高校3年生に、自衛隊から募集案内が届いているそうです。
「赤紙キタ~!」と言ってる子から「自衛隊に入ろーかな?(笑) 」と言う子までTwitterでの反応はさまざま。
http://matome.naver.jp/odai/2140429499827623501
個人情報はどこから漏れてるんだ?
集団的自衛権の行使容認の閣議決定の翌日ってどういう神経?
・・・と突っ込みどころは満載ですが、早急に私たちが取り組まなければならなことは、こういう手紙を受け取らされている高校3年生、18歳が、この手紙を前に、自分なりの意見をしっかりと持てるように育てることでしょう。
18歳を市民に、というスローガンを考えるとき、国語の授業で何が出来るのか?私なりに辿り着いた答えは、「難解なことば」で書かれた文章を、自分で噛み砕いて理解する力をつけることでした。そのテキストとして、日本国憲法を選びました。
とても理解できないと思ってしまう憲法のような「難解なことば」で編まれた文章を、理解する経験が、卒業後も果敢に社会的な問題に取り組む姿勢を培うと信じたからです。
問題別分科会「ことばを手にする」授業を作る~憲法をテキストとして~ではその授業の実践報告を行います。
そして同志社大学の政治学者岡野八代先生が、分析をしてくださいます。
生徒たちが自由民主党の「日本国憲法改正草案」のレトリックに翻弄されながらも、辞書を引いてことばの定義を確かめ、自分たちの生活に引きつけて具体例を考え、ほんとうの意味を理解していく過程は、手前味噌ではありますが、感動的でした。
そして、彼らが自らの「ことば」を用いて社会的に生きる必要性を感じたとき、本当に「国語」を学ぶ意義に気付いてくれました。
この春、転勤してしまったので、彼らと昨今の憲法解釈問題について話をすることは叶いませんでしたが、きっと主体的に思考を巡らせてくれていることと信じています。
当日は、困難校においてこのような取り組みを成功させる工夫などもみなさんと考えられるといいな、と思っています。定時制の現任校では、正直悪戦苦闘中です。ともに考える分科会にできたらいいなと思っています。