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キャリア教育?とシチズンシップ教育?

教師生活31年目が4月から始まります。

新しい仕事は担任でも生徒会担当でもなく

進路指導主任です。

生徒280名のうち、約半数が国公立大学に進学します。

9割が大学進学の学校です。

3年間の担任生活は、良い仲間に恵まれました。

笑いが絶えず、生徒ひとひとりをみんなで話し合う本当に居心地の良い空間でした。

最後は担任団で卒業旅行に行きました。

塩ラーメンに温泉に海鮮丼。

推薦入試や、センター試験後の忙しい毎日が嘘のように楽しい時間を過ごすことができました。

4月からは新一年生担任、教務、生徒指導、転勤とバラバラになりました。

4 7 24

 

さて、進学校で、今一番求められているのがキャリア教育なのだそうです。

キャリア教育からシチズンシップ教育へという論文を書かれている大学の先生もいるようですが、

今、ひとつよくわかりません。

皆さん、教えてください。

高生研で学んだことを進路指導でいろいろと実践できるのではないかと思います。

北国は少しずつ春に近づいています。

春四月からは、次男と一緒に同じ高校へ通うことになりました。

なんか不思議な感じです。(*^ー^*)

(あおもり よしだ)

 

 

 

 

 

 

 

 

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人の輪が広がる

 3月22日付けの井沼さんの国際理解の授業の話の中に、「この報告書は、西谷さんの話を聞いていない人に本当に伝えようという言葉になっていない」という生徒の厳しい指摘があった、とありましたが、私はこの生徒の指摘がすばらしいと思いました。(生徒からこの発言を引き出した井沼さんもすばらしい!)自分が獲得したことを自分の中でまとめる場合はそこで終わってしまいますが、読み手(聴き手)を想定してその人に伝えたいという目的を持って書く場合は、自分が獲得したことを相手に届く言葉に載せる過程で、その知がより深まるのだと私は思います。何かを調べたり人に出会ったりする体験を他者に伝える、という授業内容は私の職場でもなされていますが、その他者を学校内にとどめずに地域に開いていくこともできる、ということを井沼さんから学ばせていただきました。

 話は変わって、夏の京都大会(8月3日4日5日)の宣伝をします。3日に30分間の開会行事が予定されておりまして、京都らしさと新しい高生研のコンセプトの両方がメッセージとして出せればいいな~と考えています。後半はまだ霧の中ですが、前半は京都らしい演出で京都学生祭典踊り普及部のオリジナル創作おどり「京炎そでふれ!」を見ていただくことにしました。京都学生祭典オリジナルの創作おどりである「京炎そでふれ!」は、京都の特色をふんだんに取り入れて創られました。衣装は留袖の古いのをリメイクしたもの、「京炎」というネーミングは、「学生の燃えるような想いを京都から全国に発信したい」という意味をこめているそうです。また、「きょうえん」という響きには「共演」「競演」というような意味もあり、学生が市民と「祭」を共に創りたいという思いを形にしたものだそうです。「そでふれ」は、「袖振り合うも多生の縁」ということわざが由来で、 出会いを大切にしなければならないという意味だそうです。 また、「ふれ」にはFriend(=仲間)という意味も込められているとのこと。袖触れ合う人々、 おどる人々はみな友達・仲間であり、このおどりがそのような関係を築く手助けになればという願いが込められているそうです。出演は立命館大学のサークル「おどりっつ」が快く引き受けてくださいました。出演者の中から大会参加希望者も出てきそうで、大会に向かって人の輪がじわじわ広がっていくのを感じています。

sodehure

                     (京都 田中容子)

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はじめの一歩!二歩めはそれぞれに。

3月1日、ちょっといいイベントが出来ました。「“イラク戦争10年とアフガニスタンの今を知る”はじめの一歩!」と題したそれは、国際理解を受講した3年生15人が自主的な卒業企画として行ったもので、当日は、地域の人たち含め50人以上の参加を得ることが出来ました。

国際理解は教科書のない(シラバスはありますが)、いわば担当者にすべてを任された授業です。試行錯誤のなかで15人が動き出したきっかけは、大阪ではおなじみのフリージャーナリスト西谷文和さんを招いての「アラブの春,イラク,アフガニスタン戦争を学ぶ2時間」からでした。
「ひどい状況でなぜ子どもを生むのですか?」「戦争はなくなると思いますか?」「私には何ができるのですか?」…15人からたくさんの質問が続きました。最後の質問に、西谷さんは「関心を持ち続けること」と答えてくれました。この言葉は彼らの胸に深く響いたようです。彼らはこの経験を自分たちで終わりにせずに「多くの人に知ってもらおう」と、冬休みを使って授業報告書を作成し配布を計画しました。

ところがいざ完成したときのことです。そのまとめ役だったIくんが2つの重大な問題提起をしたのです。
ひとつは、報告書の自分の感想を読んで、「オレ、こんなこと書いたンや」と他人事のように思ってしまう自分がいたという告白。Iくんは、みんなにも「もう1回、自分の感想を読んでみて」とすすめ、「関心を持ち続けること」が簡単なことではないことを教えてくれました。もうひとつは、この報告書は、西谷さんの話を聞いていない人に本当に伝えようという言葉になっていないという厳しい指摘でした。
Iくんの問題提起を受けて、僕が、ずっと関心を持ち続けられる第1歩になるような企画をみんなで考えてみよう、本当に伝えたいことを伝えられるような報告書にリライトしようと呼びかけ、3年生の残り少ない1月の授業を使ってイベント企画会議を行うことにしました。授業時間の活動は評価(成績)に入れるけれど、それ以後の活動は自由参加とすることにしました。

何度かの話し合いを重ねる中で、Sさんが「やっぱ、アフガニスタンの人に会いたい!大阪にいてへんの?」と言いだしました。
Yさんが「西谷さんの写真をたくさんの人に見てほしい。写真展できへんかな」と言いだしました。
いつの間にか「スライドショーをつくろう」という話もまとまり、友だちや在校生や保護者や近隣住民へのお誘い文やポスターやメールを作り、西谷さんから送ってもらった膨大な写真データからYさんが選んだものをみんなでパネルを手作りしたり、と、授業が終わって卒業が決まってからも3回ほど、集まれる人で集まって、わいわい楽しみながら準備を進めてきました。
当日は、アフガニスタン難民キャンプで生まれたレザさんをお迎えして、英語のスピーチの同時通訳にチャレンジしたり、サプライズの花束を用意したり、実行委員長のOくんに寄せ書きをプレゼントしたり(僕ももらいました)、僕の知らない間にいろいろな企画が生まれていてびっくり!

「関心を持ち続ける」秘訣は、自分たちが楽しむことだったのですね。それを生徒たちが教えてくれました。
さらに、今回の企画を通してあらためて認識したこと。高校生の学びを高校生自身が発信することは、世の中の大人たちを励まし、感動させる力が十分あるということです。高校生にとっても自分の学びが市民に評価されることで大きな自信が生まれます。高校の授業って、もしかして僕らが考えている以上にすごいことやってるのかも。

井沼淳一郎

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細腕二年担任奮闘記②

沖縄高生研の照屋です。先週3月3日~7日、修学旅行に行きました。北海道でスキー・TDR・東京エリアでの生徒たち各自での班行動・スカイツリー見学など、企画が盛りだくさん。生徒たちもそうですが、僕ら引率教員もかなり楽しめた旅行でした。出発の日、沖縄は19℃で北海道は-2℃。マイナス20℃近くの気温差で、生徒たちは初めて見る雪に感激していました。

さて前回の「ドラフト会議方式」の続き。この日は各班と、一年分のHR役員や各役員も同時に決める事にしました。各班の班長・班長、各委員そして三学期までの正副HR長、書記、会計です。全員が何かの係りになるように、という事です。クラスに説明すると、「それでいい」という意見が多かったのでやってみる事にしました。ただ、後になって気付きましたが、この時に一つ大切な事を説明するのを忘れていました。それは「◎各班の班長や副班長になった者はHR役員にはなれない・HR役員は一年で一度しかなれない」という事です。一年時の担任からの情報で、クラス内でリーダーシップを取れる生徒は把握していました。彼らに任せたらいろんな場面でみんなを引っ張ってくれるでしょう。でも、そうすると同じ生徒たちだけが苦労するだろうとも感じました。また周りの生徒たちも「ただリーダーについていく」だけになってしまう可能性もあると思いました。上記の「◎」の考え方なら、少なくとも一年間で全員が何かしら「班やクラス運営に関わる」経験が出来るはず、と思いました。

 

班決めドラフト会議は、ぎこちないながらも何とか進行して六つの班とそれぞれの正副班長が決まりました。次にHR役員決めです。各班の正副班長を除き、1~3学期までの正副HR長・書記男女1名づつ会計男女各1名づつです。これに卒業式実行委員や選挙管理委員も含めると、ほぼ全員が何かの係りをこなす事になります。各班から正副班長を除いた班員が、希望するHR役員を選んでいきます。

うちの学校では4月~6月にかけて遠足・新入生歓迎球技大会・陸上競技大会があります。それらを考えたら、1学期はクラスの雰囲気がある程度作られる大切な時期なので敬遠されるかな?と思いきや案外すんなり決まりました。どちらかといくと2・3学期のクラス役員が敬遠されがちでした。2・3学期のHR役員を決める時、すでに1学期のHR役員になったS(女子・副HR長)が、「先生、1学期にHR役員やったら、2・3学期はHR役員出来ないんですか?」と質問しました。僕はてっきり上記の「◎」を説明したと思いこんでしたので、「うん。出来ないよ」と答えました。3学期までの役員は、

 

1学期の正副HR長→やる気たっぷりの男子&リーダー性あふれる女子

2学期の正副HR長→おとなしいけど、堅実タイプの男子&部活一生懸命女子

3学期の正副HR長→どちらも「貧乏くじを引いてしまった….やりたくないけど、しょうがないからやる」雰囲気の男子YとBの二人組

(でも、3学期にはかなり成長する事になる)

 

といった感じでした。二時間のLHRでなんとか一年間の班と係りが決まり、正直ホッとしました。

 

でも、その日の放課後、役員決めの時に質問したSが教科の準備室に「異議申し立て」にやって来ました。「先生、HR役員は、やる気のある人にやってもらうべきです!3学期はクラスの文集を作ったり、思い出作りとかで忙しいのに、やる気がないYとBに正副HR長は無理だと思います!

私が3学期もクラス役員やります!」と。

僕は、クラス全員が納得した上で決めたと思いこんでいたので、戸惑いました。

丁寧に「①全ての生徒に役割を与える ②一部の人たちだけが苦労しない ③これまでHR役員をやった事がない人にも、あえてさせる事で成長して欲しい・周りの人たちも支えて欲しい」という事を中心に説明したら、納得してくれました。

 

「どんな事でも、全員が納得して承認を取ってから物事を決める」という事の大切さを痛感させられたクラス開きのLHRでした。

次回(4月)は行事について書く予定です。

 

 

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北国の春も間近

去年の夏は猛暑。秋近くになっても30度を超える北国でした。

冬は豪雪と猛吹雪

自然の厳しさを感じながらも北国に住む若者は3年間の高校生活を終え

新たな旅立ちをすることになりました。

我が高校の生徒の多くが大学へ進学します。

地元の大学だけでなく、北海道から東北、関東。

新潟や京都の大学に進む生徒がいます。

彼らと一緒に歩んできた3年間。

学年主任と担任7人の計8人は3年間変わりませんでした。

学年だけの職員室はいつも笑いが絶えませんでした。

生徒たちも素直で明るくそれぞれが新しい道を歩もうとしています。

ただ、残念なことは、入学してきた全員が卒業できなかったこと。

そして、3月の卒業前に、ひとりの生徒を病気で失ったことです。

何度も卒業生を出してきましたが、彼らと10年後に出会うことが本当に楽しみです。

進学校では、模擬試験の結果や国公立大学の数など目先の数字にこだわる先生も多いです。

教師になって30年。高生研で学んだことが、どこの学校にいても役立っています。

地元の大学の後期試験の集団討論の練習では、

大阪高生研から学んだゲームを取り入れ、

からだと心を開かせながら、討論させました。

まだあちこちに雪山がありますが、確実に雪解けは進み、春が近づいています。

教育学部に進んだ生徒たちや今年、新しく先生になる卒業生に声をかけて

京都大会に参加したいものです。

よしだ まさひろ(あおもり高生研)

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北国の桜は5月のゴールデンウイークです。(*^ー^*)

 

 

 

 

 

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喜びと悲しみの卒業式

3月1日は多くの高校で卒業式がありました。私が所属する高校も3月1日が卒業式。卒業生を送り出す担任団は1年次より変わらず、7人の担任と学年主任の8人がガッチリとスクラムを組んで3年間を楽しく過ごすことができました。30年の教師生活の中で、これほど学年のスタッフに恵まれたことはありません。50代、40代、30代と年齢のバランスがとれ、それぞれが持ち味を出し合い、生徒の進路達成にむけて日夜奮闘してきました。

遠足、球技大会、文化祭、運動会などの行事も積極的に生徒とともに頑張りました。1年の夏と2年の春に行われた学習合宿では真剣な学びに取り組みました。地方の進学校は経済的理由により、多くの生徒が国公立大学を目指しています。7クラス275名のうち、今日でちょうど100人の生徒が国公立大学に合格し、その他に私立大学や公務員試験に合格して、半分以上の生徒が進路を確定しました。

卒業式は彼らにとって、大きな節目の1日となりました。ともに、卒業するはずだった一人の女子生徒が、卒業式直前の2月18日に突然の病のために亡くなりました。1年生の時は私のクラスの生徒でした。明るく朗らかで、テニス部のエースでキャプテン。インターハイにも、全国選抜大会でも活躍しました。卒業式は喜びだけでなく、悲しみの卒業式でもありました。

我が高校には送辞と答辞がありません。東高校賛歌という歌がその代わりです。卒業生退場の際に、ひとりの大柄な男子生徒は声を詰まらせ、泣きながら担任にお礼の言葉を言ってくれました。私は、最後のクラス。生まれて初めて、男子生徒たちに胴上げされました。やんちゃな彼らに、この1年間は苦労させられましたが、不思議と嫌な感情は抱きませんでした。

担任からのクラスの生徒たちへのプレゼントは3年間のフォトスライドショー。3年間、いろいろな場面で写真を撮ってきました。あっという間の3年間。担任は本当に疲れますが、教師という仕事は本当にいいなあと思う今日このごろです。      (よしだ まさひろ)

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戦後教育

長野県 小澤彰一(木曽青峰高校)

 安倍総理は「戦後レジームからの脱却」と言った。これは憲法・教基法体制を捨て、元に戻すという意味である。先の政権では教基法を改悪した。現政権の施政方針は、6月の参院選を控え抑制的であるが、やはりその爪は隠し切れていない。
戦後教育とは新しい時代の主権者を育てる教育実践運動である。戦前にも水源を持つ民間教育団体が50年代に一斉に設立された。第一世代は戦争をかいくぐって新時代を迎えた教師たち。第二世代はその教師の下で熱く学ぶ生徒であった教師たち。第三世代が今退職期に入っている。
民研の「人間と教育」がこの第一世代からの聴き取りを連載した。対象の一九人の中に長野県の山岸堅磐氏が紹介されている。氏の軽妙かつ情熱的な語り口が紙面に踊って嬉しくなる。それをまとめた『ある教師の戦後史』の出版記念会が法政大学で開催された。竹内常一氏と一橋大の藤岡貞彦氏が基調発題し、藤岡氏は、彼らに共通するのは、教組運動特に教研、教育課程の自主編成、学校と地域を結ぶこと、という三点に関わってきたことと評した。
さて、次世代に何を引き継ぐかが問題だ。この春も多くの教育実践家が職場を去る。希望に燃えてめざした体制が忌み嫌われて捨て去られ、再び先人の闘争を繰り返すのか、繰り返せるのか。
比叡山大会の熱気は戻せないにしても、新高生研体制の実質第一回大会、京都大会に期待するところは大きい。

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【学校現場からの意見表明】

部活動・スポーツの指導だけに収束させず、

学校内すべての「暴力」を鎮めるために

 

~「体罰」問題を考える緊急集会で明らかになった3つの論点と実践の方向性~

 

大阪高生研事務局

 

 

「体罰」問題を考える緊急集会「今、あらためて“指導”を考える~学校における体罰・暴力をなくすために~」(1月31日開催)は、部顧問の体罰を苦に自ら命を絶たなければならなかった若者の無念の思いに哀悼の意を表し、この問題を私たちひとりひとりの指導を検証する教育的議論に引き寄せることを目的とするものでした。

 

集会の冒頭、弁護士の方から、暴行・障害・傷害致死罪と最高裁判例が示され、何人も「緊急避難」と「正当防衛」以外に「人の身体に対する有形力の不法な行使」は許されないことが確認されました。

その後の集会の討論は、3つの重要な論点とすすむべき実践の方向を明確に示すものになったと言えます。

 

第1に、体罰という暴力が子どもにどれだけ深刻な影響を及ぼすかについての確認です。

神奈川からメールを寄せてくれたある保護者は、ご自身の子ども時代の被体罰経験から、体罰の恐怖が子どもから考えることを放棄させ、見せかけのがんばりと自己肯定できない不安のなかに生きることを強いていくと指摘されました。参加されたジャーナリストからは、取材を通して、自分がされたことではなくても体罰を見せつけられること自体の恐怖が報告されました。研究者からは、ある意味で正常な恐怖心すら「心の弱さ」のせいに追い込む自己責任論を媒介して被体罰経験者のなかに体罰肯定論が生まれてしまうことが調査結果に基づいて発言がありました。

さまざまな体罰容認論・必要論が根強い中で、まず私たちが肝に銘じなければならないことは、体罰に従順な子どもではなく、体罰を「おかしい!」と言える、そして必要なSOSを、さまざまな方法で発信できる子どもを育てようという決意です。

 

第2に、私たち自身があらためて指導とは何かを問うことです。

人を指導することを生業(なりわい)にしている私たちこそ、誤った指導観を克服する不断の努力を自己に課さなければなりません。今、学校現場には、マネジメントにもとづく目標‐成果主義が浸潤し、子ども・生徒を自己の思いどおりにすることが指導であり、思いどおりに動かせる教師がよい教師であるかのような眼差しが強まっています。体罰・暴力は人を支配する快感を手っとり早く与えてくれる「麻薬のようなもの(教育研究者の発言より)」です。その快感と引き換えに、尊敬と信頼に基づいた指導‐被指導関係は捨て去られてしまいます。

また、剥き出しの暴力や体罰のみがその関係を廃棄するのではないことにも注意を払う必要があります。罰則を細かく定め、違反した場合は厳格に処分を行う「ゼロトレランス」的生徒指導は、多くの場合、生徒と教師の応答を断絶し、よりシステマティックに人を傷つけ支配しようとします。私たちは制度や構造に組み込まれた無意識の暴力性もまた、言語化する努力が必要でしょう。

集会の中で元大阪市教育委員長が述べられたように、指導とは「問いかけと応答」から成り立つ本質的に相互関係行為です。指導する者は、指導される者とともに現実を読み、感じ取り、どうなりたいのか、どうすればそうなれるのか、指導者としてやれることは何なのかを、互いに問いかけ応答しながら進みます。しかし、生徒が発する問いかけや応答は、必ずしも前向きでないかもしれません。むしろ、指導に対して否定的な様相を見せることのほうが多いでしょう。

そんな時に湧き上がる怒りや暴力的な自分をどう鎮めていくのか。

私たちは、指導の「~べからず」を数えあげるのではなく、生徒との関係を忌憚なく検討し反省しあえる場と同僚性を作りだすことに力を注ぎたいと考えます。

 

第3に、そのような真摯で自由な議論に裏打ちされた学校をどうつくるのかが問われています。

現場では、職員会議が、議論よりも「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」の場に変えられ、「上から」の眼差しのなかで教師が孤立感と無力感を深めています。価値対抗的な議論と当事者の決定をともなわない民主主義では、形式的な平等が優先され、誰も本気で責任を取ろうとしません。その行き着く先は、失敗の犯人捜しと過剰な個人攻撃と首のスゲカエです。

今、学校現場に必要なことは、暴力の過ちを克服する自浄能力を具体的にどう高めるかに知恵を絞ることです。

集会では、「今年を三者協議会元年に!」という発言がありました。大阪府教育委員会が推進する学校協議会は現場教員や生徒の代表が含まれておらず、当事者の対等な参加が担保されていません。しかし、私たちは制度を待つのではなく、実践を通じて制度を作る道筋を考えたい。教師、生徒、父母、第三者が事実を共有し、知恵を集め、お互いの他者性を尊重しながら一歩ずつ相互の信頼を回復していく地道な実践を通じて、学校民主主義をリアルなものにしていきたいと考えます。

 

以上、学校現場から、私たちの思いを表明します。

 

2013年 2月

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三沢高校三者協議会(第1回MOSSサミット)

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三沢高校三者協議会に参加して

2月26日(火)午後2時から午後4時の2時間、生徒会長をはじめとする生徒会役員(生徒代表)とPTA会長の他3名の父母代表、そして教員代表として校長、生徒指導担当教員2名の約20名で三者協議会が開催されました。オブザーバーとして、前生徒会役員の3年生、弘前大学の大学生など総勢40数名がこの協議会に参加しました。青森高生研からは、田村と吉田が参加、酒田はこの三者協議会の事務局として司会を担当しました。また、岩手からは中順子先生も参加してくださいました。

 

協議題は3つ。①携帯音楽プレーヤーの校内での使用について(生徒側から)

②携帯電話の使用ルールについて(生徒側から)

③自転車のマナーについて(教員側から)

 

この三者協議会の位置づけは

○協議会は学校運営上の決定権は持たない。

○協議会で話し合われた内容は生徒・PTA・職員のそれぞれの機関が持ち帰り報告し、必要に応じて議題として取り上げること。

○協議会で提出された要求・提案に対しては話し合いを持ち回答する。

以上の3点を確認し、話し合いが勧められました。

 

三沢高校では、学校内での携帯電話および、携帯音楽プレーヤーの使用は禁止されている。(もってくるのは認められている)

 

1、携帯音楽プレーヤーの使用について生徒側から使用を認めて欲しいとの要望があった。理由は英語のリスニングに使用したい。女子のダンスの練習に使用したい。音楽を聞いてリラックスしたい。放課後など、騒がしいときに、学習に集中したい。など、様々であった。これに対して、保護者からは、いつからこのルールができたのか?使用できなくなって困ったことは何かといった質問が出された。教員側からは、ルールができたのは、昨年の5月から。リスニングに昼休みに使用するのは賛成だが、盗難などが心配である。校長からは、遊びの機材であり、学校での6時間に使用せずに、自宅で使用すれば良いのではないかとの意見が出た。生徒からは、生徒の自主性を育てるのであれば、ルールは必要ない。ルールに縛られないで自分たちで考えていきたい。保護者からは、音楽を聞ける環境があれば良いのでは。生徒の自主性にまかせて下さいというのは無理があるとの意見が出た。

 

2、携帯電話の使用についても放課後の使用を認めて欲しいとの要望があった。

生徒が守ることができるか、1週間の試用期間を設けて欲しい。放課後、決まった時間・場所での使用を認めて欲しい。保護者からは、校舎外か校地外かはっきりとして欲しい。現状でダメな理由は何か。酒田生徒指導部長からは半数の生徒が市外からであることが報告された。保護者からは先生と生徒が歩み寄れるのは何か?校長は玄関前で携帯のスイッチをきることは良いことだ。おかしな仲間から電話やメールが来ることもある。生徒からは保護者の迎えのための連絡に使用したいとの要望が強くあった。生徒会の生徒のアンケートでは携帯の使用について60%近くが現状維持で良いとの回答に生徒会と一般生徒たちのあいだに意識の乖離があるのではないかと、オブザーバーから指摘された。また、アンケート項目も考える余地があるのではないかとの意見もあった。

 

生徒、保護者、教員がこのように、話し合うことは結果が大事なのではなく、お互いが意見を出し合い、より良い方向を模索することにあると思う。生徒と教員だけでは、生徒の自主的な考えは育つことが少ないと考える。また、教員側も、固定した考えを変えていくことはほぼ無理な現状である。より良い学校をつくり、生徒が自主的に考え、民主的にものごとをよりよく変えていく方策を互いに話し合うことで、学校は地域に社会に開かれていくのだろうと考える。(よしだ まさひろ)

 

☆三者協議会終了後、生徒会役員と弘前大学の学生での懇談会も行われました。携帯電話の使用がまったく制限されていな高校の話や、高校時代に携帯電話の使用が放課後に限り認められた事例も報告されました。また、民主主義から教育を考えることを研究テーマにしている大学院生やシティズンシップ教育について研究している学生からも、生徒たちにアドバイスがありました。

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大会申し込みメール第一号到着!

高生研京都大会への参加申し込みメール第一号が届きました(2月23日)!!ありがとうございます。早々にメールで申し込んでくださったFさんからの「京都のみなさん、応援してますよ~!」というメッセージが聞こえてくるようでした。はい、頑張ります!申し込みメールには、担当者から折り返しお返事メールがまいりますので、よろしくお願いいたします。この申し込みメールの素敵なスタイルを作ってくださった三重のAさん、本当にありがとうございました。
ところで、京都は観光都市ですので、全国から高生研大会に来るために宿を探す皆さまは、宿探しという楽しみもあるわけですね。今回、現地実行委員会として特に契約する宿泊施設は設定しておりませんが、今日は予算と風情の異なる施設を二つ紹介紹介したいと思います。どちらも、大会会場の同志社高校へは地下鉄一本で行ける、地下鉄烏丸線沿線の利便性の高い立地です。一つは「ホテルカンラ京都http://www.hotelkanra.jp/」―地下鉄烏丸線五条駅より徒歩1分―京都らしい風情を館内に生みだし、宿泊室にもその風情を生かしているホテルで、値段は少し高めですが滞在そのものを楽しんでいただけると思います。現在人気上昇中のホテルです。もう一つは「ホテルアンテルーム京都http://hotel-anteroom.com/―地下鉄烏丸線九条駅より徒歩8分」―もともと大手予備校の寮だったのを改装して滞在型ホテルにしたもので、4500円~というリーズナブルな値段ですが清潔で明るい宿泊室です。どちらも同じ経営者によるものだそうです。
この他にも素敵なホテルや旅館がたくさんありますが、京都は観光都市なために長期休業中は混み合いますので、宿探しを楽しんでいただいた後は早めの予約をお願いいたします *(^^)*。  (京都の田中でした)

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「高校生活指導 18歳を市民に」195春号は、3月1日発売です!

 編集長の井沼です。新高生研発足を記念する194号(2012年夏)から編集長をしていますが、おかげさまで194号は好評のうちに1000部を超える普及が出来ました。高生研会員はじめ、194号を読んでくれた方に心からお礼申し上げます。

 

 さて! 195号は、デザインが一新されました。これはインパクトありますねえ。職場で隣に坐っている徒会部長の若手との間に何気に置いといたら、「対話と討議が必要って、まさに今のうちの生徒会ですねえ」とぼそぼそというので、「よかったら読んでみて。立ち読みOKだから」とすすめました。ちらちらと読んでくれていたみたい。うれしいなあ。

 195号全体のコンセプトは、<学校の民主主義を問う>です。

 「特集1.学校に対話と討議を!」は、教育現場に「上意下達」のシステムが強まるなか、対話と討議を軸にした教育実践を通じて学校の民主的統治のあり方を考えようというものです。締めくくりの竹内論文は、指導と対話・討議の実践的な関係をクリアに整理してくれて、元気が出ること間違いなしです。

 「特集2.ケアする責任を分けあう社会へ」は、昨夏の全国大会問題別分科会で好評だった原田真知子さんの実践記録「『いらない子』なんていない」をはじめ、高校に留まらない広い視野で傷ついた子ども・若者のケアと再生の物語に光をあて、人に優しい社会を提起します。

 教育の論点「第2回 民主主義の現在」は、名古屋大学の田村哲樹さんに、政治学の立場から、「熟議民主主義」を論じてもらいました(昨夏の全国大会記念講演に加筆)。

 そのほか春号は、新年度を迎えるためのヒントもいろいろ。充実の1冊をお楽しみ下さい。そしてぜひあなたのまわりの「あの人」に勧めてみてください。

 本誌に関する購入は下記のメールアドレスまで。

 御意見、要望、率直な感想寄せてくれたらとっても嬉しいです。編集委員一同、心からお待ちしています。

 info@kouseiken.jp 事務局(藤本幹人)か、編集委員会直通メールinuma@mug.biglobe.ne.jpまで。

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「細腕二年担任奮闘記①」

 こんにちは。沖縄高生研の照屋です。今年の大会は京都。7年くらい前の年末に、同僚と観光で京都を訪れた事があります。その時に色々な場所を見て回り、とても楽しかったのですが、平等院鳳凰堂だけは行く事ができなかったので、今年はチャンスがあれば訪ねようと思ってます。

 さて、今年の応援ブログには今年度(2012)年度の「二年担任奮闘記」を書いていきます。現任校で、勤務五年目になりました。最初の年は生徒指導部の遅刻係。二年目と三年目は二学年主任で、去年は三学年主任でした。今年度はかなり久しぶりの(初任研以来、9年ぶり)二年生担任をやる事になりました。同じ沖縄高生研の伊藤香織さんのHR実践もパクリながら、これまでクラスでやってきた事をブログに載せていきます。

 2012年4月9日(月)、新年度の始業式。体育館にてクラスと担任の発表が終わった後(僕が担任だとわかった時、数名の生徒から拍手あり。良かった….)、各学級へ。僕が受け持つクラスは、男子21名女子11名。男子は物静かでおとなしく、女子は元気者が揃っている印象で、一年生の時に授業で教えていた数人を除いては、初めて会う生徒たちでした。「四年制大学を目指す」クラスで、希望してこのクラスに入ってきた子たちなので一年次の出欠状況や成績は全体的にまあまあ、という感じです。

 教室に戻り、LHRで簡単に僕の自己紹介。本当はこの日に色々とやりたい事・決めたい事があったのですが、うちの学校では始業式の午後に新一年生の入学式があります。存校生はそれに備えて清掃や式場作成があるので、クラス内の班や役員などを決める時間がありません。クラス初日のLHRは入学式準備と翌日の連絡事項を伝えるだけで精一杯でした。
翌日10日の、朝のSHR。学級通信第1号を配布し、午後に二時間(なぜか3校時と6校時)設定されたLHRでやる事(クラスでの基本的なルールの担任からの提案/班員決め/一年間の役員決め)を伝えました。

 3校時のLHRにて。班を決める方法は、初任研でやった「お見合い方式」をクラスへ提案しました。
具体的には、

① まず男子同士、女子同士で好きなメンバーを探して二人か三人のグループを作る。
② 男女それぞれのグループが決まった後、女子グループの方から、希望した男子グループへ「お願いします。一緒の班になりましょう!」と申し込む。(希望するグループが複数いたら、なるべく
話し合いで決める。どうしても決まらなかったら、ジャンケンで)
②を説明した時、クラスが少しザワめきました(特に女子)。「お見合い形式」が新鮮だったようです。
念のため、「このやり方でやりたいと思うけど、いいかな? 他のやり方がいいというならそれでも構わないよ」と告げると、「これでやってみたい!(特に女子)」という意見が多かったので、まずはやってみる事にしました。思ったよりはスムーズに進み、6つのグループが出来ました。各グループごとに机を向かい合わせ、お互いの顔が見えるように座るように指示しました。
 次に、一年間どの班になるかをグループで話し合わせ、どの班を希望するのか「ドラフト会議」を使って決めさせてみようと思いました。
 「厚生/保健/図書/進路/美化/生活」の6つの班の一年間の仕事をおおまかに説明。その中から
第1~3希望までを話し合いで決めて、その後各グループから希望を順に告げていくという方法です。「人気がない【班】は取れる可能性が大きいけど、人気がある【班】は競合になるのでよく話し合って決めてね」と説明しました。この「ドラフト会議方式」を説明した時、ほとんどの生徒がキョトンとしてました。そこで、「例えば、仮に【保健】を選んだグループが一つだけなら、そのグループが【保健】を取れるけど、【図書】を選んだグループが三つあったら、それらのグループで話し合いで決めるか、決められそうにないならジャンケンで決めることになる。そうすると、「班」を取れなかったグループは次順になるので、「取られてない班」から希望を選んでいかないといけない。
 下手すると『一番希望してない』班を取る可能性もあるよ。」

さて、どうなるか…….(続きは次回)

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青森高生研冬の集会はやる気まんまん、ウーマンでした。(*^ー^*)

2月2日(土)3日(日)、青森高生研は 「北の国から学校づくり」をテーマに、浅虫温泉「帰帆荘」にて

森 俊二先生に講師に来ていただき、約30名の参加で真剣な学びをすることができました。

今回は秋田大学の生徒さんの他に弘前大学の生徒さんも参加してくれました。

現役の若い先生がたの参加が課題ですが、未来の先生の卵たちが、この集会でいろいろなことを学び

希望とやる気を表現してくれたことはとても嬉しいことです。

初日は、ぴらいち学習会と森先生による講演「シティズンシップ教育をみんなで考えよう。つくろう」でした。

具体的な教育実践を紹介し、シティズンシップ教育について詳しく学ぶことができました。

夜の懇親会は、谷崎さんの還暦を祝う会も行いました。

また、やる気マンマン・ウーマン体操もみんなで踊り、楽しい懇親会でした。

(詳しくは、こちらの青森高生研ブログをご覧ください。)http://plaza.rakuten.co.jp/aomorikouseiken/diary/201302060000/

二日目は三沢高校の酒田先生のレポート。

「生徒が気軽に話し合える空間とそのしかけ」

三沢高校の生徒会活動は、全国に胸を誇れる活動だと思います。

青森県初の三者協議会も行われようとしています。

高生研冬の集会

 

青森は京都大会応援ブログの7日、17日、27日を担当することにしました。

次回の2月27日は2月9日(土)10日(日)に行われた東北ブロックゼミと

2月26日(火)に行われる三沢高校の三者協議会(モスサミット)の様子を載せたいと思います。

ともに、学び、ともに語らい、
世の中がもっと笑顔であふれるような教育実践を目指していきましょう。

青森高生研 吉田 雅浩

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「大会情報&申し込み」は大会参加申込メール簡単送信フォームつき

みなさま

京都大会応援ブログがおかげさまで1000アクセスを超えました。
例年にないスピードです。
しかも、たった3つの記事で・・。

ひとえにみなさまの関心高さでしょう。

ところで大会の一次案内を掲載させてもらっています。
ブログタイトルの下、赤字で 【new】大会情報&申し込み の所です。
ぜひのぞいていただき、案内や申し込み書を取り込んで下さい。

そしてページには、
ものすごく簡単にメール申し込みができるフォームも用意しました。

あと半年後に迫った全国大会。
そーどす、申し込んでおくれやす。

どす。

京都大会応援ブログ担当 安藤

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「エレルギー」のぶつかりあい

 私の勤務している夜間定時制では「温かみある定時制教育事業」の一環として、毎年、様々な分野の外部講師を招いてのイベントを行っています。 今年度は、私の前任校の同僚だった音楽教師のMさんを招いての「声楽コンサート」を行いました。Mさんは、毎年、「フィガロの結婚」などの本格的なオペラを上演する全国的にも珍しい高校合唱部の顧問で、自身も現役のアマチュアオペラ歌手として活躍している人です。
 当日のコンサートでは、Mさんの軽快なトークを交えての歌とピアノの弾き語りに生徒たちは引き込まれ、リクエストまでとびたし、おおいに盛り上がりました。終了後、職員室でMさんは興奮したようすでこう語ってくれました。「定時制の生徒の前で歌うのは始めてで不安もあったが、歌い始めてびっくりした。生徒たちの『生活のエネルギー』のようなものが自分のほうに向かって来て、それに応えるようにこちらも力が入ってしまった。こんな経験は久しぶりだ。おかげで普段のコンサートの何倍も疲れた。コンサートは歌い手が一方的に発信するものではなく、聞き手との関係でなりたつものだから、今日はほんとうに心から楽しく歌えた」
 かつて同僚であった頃、冗談を言い合い仲の良かったMさんでしたが、こんなにも熱く自分の音楽論を語るのを見たことがありませんでした。そういうMさんの姿を見せてくれるきっかけとなった生徒たちの「エネルギー」を、私は誇りに思うと同時に、Mさんの話を聞きながら、私たちの毎日の授業にも通じるものがあるかもしれない、とふと思いました。教師と生徒、生徒と生徒の「エネルギー」がぶつかり合い、共鳴し合う授業、きっとそれは心地よい疲れとともに、芸術に触れた時のようなある種の感動を伴うものではないか、と思ったのです。

静岡・絹村俊明

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京都大会に向け、カウントダウン開始

応援ブログ担当の安藤です。

岸田さんの記事を皮切りに、高生研2013京都大会応援ブログをスタートさせました。
まずは看板が大切ということで、ブログのビジュアルをあれやこれやと調整していました。
タイトルバックの写真はいろいろ試した結果、「紅葉と金閣寺」(↑)を配しました。
タイトルについは、すでに高生研全国通信で京都から発信している記事に習って、「そうだ、京都に行こう!」の京都弁です。
この「京都に」の「に」が「へ」でないところが重要です。
知ってましたか? 例のJR東海のCMに使われているキャッチコピーには「に」も「へ」もないのですね。

その昔のCMには「へ」があったように思うのですが気のせいでしょうか?
今回「に」にこだわった理由とは、「京都にこそおこしやす」なのです。
つまり数ある目的地の1つとしてではなく、京都だから特別に行く価値があるというPRなのです。

さてさて、あれやこれやとブログを弄っていたら、カウントダウンのパーツを発見。さっそく右下にあしらってみました。
なんとあと200日を切っていました。

間もなく大会案内一次版が出来上がる予定です。(できあがり次第、「大会案内」として載せていきます。)
これから8ヶ月足らず、どうか「そーどすそーどす、京都におこしやす-高生研全国大会2013京都大会応援ブログ-」をご贔屓に!

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来年の京都大会に向け

高生研が新しくなって、そのグループが動いてます。
今日は京都で大会グループ会議が行われます。明日は、名古屋でグループリーダー会議が。
どんな役割で、何が話し合われているかなど詳しくは、新生「京都大会応援ブログ」で綴られます。
乞うご期待!

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熊本発 全国大会報告 その1

東洋大学は大会会場として、とてもぴったり②     藤川 秀一
 1日目の全体会2シンポジウム「学校に対話と討論を 18歳を市民に」は、昨年の名古屋大会で画期的な全体会運営を創り出してくれた望月さんがその再現、さらなる充実を実現するかと私は期待したのですが、残念ながら不発でした。原因はおそらく50回に及ぶ高生研全国大会の内容をわずか2時間で総括討論しようとしたところにあると思われます。少なくとも4時間は必要ではなかったでしょうか。それでも難しかったかも。森さんの提起論文「『集団づくり』の現代的継承を考える」同じく伊藤さんの「若者を、政治の主人公に」、さらには3人の「指定討論者コメント」、私は提起者・指定討論者の話しと文章をなぞるだけで精一杯で内容と何を討論するのかを理解するまでには至りませんでした。せめて応援ブログで事前に10ページにわたる文章に目を通しておくことが出来ていたらと思いました。
 森論文の、「競争的・暴力的支配を内部に取り込んだ子供の状況に、『班』を教師が一方的な『指導』で機械的に位置づけるのでは管理主義に陥り、形式的・抑圧的なものになるだけだ。」については、松本レポートのように実践の始まりとしては、『班』を教師が一方的な『指導』で機械的に位置づけることも必要なのではないでしょうか。また「リーダー(核)」とリーダーと核をイコールと捉えることは、宮崎の山下先生が提起しているように再検討してもいいのではないでしょうか。
 夜は京都の岸田・田中さん主催の交流会「竹内常一先生の話を聞く」に参加しました。豪華なフランス料理とワインを堪能しながらの楽しい会でした。酔ってしまわないうちにまず熊本高生研の皆さんを代表して、竹内先生が今までに熊本高生研の大会に少なくとも3回以上講師として来熊して頂いたことに感謝の念を申し上げました。沖縄の比嘉大先生と比嘉小先生も交えて談論風発しましたが、印象的だったのは私が「シティズンシップの論議」の登場はそれ以前の高生研の流れからすると違和感があると言うと、賛同してくれる方がいて「俺だけじゃなかったんだ。」となんだか嬉しくなりました。
 以上が私の分担でしたが、それ以外でとりわけ心惹かれたのが問題別分科会の「ケアが必要な子どもがいる学級・HRづくり」の原田真知子さん(神奈川・小学校)のお話し「『いろんな人がいる』が当り前の教室に」でした。詳しくは松永さんが報告してくれますが、我々高校の教員にも訴求力のある普遍性を持つ実践でした。そのうち是非熊本にも来ていただいてお話しをして頂けたらと思います。
 またこの分科会で同じ班にA大生のKさんとOさんがいました。私はお二人のうちのどちらかに班長をやってもらいたくて次のように説得しました。「班長の役割は班員から出た意見をうまく纏めて発表することだと受け取られがちだが、そうなのだろうか。纏めるのは実は大変難しいし、纏めようとするとどうしても自分の主観が入ってしまう。そうではなく纏めようとするよりも、班員の中で特徴的な意見を、班長が注目すべきと考えた意見を、発言した本人に発表してもらうよう指示?お願いする、すなわち班長は纏め役というより調整役と考えた方がいいのでは」と。そうしたらKさんが引き受けてつつがなく班長の役割を果たしてくれました。私は40年来班を使った二重討議方式を当たり前のように考えてきましたが、ここいらで高生研はなぜ二重討議方式を重視してきたのか、二重討議方式における班長の役割とは何かをもう一度問い直す必要があるのではと考えますが、皆さんいかがでしょうか。(ふじかわしゅういち)(おわり)
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熊本発 全国大会報告 その1

東洋大学は大会会場として、とてもぴったり①     藤川 秀一
 私は宿泊地の浅草から東洋大学まで時間にして40分、いくら乗ってもたった二百円という都営バス(東京都はお金持ちですな)を利用出来たので、会場へのアクセスは問題ありませんでした。宿泊地次第では大変だった方もいらっしゃるかもしれませんが、東洋大学は大同大学と並んで大会会場としてぴったりの施設だったのではないでしょうか。具体的には全体会会場もほどよい広さで、分科会会場もほとんどが机の移動が出来て使いやすかったし。また2日目夜の大交流会も東洋大学の学生食堂を使わせていただき大変盛り上りました。学生食堂でのお昼も5百円で美味しくてボリュームのある定食をいくつかのなかから選ぶことが出来て幸せでした。お昼と言えば正門の前に蕎麦屋があって、松永さんと早速「蕎麦で一杯」をやることが出来て、これまた幸せでした。
 2007年熊本大会では全国から10名以上の方が前泊して準備を手伝っていただきました。それ以来私はその恩義をお返ししなければと、これまで出来るだけ前泊してお手伝いをしてきました。今回は前日午後3時からと1日目朝からの準備をお手伝いすることが出来ました。前日午後3時からの準備は20名以上の方が参加されました。大学正門から会場の部屋まで人海戦術でたくさんのダンボール箱を運びましたが、幸い途中で群馬のMさんが台車を調達してくれましたので、グッと楽になりました。台車を大会準備の必須アイテムの一覧表に載せておいてもらいたいですね。最終日の撤収の時は日曜日なので事務所が閉まっていて台車が借りられないのではと心配しましたが、東洋大学を会場としてお借りする際にお世話になった船橋さんのお友達?の東洋大学の先生にお願いしたらすぐさま台車を準備いただきました。東京大会がうまくいったのはこの先生のおかげではないでしょうか。感謝!
 5時までの準備の後は浅草の電気ブランで有名な神谷バーに10数名で繰り出しました。これまた熊本大会で前日準備のため全国から集まっていただいた方々と「郷味洲さき」で肥後の郷土料理で盛り上がったことを思い出しました。神谷バーでは台車をさっと調達してくれた群馬のMさんと隣同士になり、群馬の船橋さんをはじめとする和太鼓グループのことやMさんが顧問をしているボランティア部の話などを興味深くお聞きしました。「核を意識した学級」をレポートする松本さん、そしてMさん、お若い二人がいる群馬高生研は前途洋洋ですね。きっと来年の京都大会にはMさんもレポーターとして登場してくれるのではないでしょうか。楽しみです。
 大会の3日間は群馬高生研の皆さんと滋賀の夏原さんとともに図書販売の係りをやりました。熊本高生研の皆さん、来年の京都大会に参加しようと思っている方は図書販売のような当日だけでもお手伝いできるような係りをやれば、そこから新しい面白い出会いがあると思いますよ。
(ふじかわしゅういち)<つづく>

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大会参加者数は190人でした

東京大会の受付・千葉高生研より
 第50回大会・東京大会が無事終了しました。大会参加者数は、190人でした。前回の東京大会=2005年の第43回大会(芝学園中学・高校)の参加者数が203人でしたので、少し目減りしましたが、まずまずの成功ではなかったかと思います。
 学生の参加者が37人と多く、若者が多いということで華やいだ雰囲気があった。

県別参加者数
東京38(内学生6)
秋田21(内学生15)
群馬20(内学生8)
千葉17
神奈川12 大阪12(内学生1)
埼玉9
静岡7
青森6 京都6(内学生2)
茨城5 愛知5(内学生2) 沖縄5
北海道4 
三重3 滋賀3 熊本3
山梨2(内学生1) 長野2 和歌山2 
岩手1 山形1 宮城1(内学生1) 福島1 岐阜1 兵庫1 鳥取1 徳島1(内学生1)

合計190(内学生37、院生を含む) 28都道府県
日別参加者数
8月10日(金) 125(当日参加27)
8月11日(土) 158(当日参加17)
8月12日(日) 137(当日参加7)
全日程参加 78
2日間参加 32
1日間参加 43
学生参加 37(学生の場合は一律1000円の参加費なので何日間参加したかは不明)
 東京大会だったので当日参加が多く、これが参加者数を押し上げた。また、1日参加も多かった。

講座別参加者数
全体会(講演・シンポジウム) 約120
一般分科会
1 H R 1(1日通し) 29
2 学年・学級(1日通し) 28
3 H R 2(午前) 32
4 青年期の成長(午前) 22
5 総合学習(午後) 33
6 授  業(午後) 38

問題別分科会
1 若者の就職支援を… 20
2 実践記録をどう… 23
3 ケアが必要な… 28
4 福島の現状と… 24
5 政治と教育の… 27

大交流会 113(内学生23)
高生研総会 79
 分科会の参加者数はうまく平均化され、どの分科会も20人以上だった。例年のように極端に少ない分科会がないのがよかった。
 高生研総会は、例年は40人台の参加者数だった。今年は新高生研発足ということでさすがに多かった。