に、というスローガンを考えるとき、国語の授業で何が出来るのか?私なりに辿り着いた答えは、「難解なことば」で書かれた文章を、自分で噛み砕いて理解する力をつけることでした。そのテキストとして、日本国憲法を選びました。
とても理解できないと思ってしまう憲法のような「難解なことば」で編まれた文章を、理解する経験が、卒業後も果敢に社会的な問題に取り組む姿勢を培うと信じたからです。

問題別分科会「ことばを手にする」授業を作る~憲法をテキストとして~ではその授業の実践報告を行います。
そして同志社大学の政治学者岡野八代先生が、分析をしてくださいます。

生徒たちが自由民主党の「日本国憲法改正草案」のレトリックに翻弄されながらも、辞書を引いてことばの定義を確かめ、自分たちの生活に引きつけて具体例を考え、ほんとうの意味を理解していく過程は、手前味噌ではありますが、感動的でした。
そして、彼らが自らの「ことば」を用いて社会的に生きる必要性を感じたとき、本当に「国語」を学ぶ意義に気付いてくれました。
この春、転勤してしまったので、彼らと昨今の憲法解釈問題について話をすることは叶いませんでしたが、きっと主体的に思考を巡らせてくれていることと信じています。

当日は、困難校においてこのような取り組みを成功させる工夫などもみなさんと考えられるといいな、と思っています。定時制の現任校では、正直悪戦苦闘中です。ともに考える分科会にできたらいいなと思っています。

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第51回大会を振り返って

 第51回大会を振り返って、開催地京都が担った仕事を挙げてみますと、会場決定・会場校との折衝・交流会会場の確保・教委への後援申請・大会事前申し込み受け付けと参加者名簿の整理・大会会計・受付関連物作成と業務・封筒作成・しおり作成・名札作成・弁当手配と配布・オープニング行事の企画準備から運営まで・全生研とのコラボ企画の発案内容決定から運営まで・開催地企画交流会の開催・学生ボランティア募集と統括・学生独自企画の発案と協力援助・さらに大会3日間の運営面にかかわる人の配置計画・張り紙の一部・そして、ごみの分別管理と処理でした。開催地スタッフは女性7名男性3名―20代から50代までの異年齢グループでした。
 大会後、あるメンバーから「仕事も分科会参加も両方できて、とても達成感がある。」という声がありました。「楽しかった!」という声も。一昨年、旧高生研書記局から「京都で2013年度大会を引き受けていただけないか」と要請を受けた際には、「開催地の仕事としては、会場を押さえてもらうだけでいい。その他はすべて大会グループでやりますから。」ということでした。ところが、京都のグル―プに集まってくださったメンバーが「自分にできること」を一つ一つ引き受けてくださった結果、上記に紹介したような多くの内容を開催地で担うことになったのでした。もちろん「楽しかった」だけではなくて、私たちみんな、多かれ少なかれ”無理“をしながら大会終了を迎えましたが、「達成感」が共有されたのは間違いありません。<田中容子>

 学生・高校生STAFFが開催地メンバーに入ることが決まってから、私の意識は、「最後の最後の瞬間まで、私のする『仕事』は教育活動である」に集約されていました。自分の勤務校でしているのと同じく、学生・高校生にとってどんな学びの機会を提供できる京都大会開催になるのか、という意味です。そして、プロセスとゴールを私なりには緻密に考え行動していました。ゴールには「『未来』を見せることができる場」を思い描いていました。「未来」とは「希望」「期待」「明日」のようなイメージです。
 参加者組織と運営実務とは、「魅せる場の演出」「出会いのコーディネート」「『役者』に揃ってもらう」そんなことの繰り返しで、時に思わぬ方から救われピンチを乗り切ったり、ぬか喜びだとわかって凹んだり、道のりは決して平坦ではありませんでした。大会直前になっても参加者数の伸びがゆっくりだったこと、「組織の再編」の結果、「グループ型」での活動では一人のグループ員が複数のグループ員を兼務していたり事務局メンバーであるため同じ人に同じ時期に負担が重なること、顔を合わせての会議の設定には財政的にも制約があり、新しいメンバーがいても周辺会話の生まれにくい環境が残っていたこと、物理的距離もあり結局作業を一人で完結しなければならないため、ぬかったことが生じたり……従来の常任委員会体制に比べ、全体を俯瞰したり、時に非情に思われても厳しくチェックしたりする機能を担う部署がないのではないかと思うこともしばしばで、当事者性を不安に感じたり焦りもしました。
 そういうとき私が胸に刻んでいたのは、以前、生徒といっしょに進行していたプロジェクトの最終局面で物理的な危機が起こり、私が無茶を承知で動こうとした時、Kくんが言った「俺らを信じて待つ、それがヤスコの仕事」という言葉でした。やることをやってそれでも起こることについての身の処し方を、18歳から教わった瞬間でした。
 学生スタッフ(特に私の勤務校出身者)と私とのやりとりを見聞きして驚かれた方もおられるかと思うので、この場を借りて解説させてください。私は元来「さん」「くん」づけで生徒を呼ぶ教員生活を送ってきました。ところが、この2年余りで、学校には違いないけれど、教師―生徒というよりチームのような関係でいくつかの教育改革を生徒集団と教員集団でやってきました。もちろん、私は教師で、生徒は生徒なのですが、私は彼らを、彼ら同士が呼び合っているフルネームやニックネーム、姓・名の呼び捨てで呼び、彼らは私を「ヤスコ」とか「ヤスコさん」と呼ぶように変化してきました。お互いの立場・責任範囲は異なるけれど、「固有名詞の関係」といいますか、そのほうが自然になっていったのです。慣れあいや乱暴さを感じた参加者もおられたかもしれません。でも、今、彼らと私との関係ではフォーマルな場面では、私は生徒を「さん」「くん」付け・生徒は「キシダ先生」で、「インフォーマル」だとあのような感じになっています。これがどうなのかについては、まだこれからやってみて、マズければ修正して……を繰り返して探していきます。
 話を元に戻して……新高生研になっての初の大会を京都でとの要請があったときには、全生研とのコラボによる近ブロ「教育ゼミナール」が200名の参加で盛況に終わった直後だったこともあり、夢をいっぱいもらったような気分でいましたが、「全体で200名、京都で60名以上」という参加目標を達成することがどれほどのことだったのか、もちろん数には内容とそれまでの活動の充実が必須なのですが、東京大会以降自分のやったこと・やれなかったこと・やらなかったことについて、少し時間をいただき丁寧に自分の総括をしたいと考えています。
0807 そして最後に、「『未来』を見せる」というゴールは達成できたのか? 私の答えはNot yetです。そもそも「『未来』を見せる」とか言ってる時点で、自分がおこがましくて今は恥ずかしいです。一番近くで私の無茶・無理な行動(ご存知の方には、いつものことですが……)を黙って見ていたTによると、「『未来』は見せられなかったかもしれないけれど、『現実』は彼らは見てたんじゃないかな?」と。学校の先生たちが裏でこんなふうに学んでいるんだとか、授業や行事や生徒へのかかわりはこんなふうに巧まれていたのだとか、それでも、教師も人間なんだ、とか。高生研を立ち上げられたT先生によると、「この3日間での学生の変化が、定着すれば本物なんだけどね」とも。
 これでほんとに最後です。長文になってすみません。トートバッグ、ご購入ありがとうございました! ぜひ、ご自分のためだけでなく、使ってください。あれを持つことや介在させることで、高生研や教育に関わる全てのひと同士のかかわりが広がっていってほしい、という生徒の願いを表したものです。サークル開催や会員増でなくても、持つこともひとつの広め方。「容れもの」であるバッグにしたのも、あの色や形にデザインしたのも生徒のコンセプトによります。
 ちなみに版はTャツや他の物への転用など、高生研がいつでも使えるようになっています。
 これからです!<岸田康子>

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そ~どす そ~どす おこしやす京都へ

majenda1.

080201 明日、12時受付どすえ。覚えたはりますか?

あんさんのお越しを、お待ちしとりますえ。

なんでぇゆうたかて、日常をちぃと離れて、リフレッシュせな、

元気でぇやしまへんやん。この暑さやもん、いそがしさやもん…… 080202

そういうときこそ、
「京都」があるんどす。

⇒全体会・会場チャペル⇒⇒⇒

 はんなりした「京炎そでふれ」や「オープニングの高校生・大学生企画」っちゅうのんをまず見て、がっこの話、語って聞いて、まったり時間、過ごしまひょ。え?申し込み、したはらへんの?そらかなんわ~。けど、かめへんかめへん、今このブログのトップ見ておくれやしたら、上のとこ、ちょこっとクリックするだけどす。ほな、うちらで特製名札つくって待ってますしぃ。
 名札もどすけど、ようけぇの学生さんが集まって、いろいろあんじょうしてくれたはって……記念グッズとか珈琲やろか?「おぶ」やろか?飲みもんやお弁当まで手伝ってくれたはる。開会行事でしか見られへん「ムービー」がこれまた、びっくりどすえ。最近のお若いひとは、なんでも上手どすなぁ!ほかにもまだ「サプライズ企画」もあるいうて!ここだけの話……いやいやあかんあかん。内緒ごとやのに、あて、言うてしまいそうなった。
080203 とにかく来とくれやす。うち、明日の夜は「アロマタッチでリフレッシュ」っていうのんに行こか、思てますねん。いっしょにどうどす?よそで習うのん、ちょっとたいそうやけど、駅二つ向こうに行くだけで、教えたくれはる先生も心安いお人やし。二日目は、授業、もうちょっと上手なりたいし。「学びの原点」かな?この授業受けはった高校生も参加しはるゆうたはるし。三日目は、まだ決めておへん。あんさん、来はったら、どうしはんのんか、おたずねしよ思て。
え?京ことば、わからへん?? うちの言うてること、通じへなんだ?? そら堪忍。JR京都駅から、地下鉄烏丸線(からすません)に乗り換えて、「国際会館」駅下車。2番出口あがってすぐ。明日、同志社中学校・高等学校どすえ~~~。

岸田 康子

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20代以下の参加20%超えか?

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-実行委員として携わって-R大学院2回生のOです。

今大会で学生STAFFの世話係として、初めて大会実行委員を経験させてもらっています。

昨年の東京大会に参加し、次回が京都だという縁で今大会のスタッフとして関わることができました。初めての経験も多く、至らない事もある中で、他の実行委員メンバーの方々に助けられてきました。貴重な経験をすることができて、一般参加では経験できない学びを体験することができました。

当日は開会セレモニーにて司会を任され、大会まで一週間を切ったあたりからドキドキ

どきどき。どうボケを入れて笑いを取ろうかと考えているのですが、なかなか大爆笑のイメージも浮かばず…。当日までには何か思いつくといいなぁ~と能天気に構えていますが、3日間の大会が盛り上がるように、いいスタートを切れるように頑張りたいと思います。

暑い!京都で、熱い!議論を交わせるように皆さんのサポートをしていきたいと思います。よろしくお願いします!

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0801002

 

 

昨年度、同じ学校の先生にお誘いいただき、初めて高生研全国大会へと参加させていただきました。080102素直な感想として、「疲れたけれど心地いい。」「全国各地には、素敵な先生がたくさんいるんだ。」「私も頑張ろう。」等々、書き出したらキリがない程、たくさんの前向きな思いを持って帰ってくることができました。

あさってからは京都での大会です。今年度は『スタッフ』として参加させていただく番でありながら、なかなか他の先生方のように動けずにいる自分に、これでいいのか!? という思いを持ちつつ日々を過ごしてきました。そうこうしているうちに、いよいよ当日が近づいてきてしまい、ますます不安いっぱいです。ただ、それ以上に楽しみに感じている自分がいるのも事実なので、とにかく今の自分にできることを全力でやっていきたいと思います。大会当日は、元気いっぱい・若さ全開のOさんと一緒に司会をさせていただきます。すぐ緊張してしまう私はすでにドキドキですが、ぜひ楽しみながら、そしてみなさんの元気に力をもらいながら、精一杯頑張りたいと思います。今回も、多くの方が「来て良かった!!」と感じて帰っていただける大会になることを心から願っています。どうぞ宜しくお願いします!!

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あと3日 現地受付担当から

 はじめまして。京都大会受付担当の船越弘美です。高生研HPから申込をなさった方は私からの受付完了メールを受け取っていただいていると思います。

 2月下旬に第1号の申込があってから5か月。目標200名にはまだ届きませんが、現地京都はもちろん、それぞれの支部の方々の呼びかけのおかげで現在約150名の申込みがあります。皆さまに感謝しつつ、大会当日まで受け付けておりますので、最後のご奮闘をお願いしながら、受付担当のあれこれを書いてみたいと思います。

 「2013年の全国大会は京都」 田中容子先生から聞いたのは1年前だったか、2年前だったか。そのとき、20年以上前に田中先生に誘われ、子連れで京滋大会に参加したのを思い出しました。当時、高生研の存在を知って間もなかった私は全国大会に参加して何から何まで本当にびっくりしました。(大会に参加したことがなく、何にどうびっくりしたかが分からない方は、京都大会に参加し是非ご自身で体感してみてください。)大会最後の久田先生の挨拶をお聞きし、大会開催までの準備、当日の運営のご苦労がいかほどであったのか、参加するだけで精いっぱいだった私と、教師として人として何か大きな差があるような気がしたものです。
 あれから20数年。全国大会にはなかなか縁がなかった私ですが、今回の京都大会では何か役割を担当させて頂こうと思っていたところ、田中先生からあの澄んだ高音で「受付担当をお願いします」と言われ、自宅にFAXがないため各方面に多大なご迷惑をおかけしながら現在に至る…。

 今回は全生研とのコラボがある関係で、かなり早い段階から「7月20日までには申し込みを」「できる限り早めの申込みを」と訴えてきました。
 しかし、そこはそれ、教師の夏休みは忙しい。授業がある時期でさえ会議だ、出張だと予定が突然入ってくる。まして夏休みなんていつ何が飛び込んでくるかわからない。だから予定がなかなかたてられない。しかも大会ぎりぎりに申し込むことに体が慣れてしまっている。(失礼!そうじゃない方も一部いらっしゃいます。)
 そんなわけで出足はかなり鈍かった。2月に第1号の申し込みがあってから4か月、申込締切(のはず)の7月20日まで あと一ヶ月になっても50に届かない。「参加者数が100に届かなかったらどうしよう」「かといってこれから一ヶ月の間に150近い申し込みがあったら私の処理能力が追いつくだろうか。」不安は募るばかり。
 そんな中で岸田先生から働きかけがあった高校生大学生が次々と学生スタッフとして申し込んできてくれて本当に励まされました。そして、コメントを下さった方、いえ、何より郵便番号から始まってたくさんの項目に一つ一つ入力してくださった全ての方にお礼を言いたいと思います。申込ありがとうございます。

 今までの応援ブログで紹介されているとおり京都大会は盛りだくさん。どのような参加形態であっても濃密な時間を多くの仲間と共有し、「やっぱり高生研の全国大会はすごい」と満足してもらえるはず。
 あと3日。一人でも多くの人とお会いできるのを楽しみにして受付業務は今日も続く。

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教師がつながる その2

滋賀の藤本です。28日に『高校生活指導 18歳を市民に』196号の発送を終えました。機関誌については井沼さんに語ってもらった方がいいのですが、私からも少し話します。 
今日、隣に座る職場の先生に早速1冊買ってもらいました。会員にも少し興味を示し「こんな良い本がもらえるのなら年6000円でも高くはないですね」と言ってくれました。
新機関誌になって3号目ですが、いろいろと改良を重ねて、なかなか良いデザインになってきたと思います。196号は195号と同じ表紙デザインでブルーが基調、さらに表紙にコーティングを施してより重厚な仕上がりです。つまり結構高価な本に見えるようです。 
「この『ケアというのは交じりあってケアするのでつまみ出すだけではなんの解決にもならない』(99㌻)とか確かにそうですよね」などと言いながら拾い読みをしていました。
内容と装丁で「こんな良い本がもらえるのなら年6000円でも高くはないですね」という発言になったのでしょう。すかさず持っていた全国通信を見せて、これを読むとさらに機関誌に書いてあることを深めて読むことができて2度お得ですと。
ところで、「教師がつながる」という話です。私たち教師も生徒と同様、なかなか本当の意味でつながりがもてない状況にいるのではないでしょうか。現状を変えることのできないあきらめ、ニヒリズム。競争に巻き込まれてしまって、何かへんだとは思いながら突っ走ってしまう状況。文化祭のような面倒で余計なものはできるだけ簡単にしてほしいという声の増大。理想を語ることが揶揄される。厳罰主義のもと権力への恐れもますます大きくなっているように思います。
そのような状況の中で、私たちは確かにここにいるんだという存在の重みが感じられるような「呼びかけと応答」の関係がますます重要になってきているのではないでしょうか。
「呼びかけと応答」とは、相手に呼びかけることも含まれますが、相手に呼びかけられていることを感じ、その呼びかけに応答することだと思います。そのためには相手が何を呼びかけているかについて耳を傾けなければならないでしょう。
「呼びかけと応答」はお互いが独立し、自由でありながら、しかも、つながりを持つことのできる関係だと思います。それは「相手に言うことを聞かせる」関係ではありません。また、お互いの存在の重みが立ち現れるような関係であって、たんなるおしゃべりの関係でもないでしょう。
今回の大会への参加の呼びかけの中でもそのような「呼びかけと応答」の関係を意識しました。大会参加を呼びかけることも、もちろん大切なことなのですが、呼びかける相手が逆に何を呼びかけているのか、何に困っているのかを聴き取り、応答しようと意識しました。そうすると数を集めないといけないという圧迫感から解放され自然体で相手にメールできるようになったように思います。
今大会でも、初参加者に対しては特にそうですが、お互いが、呼びかけられていることを感じ、応答できるような大会にしていきたいものです。

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元気をもらう場所

今年度、教員生活初となる異動を経験しました。ドキドキしていたのもつかの間、様々な場面で見えてくる学校独自のやりかたに戸惑ったり(同じ府立高校と言えども、違いは想像以上に膨大でした…。)、担任クラスの子たちに関する色々な問題や事件に奔走し始めたりすることで、あっという間にいっぱいいっぱいになっていった1学期だったように思います。
昨年度は、自己啓発休業という形で休みをいただき、1年間大学へと行かせてもらっていた私。本当に自分自身のための時間がたっぷりあり、ゆるやかで幸せな毎日でしたが、現場復帰した今年、アップアップしているなかで心から思うことは…。

①たとえ忙しすぎて睡眠時間が削られようとも、やっぱり学校現場にいると、心身ともに自然とシャッキリ!
②たとえ時に「うざっ」とか言われようとも、高校生と接することで感じられる清々しさは格別!
③たとえ「伝わらないなぁ。」「何にもしてあげられてないや。」と自分の無力さに悲しくなる日がほとんどであろうとも、ふとした瞬間の生徒の成長&心からの笑顔が見られれば、完全復活!

結局まとめると、
「高校の先生って素敵な仕事だな!」これなんです。一年間、クールダウンできたことで、より強く感じるようになりました。この思いが口に出せるようになったことが、もしかしたら一年間現場を離れて大学に行った一番の収穫なのかもしれません。

それにしても、こんなこと、少し格好つけているような気恥ずかしさもあり、普段はなかなか言えない私が、高生研という場(今回はブログですが。)だと、さらりと言えるあたりが不思議です。私にとって高生研との出合いが本当に貴重だったんだと改めて感じさせられる理由のひとつです。
今回の全国大会も、私にとっては自分の思いが再確認できる場、また素直に出せる場、そして色んな先生の「生徒のために」という思いに刺激を受けられる場になるはずです。
終わったあとに元気になれる大会!!そんな大会に今年も出られることが楽しみです!!

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全国大会は夏まつりのようなもの

静岡 小川京子

 終業式は1週間前に終えたものの、赤点補講や三者面談、進学補講などに追われる毎日です。今日からは勉強合宿に行くので、5日間山ごもりです。毎年のことですが、高生研の全国大会に行くのはそのような忙しい日程の合間を、何とか都合をつけて参加されている方も多いのではないでしょうか。
 私が初めて高生研の全国大会に参加したのは、沖縄大会です。そのときも、部活のコンクールが終わったその足で飛行機に乗り、同じ静岡の仲間とは一日遅れで、疲れ切った体のまま何とか現地入りをした記憶があります。この翌年は静岡・大仁で全国大会が予定されており、書籍販売の責任者になっていた私は、少しでも様子を見て、やり方など教えていただこうと思っていました。少々体調を崩しながらではありましたが、初めての全国大会は、私にとってとても印象深いものになっています。特に一番記憶に残っているのは、全国の方とともにいろいろな話ができて、同じような悩みを抱えて頑張っている仲間がいるということでした。
 私は、当時富士サークルという、静岡にある5つの地域サークルのうちの一つのサークルの責任者になったばかりでした。どのように運営していけばいいのか、わからないことや不安が多かった中で、青森や長野の方が、地元の様子を色々とお話してくださり、同じように参加者を少しでも増やすために、参加しやすい環境を作るためにいろいろと頑張っている話を聞いて、とても元気になりました。
 その後、何度も全国大会に参加していますが、その時々に自分が悩んでいる課題や関心に合わせて考えさせられることが多いです。忙しい日程の中で少々無理をしながら参加しても、元気になって帰ってこられる大会だと思います。だから、全国大会は一年に一度、元気をもらえる「夏まつり」のようなものだと思います。今年の京都大会も、現地実行委員の方々や大会グループの皆さん(私は働いていませんが)が、忙しい中で、皆さんを迎える準備を本当に細かいところまで気を配りながら、頑張っています。ぜひぜひご参加下さい。京都で会いましょう。

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問題別分科会3「『生きづらさを抱えた生徒たち』から学ぶこと 〜セクシャルマイノリティーのいるHR・学校〜

8月4日の問題別分科会3「『生きづらさを抱えた生徒たち』から学ぶこと
〜セクシャルマイノリティーのいるHR・学校〜」
を担当する絹村です。
 LGBTなどセクシャルマイノリティーと呼ばれる人たちは人口比5%存在す
ると言われています。
40人のクラスに2人の割合です。こうした子ども・生徒たちは、男女二元論にも
とづき、またジェンダー視点が
まだまだ不十分な学校において、人知れず生きづらさを感じながら生活をしてい
ます。
発達障がいは特別支援教育として徐々にどの学校にも明確な実践課題としてとり
あげられつつありますが、
今まで学校はもちろん、私たちの生活指導研究でも、こうしたセクシャルマイノ
リティーの問題は、
実践課題として浮かび上がることがありませんでした。
セクシャルマイノリティーの問題を実践課題として位置付けることで、私たちの
生活指導実践は、学校はどう変わるのか、
変らなければならないのか、「マイノリティーに優しい社会はすべての人にやさ
しい社会である」という命題とともに、実践的に
確かめていきたい、そういう思いがこもった分科会です。
「セクシャルマイノリティーって、何?自分には関係ない」って思う方も是非参
加してみて下さい。
セクシャルマイノリティーを切り口に私たちの教育実践や学校がかかえる課題が
浮かび上がってくると思います。
いっしょに学び合いましょう。
皆さんのご参加をお待ちしています。

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A子さんの「やる気スイッチ」

 京都では、3学期制をとっている府立高校は先週末に1学期終業式を迎えましたが、進学補習や基礎補充が延々と続いています。猛暑の中で少々バテ気味の私ですが、少人数で行う基礎補充の時間には、そこにいる生徒たちについての新しい発見が毎日あって、そのことでまた元気になれたりもします。
 私が担当している基礎補充は「ライティング」です。普段の授業で教えていない生徒たちが数名来ていて、その中にA子さんがいます。教材は本校英語科オリジナルワークシートで、英語の語順を学び直す内容です。A子さんは、初日の最初は「こんなもん、わからん。」と言って投げやりな態度を取ったのですが、英語の文を創るルールが身につくようにと工夫して作問されたワークシートを私がつきっきりで説明するうちに、するすると英文を創れるようになりました。次々と質問しながらワークシートを進んでいく姿からは、一つのルールを他に応用する力も持っていることが見て取れました。A子「あってる?」私「あってるよ」A子「すごい!」というやりとりの中から、「できるようになる」ということが本当に子どもを励ますのだと、つくづく感じられたのでした。
 今日の後半は「昨日の日記を50ワード以上の英語で書く」という課題をしました。生徒が書きたい内容を英語で書くのですが、わからない語彙はこちらが黒板に書きます―「起きましたgot up」「~時にat~」等の語彙です。A子さんは、「食べた、は?」「ごはん、は?」「スパゲッティは?」「バイトに行った、は?」「たのしかった、ってどうやって言う?」等々、矢継ぎ早に質問してくれたので、それらの意味を成す英語の単文を紹介することができて、他の生徒もそれに触発されて自分のことを英語で書いていきました。
 定期テストではテスト用紙にほとんど何も書いていなかったA子さんですが、場面が違えば全く違う姿を見せるのだと、私が学びました。     (京都 たなかようこ)