東洋大学は大会会場として、とてもぴったり① 藤川 秀一
私は宿泊地の浅草から東洋大学まで時間にして40分、いくら乗ってもたった二百円という都営バス(東京都はお金持ちですな)を利用出来たので、会場へのアクセスは問題ありませんでした。宿泊地次第では大変だった方もいらっしゃるかもしれませんが、東洋大学は大同大学と並んで大会会場としてぴったりの施設だったのではないでしょうか。具体的には全体会会場もほどよい広さで、分科会会場もほとんどが机の移動が出来て使いやすかったし。また2日目夜の大交流会も東洋大学の学生食堂を使わせていただき大変盛り上りました。学生食堂でのお昼も5百円で美味しくてボリュームのある定食をいくつかのなかから選ぶことが出来て幸せでした。お昼と言えば正門の前に蕎麦屋があって、松永さんと早速「蕎麦で一杯」をやることが出来て、これまた幸せでした。
2007年熊本大会では全国から10名以上の方が前泊して準備を手伝っていただきました。それ以来私はその恩義をお返ししなければと、これまで出来るだけ前泊してお手伝いをしてきました。今回は前日午後3時からと1日目朝からの準備をお手伝いすることが出来ました。前日午後3時からの準備は20名以上の方が参加されました。大学正門から会場の部屋まで人海戦術でたくさんのダンボール箱を運びましたが、幸い途中で群馬のMさんが台車を調達してくれましたので、グッと楽になりました。台車を大会準備の必須アイテムの一覧表に載せておいてもらいたいですね。最終日の撤収の時は日曜日なので事務所が閉まっていて台車が借りられないのではと心配しましたが、東洋大学を会場としてお借りする際にお世話になった船橋さんのお友達?の東洋大学の先生にお願いしたらすぐさま台車を準備いただきました。東京大会がうまくいったのはこの先生のおかげではないでしょうか。感謝!
5時までの準備の後は浅草の電気ブランで有名な神谷バーに10数名で繰り出しました。これまた熊本大会で前日準備のため全国から集まっていただいた方々と「郷味洲さき」で肥後の郷土料理で盛り上がったことを思い出しました。神谷バーでは台車をさっと調達してくれた群馬のMさんと隣同士になり、群馬の船橋さんをはじめとする和太鼓グループのことやMさんが顧問をしているボランティア部の話などを興味深くお聞きしました。「核を意識した学級」をレポートする松本さん、そしてMさん、お若い二人がいる群馬高生研は前途洋洋ですね。きっと来年の京都大会にはMさんもレポーターとして登場してくれるのではないでしょうか。楽しみです。
大会の3日間は群馬高生研の皆さんと滋賀の夏原さんとともに図書販売の係りをやりました。熊本高生研の皆さん、来年の京都大会に参加しようと思っている方は図書販売のような当日だけでもお手伝いできるような係りをやれば、そこから新しい面白い出会いがあると思いますよ。
(ふじかわしゅういち)<つづく>
大会参加者数は190人でした
東京大会の受付・千葉高生研より
第50回大会・東京大会が無事終了しました。大会参加者数は、190人でした。前回の東京大会=2005年の第43回大会(芝学園中学・高校)の参加者数が203人でしたので、少し目減りしましたが、まずまずの成功ではなかったかと思います。
学生の参加者が37人と多く、若者が多いということで華やいだ雰囲気があった。
県別参加者数
東京38(内学生6)
秋田21(内学生15)
群馬20(内学生8)
千葉17
神奈川12 大阪12(内学生1)
埼玉9
静岡7
青森6 京都6(内学生2)
茨城5 愛知5(内学生2) 沖縄5
北海道4
三重3 滋賀3 熊本3
山梨2(内学生1) 長野2 和歌山2
岩手1 山形1 宮城1(内学生1) 福島1 岐阜1 兵庫1 鳥取1 徳島1(内学生1)
合計190(内学生37、院生を含む) 28都道府県
日別参加者数
8月10日(金) 125(当日参加27)
8月11日(土) 158(当日参加17)
8月12日(日) 137(当日参加7)
全日程参加 78
2日間参加 32
1日間参加 43
学生参加 37(学生の場合は一律1000円の参加費なので何日間参加したかは不明)
東京大会だったので当日参加が多く、これが参加者数を押し上げた。また、1日参加も多かった。
講座別参加者数
全体会(講演・シンポジウム) 約120
一般分科会
1 H R 1(1日通し) 29
2 学年・学級(1日通し) 28
3 H R 2(午前) 32
4 青年期の成長(午前) 22
5 総合学習(午後) 33
6 授 業(午後) 38
問題別分科会
1 若者の就職支援を… 20
2 実践記録をどう… 23
3 ケアが必要な… 28
4 福島の現状と… 24
5 政治と教育の… 27
大交流会 113(内学生23)
高生研総会 79
分科会の参加者数はうまく平均化され、どの分科会も20人以上だった。例年のように極端に少ない分科会がないのがよかった。
高生研総会は、例年は40人台の参加者数だった。今年は新高生研発足ということでさすがに多かった。
東京大会 延べ190人の参加を得て終了
東京大会が終わりました。
学生の参加を30名以上。
大会を通しての延べ参加人数が190人を超えたと報告がありました。
新たな「分散型リーダーシップ」による組織運営が確認され、これから高生研の節目の大会となったことは間違いありません。
おそらくこの大会応援ブログも、発展しながら引き継いでいくことになると思います。
多くの会員や参加者で支えられた全国大会同様、この応援ブログ「ふいのまじわり」も多くの執筆者によって支えられてきました。
この場を借りて、執筆してくださった皆さんにお礼を言います。
忙しい中、記事を送っていただきありがとうございました。
しばらくは、大会の余韻を楽しむべく、記事の掲載があり得ます。
今後とも、布衣の交わりとしての高生研全国大会応援ブログをごヒイキに!
アンドウ@三重
いざ、高生研全国大会。東洋大学1号館へ
いよいよ始まる東京大会
東洋大学白山校舎にて今日(10日)から東京大会が始まります。
現高生研の最後の大会であり、新高生研のスタートでもあります。
その意味でとても楽しみな大会です。
常任委員として約20年、東京大会は早稲田高校、芝学園とそれぞれに
思いがあります。
今年は全大会の講演は田村哲樹氏(名古屋大学)の「熟議民主主義」
の講演でスタートします。
先月の末名古屋へ、Oさんと一緒に田村氏の講演の打ち合わせに行ってきました。
講演のタイトルは難しいそうですが、気さくで若くて長身のイケメンの研究者です。
指定討論も準備してもらっています。
ベテランの静岡のK氏(強引に頼みましたが)と若手大学院生の東京のF氏です。
この二人は好対照でバランスが良いと思っています。
時間は2時間と短いですので、どうぞ遠慮せず意見質問を出してください。
そして田村氏は夜の交流会も残って参加してもらえます。
交流会は夕食後、東洋大学の教室でじっくり「熟議」を語れます。
どうぞご参加お待ちしています。
常任・埼玉M
8月9日に思う
8月9日と言えば、言わずと知れた長崎原爆の日です。
私の住む沖縄は、太平洋戦争時、地上戦が行われたこともあって
平和の関連行事が多い土地柄ですが、
同じように長崎・広島でも、原爆と関連して
平和について考える機会が多いそうです。
では、それ以外の土地では?
被害を受けた方が身近にいないと、どうしても見方は客観的になり
「肌感覚」でその痛みを意識することは難しいのかもしれません。
しかし、「被曝」という言葉が過去のものになりかけていた昨年、
またしても、唯一の「被爆国」と呼ばれるこの日本で
多くの「被爆者」を出すことになってしまいました。
「被曝」がどれほどに恐ろしいことなのか
六十数年間、毎年、訴え続けてきた長崎・広島の声が
「絵空事」かのように、思われていたような気がしてなりません。
広島で行われた今年の平和祈念式典に、
福島県浪江町の町長が参加したことが話題になりました。
広島の被爆者団体の方から
「みんな内部被曝している。
それはとても恐ろしいことだ。
しっかりと対処すなければならない」と聞き
改めて、被曝の重大さに思いを馳せたと報道されていました。
何を今更、と思う方も多いかと思いますが
日本国中で、同じように思っていた、
いえ、今も思っているのが現状ではないかと感じます。
私たちが一生のうちに経験することは、
全世界の悲劇のほんの一部にしか過ぎないかもしれない。
だけれども、全世界の悲劇を、
自分のものとして真摯に考える当事者性を持つことで
少しでもその悲劇は減らせるかもしれない。
明日から始まる全国大会の全体会2において
私が話したいのは、そんな「当事者性」の話です。
沖縄:伊藤
事前申込は147人
東京大会受付・千葉高生研より
この報告も今日が最後です。今日、8月8日現在の参加申込数は、147人でした。150人に到達せず、ちょっと残念です。でも、東京大会ですから、当日参加が多いと思われますので、そこに期待しましょう。
実行委員会は、明日、8月9日(木)午後3時より、東洋大学にて行います。準備作業をします。終了後、どこかで飲み会をやろうと思っています。手伝ってくださる方は、午後3時に正門に来て下さい。
8月8日現在147名
東京26
秋田19
千葉14
群馬12 大阪12
静岡8
神奈川7
京都6
青森5 茨城5
熊本4 沖縄4
北海道3 埼玉3 滋賀3
宮城2 山梨2 長野2 三重2 和歌山2
岩手1人 山形1 福島1 愛知1 兵庫1 鳥取1
学生・院生30(上記に含まれています)
福島を考える
私が高生研の全国大会で福島を考えたい理由。
1.東京(都民という意味ではなくて)は、福島を植民地か属国扱いしていたのではないか。福島の児童・生徒のおかれている状況に憤りを感じている。
2.福島は地震・津波という自然災害に、原発事故という人為的災害が加わって、他の被災地と違う次元で議論しなければならないと考える。神戸、長岡にも地震直後ボランティアに入ったが、福島では違う空気を感じた。
3.自分の勤務校は木曽町福島(正当な理由ではない)にある。そして、南相馬市小高から長野県に移住した家族の子どもが二人、本校に在籍している。
そもそも、日本人の多くがボランティアに目覚めたのは阪神淡路大震災からだという。私も単独で4日間いったし、作家(?)の田中康夫氏(元長野県知事)すらいったくらいだから、非常時のボランティアが一般化したのは事実だ。定時制の学校で引きこもりだった生徒がボランティアを仕切っていたり、「何をしたらいいか」と聞かないで欲しいといわれたり、老人の話を繰り返し聞き続けることが仕事だといわれたり、とにかくいろんなことを学んだ。中越地震の時は長岡周辺の小・中・高校、養護学校などを回ったが、特に聾学校の地域社会に果たす役割が印象に残っている。聾唖者にとっては、災害時に流れるサイレンや拡声器、ラジオ、テレビといったすべての音による情報が入ってこないのだ。自分の差し迫った情報も相手には容易に伝わらない。学校が唯一の安全な場所になるのだ。そんな当たり前のことに気づかされた。
福島には今年の2月、そば打ちの道具を携えそば打ち仲間4人で出かけていった。双葉町の本体は埼玉県の加須市に避難しているが、福島市にも小規模の仮説住宅群がある。郊外の不便な場所にあり、小規模故なのでボランティアもなかなか訪れない。不便なので若い夫婦は転居する。仮設住宅村は少子高齢化、限界集落状態になるのである。その区長は仮設居住者の選挙で選ばれるのだが、福島第一原発の従業員であった人である。居住者の多くは近々双葉町に戻ることができると考えているが、彼は放射能の知識があるので、自分たちの生きている間はダメだと腹をくくり、加須との間を往復しては必要物資を運び献身的に働いていた。浜通りは、長野県人なら誰でもうらやむ穏やかな気候で、長閑な海岸の続くすばらしい土地だ。例の20キロ圏バリケードの前までいったが、地震と津波の爪痕が残るばかりで、放射能被害が直接目に見えるわけではない。バリケード前には機動隊が数名と、我々、すぐ近くで営業しているコンビニのあかりがあるばかり、実に閑散としたものだ。
福島で知り合った方々に「福島を忘れないし、語り続ける」と約束した。ショックドクトリンなどという火事場泥棒みたいな輩の行動に歯止めをかけ、原発再稼働などと平気な顔でのたまう奴らの口を封じるため、繋がり続け、語り続けることが、特に東京でそれをすることが必要だと考える。
大会担当兼受付担当から!
大会担当(兼受付担当 元会員登録担当)の片桐です。
まずはお詫びから・・・
この間、受付処理や受付名簿づくり等の準備に加えて、生徒会指導、
部活の練習で体も頭も休まる時がありません。
大変申し訳ありませんが、受付確認の連絡までは手が回りません。
どうぞお許しください。
重点課題の新規登録のほうは京都の瀧内さんに移行しつつありますが、
退会される方や会費未納分の振込などもあり、それらの処理にも手間がかかります。
かなり消耗しておりますが、大会が始まってしまえばこっちのものというか
皆さんが活躍されるはずですので、それまでは何とか踏ん張りたいと思います。
8/4現在、参加申込はようやく140名を超えたところです。
これは決して満足できる数字ではありません。
当日いきなりでも結構ですから、多くの方の参加をお待ちしています。
←左をPR
高生研2012東京大会応援ブログ「ふいのまじわり」担当のアンドウです。
いよいよ大会が近づいてきてこの応援ブログも先が見えてきました。
約8ヶ月もの間、多くの執筆者(延べ145の記事が更新されています)に
支えられじわーっと東京大会を応援してきました。
左側のリンクもつたないタグの知識を駆使して、使い捨ての記事にならない工夫をしています。それから、右肩のクリップマークのあるArchiveをクリックすると過去の記事全てのタイトルを見ることが出来ます。もちろん携帯やスマホにも対応していますので、出先からでも気軽に見ることが出来るはずです。間際になって「あの全体会はどうなっていたっけ?」という疑問にも対応できるのです。
今からでも「ふいのまじわり」を職場や仲間にPRして下さい。
結構見応えあると思っているのです。
10日(金)の大会初日に更新を済ませて、私も東京、東洋大学へ向かいます。
問題別分科会にも注目
鳥取高生研 池上聡一
大会リーフレットで紹介されている問題別分科会のテーマをみて私自身が感じたこと、それは、戦後、「集団主義」や「集団づくり」にこだわりつつ展開されてきた生活指導運動が、様々な団体と連携しつつ見直され、発展していく可能性です。
例えば「3.ケアが必要な子どもがいる学級・HRづくり ~生きるために学びの課題を立ち上げる~」においては、以下のような分科会紹介がなされています。
今や、「ケアが必要な子ども・高校生がいない」学級・HRなど、ありえないでしょう。
彼/彼女らの幼少期からの複雑な発達課題を読み解き、排除や我慢ではなく共に生きられる学級・HRを立ち上げていくには? 小学校教師:坂田和子の実践「『いろんな人がいる』が当たり前の教室に」と高校教師井沼淳一郎の実践「なぜ自殺者が3 万人を超えるのだろう」をもとに考えていきます。
井沼実践が、学校外の個人や団体との具体的連携を視野に展開されていることは周知のことと思いますが、小学校教諭の坂田和子氏の実践はおそらく特別支援教育(支援教育)とも連なる問題意識があると思われます。
特別支援教育において、クラスづくりなど集団づくりの観点が大切であることは、複数の専門家の指摘するところです〔例えば『「自尊心」を大切にした高機能自閉症の理解と支援』有斐閣選書〕。同書には、1、色々な仲間を理解し共存していく姿勢をすべての子どもたちに育てていくためにも、2、高機能自閉症児・不登校傾向の児童を含む「支援を要する子どもたち」の自尊心を高め、成長を促していくためにも「クラスづくり」、「集団づくり」が大切だ、という趣旨のことが述べられています。
また、論文「リーダーシップ類型に配慮したコンサルテーション」〔LD研究 第18巻 第1号〕においても、クラスという集団に対して教職員が適切なリーダーシップを発揮することで、お互いを理解しあい支えあう関係が育っていくことが確認されています。
学校現場では、ともすれば、特別支援教育を「個別支援」としてのみ理解する傾向や、「特別支援教育担当者」に任せる空気も生まれがちなのですが、それを克服していくためにも、クラスづくりや集団づくりが必要であることは「全生研」はもちろん「全障研」(全国障害者問題研究会)とも共有していけるでしょう。
他団体との連携をより深めていく必要性と可能性、生活指導運動が、様々な団体と連携しつつ見直され、発展していく可能性をみきわめていく、という意味でも「問題別分科会」を含む東京大会、注目しています。
142人、26都道府県、学生30人
東京大会受付・千葉高生研より
いよいよ大会が近づいてきました。8月4日現在の参加申込者数は142人です。新たに岩手からも申込みがあり、東北地方は全県からの申し込みとなりました。また全国では26都道府県となりました。学生の参加申込はさらに増加し、30人となりました。
当日参加がどのくらいに達するか、それで成否は決まると思います。
8月4日現在142名
東京25
秋田19
千葉13
群馬12 大阪12
静岡8
神奈川7
京都6
青森5
熊本4 沖縄4
北海道3 茨城3 埼玉3
宮城2 山梨2 長野2 三重2 滋賀2 和歌山2
岩手1人 山形1 福島1 愛知1 兵庫1 鳥取1
学生・院生30(上記に含まれています)
地域で生きる若者、高校生(6) ~Fさんのその後~
さっき、札幌市定山渓温泉で行われた「全」生研全国大会から帰ってきた。600名近い参加者のうち20代の参加者が2割を占めた。しかも、各地から若手が分科会などで積極的に報告し、活気のある雰囲気だった。実行委員の裏方の役割であったが、いわゆる分科会会場係だったため、ほとんど一参加者のような感じで老若男女様々な先生方と交流ができ、元気をたくさんもらった有意義な時間であった。来年は高生研と同じ京都市内での全国大会となるので、「相乗効果」に期待したいところである。
さて、このブログの連載も今回が最終回。前回に引き続き、一昨年の札幌大会の問題別分科会で話題提供をしてもらった若者の「その後」を紹介したい。8年余りの不登校だったFさんは「自主夜間中学」で高齢者受講生に囲まれた中で3年間を過ごし、高校通信制に復帰するとともに「自主夜間中学」卒業後に同期生と自主学習サークルを立ち上げたところまでを札幌大会で話してくれた。
現在、その自主学習サークルは4月に新たな卒業生を仲間に迎えつづけ、3年目を迎えることができた。実は、Fさんが代表だったのは最初の1年だけでその後は新しいリーダーを支える立場として、私たちと同じ「助っ人」(チューター)として活躍している。また、今年の4月からは私が週1回の例会にほとんど出られなくなったが、私の妻と二人で学習者の「学び続けたい」思いに応え続けている。
Fさんはことしの3月で高校通信制を卒業した。そうすると「次の進路は?」と聞いてしまうのが教師、大人のいけないところである。すでに自らの手で、しかも支援者として、自主学習サークルを3年続けているではないか。これは、「学習権」保障の地域活動の担い手としてである。これが「仕事」にならないのをおかしいと考える見方が私たち「市民」に求められるのではないだろうか。
先ほどふれた全生研全国大会では、フリーターの若者があるきっかけで高校中退者の居場所(聞いた感じだと「かくれ家」と言った方がしっくりくるが)づくりに取り組み、3年で皆が仕事や結婚など次の進路に進むことができた、という報告があった。そのまちでは高校中退者に対してのサポートが公的にも私的にもほとんどないとのことらしい。
「若者が生きられる」地域をつくる営みは、持続可能な社会をつくる上で「仕事」になるべき欠かせない機能ではないか。「高校生を『市民に』」しようと言うのであれば、このような取り組みに真摯に学び、それぞれの立場から必要な社会的資源を分ける方策を、ぜひ今回の高生研全国大会で議論したいと私は思う。多くの方が8/10~12、東洋大学に参集いただけることを願って筆をおくこととする。
(北海道高生研 井上)
退任の常任委員の皆さんに拍手を
新機関誌「高校生活指導 18歳を市民に」が遂に届きました。カラフルに印刷された封筒を開封し手に取ると、新高生研スタートの予感に感慨ひとしおです。
私は1996年の青森大会(三沢市古牧温泉)の翌年、大阪大会総会で地方常任の末席に加えていただきました。以来、これといったお手伝いもできずに今日に至っていますが、私個人にとっては大変魅力的で刺激ある16年間でした。心から感謝したいと思っています。
さて、この夏の総会で現常任委員会は解散となりますが、これまでその中心となって支えてこられた皆さんの思いが、機関誌や全国通信、東京大会応援ブログから伝わってきます。一会員として感謝の拍手をお送りしたいと思います。
◆ <機関誌2012夏季号 193号(6/10発行) 青木書店発行の最終号>
① P.130 内田書記局長「高生研常任委員会 解散・退任いたします」… 船橋先生の後を引き継
ぎ2度目の書記局長登板となった内田先生。“閉じること”を“開くこと”につなげる大変なご苦労があったことと思います。「先人達が築いてきたよきものを伝えられ、新組織の誕生に立ち会えることに感謝し、常任委員会解散・退任のご挨拶といたします。」という言葉には、継承・発展・新生に最も近い場所で関わってこられた皆さんの実践者としての良心が代弁されているようで感動しました。
② p.132 上條先生「編集後記」… 現高生研最後の代表として困難な時期のかじ取りをして下さ
った上條先生。文字通り最後の編集後記ですが、交代で編集実務を担当された池野先生とのパートナーシップなどを軽やかに書いて下さいました。池野先生もそうですが、本当に大変なことを深刻に「大変だ」とは言わない、その心持ちの在りようにはただただ脱帽そしてリスペクトでした。
◆ <全国通信 2012年 夏・最終号 162号(7/8発行)>
① P.32 池野先生「編集後記」… 「財政的にきびしくなったとき、池野眞さんが編集実務を報
酬無しで引き受け、発行を続けることができた。」(上記・上條先生) 上條先生の前に代表もつとめられた池野先生。その編集後記をあらためて掲載します。「皆さん、長い間ありがとうございました。これにて全国通信の制作も終了します。なんだかんだと言ってもやはり人が変わらなければ組織もその発行物も変わってはいきません。私たちが退場することによって、文字通り新しい高生研とその機関誌、会員通信が登場すると思います。(中略)これからは新高生研の活躍を影ながら見守っていきます。さようなら。」 1989年から23年と4カ月の常任委員としてご活躍いただいた池野先生、本当にありがとうございました。5月、最後の全国委員会(於東大)の会議中、会場の後方で、正面を背景に、前に伸ばした手に持ったカメラをご自分に向け、さりげなく一人写しをされていた池野先生。「さようなら」はちょっとこたえます。
② P.20 池野先生「メキシコ料理の会!?」… 5/26に池野先生宅で行われた「高校生活指導」
青木書店最終号の常任委員会校正作業と作業終了後の「メキシコ料理の会」が写真付きで報告されています。また「東京大会応援ブログ」でも6/21「最後の高生研な日々(その2)」(カテゴリー「未分類」)の中で詳しく紹介されています。実務を苦にせず分かち合い、一緒に食べたり飲んだりすることを大切にするというサークル運動の原点を最後に示していただいたような思いでした。(5/12「最後の高生研な日々(その1)」もご覧ください。)
◆<東京大会応援ブログ 7/7 片桐先生「最後の常任委員会」>
6名の参加者で10時から始まった常任委員会。午前は会員通信発送作業、午後は大会紀要の校正作業。15時からの会議が終わったのは17時半。片桐先生は「長い一日でした。皆さん口々に“今日で最後か…”、“もうこんなことすることもないんだなあ”と感慨深げでした。」と、最後の常任委員会の幕が閉じた場面を淡々とそして淋しさも込めながら記録にとどめて下さいました。皆さん、本当にご苦労さまでした。そして、ありがとうございました。
東京大会は、長く書記局長として困難な時期を乗り越えてきてくださった船橋先生が実行委員会事務局長です。新しい未来を展望できる大会となるよう、お互いに頑張りましょう!!
交流会2 富樫匡孝さんによる「居場所」論
交流会2 富樫匡孝さんによる「居場所」論
ゲスト: 富樫匡孝さん (NPO法人 自立生活サポートセンター・もやい)
日 時: 8月10日(金)大会初日 18:30~20:30
場 所:「こもれび荘」会議室 東京都新宿区新小川町8-20
★内容
「もやい」のウェブサイトにある「Drop-in こもれび」。アラサー世代を中心とした〈もやい〉のワカモノ向けの居場所です(もちろんアラサー世代以下にも開放されています)。その運営を担ってきたのが富樫匡孝さんです。若者の居場所をつくるなかで富樫さんが感じてきた「居場所」の意義。それは次の3つに集約されるそうです。
まずは、「一人になれる場所」、そしてあと2つは・・・。そこには高校に通う生徒たちにも通底する意義があるように思います。この交流会では富樫さんに「居場所」論をじっくり語っていただき、学校と居場所の関係について考えたいと思います。「もやい」の活動に興味をもたれている方も多いと思いますが、「もやい」のお話が中心ではありませんので念のため。
★時間設定
17:30 大会全体会Ⅱ 終了 移動 東京メトロ本駒込駅から飯田橋駅約6分
「もやい」まで徒歩約15分
18:30 開会
富樫さんのお話と参加者による交流
特典:こもれび荘で土曜日にしか飲めない「こもれびコーヒー」(アイス)を飲みながら・・・
20:30 終了
21:00 懇親会 飯田橋駅界隈 富樫さんも参加予定(「もやい」のお話はこちらで)
23:00 散会予定
★参加費1,500円 (アイスコーヒー代込)
★会場の都合で定員を20名(スタッフ別)に設定させていただきます。
大会事務局長 兼 書籍販売係の船橋聖一より
1 声かけを続けよう
参加者200名を目指しています。私も職場の同僚を誘えていないけれど、東洋大学の学生を8人に申し込んでもらえました。みな11日の一般分科会に期待しています。大阪の長野さんか、京都の小山さんの分科会に学生が集まるのでないでしょうか。
みなさん、まだまだ声をかけて参加者を集めよう!
2 第4回実行委員会は10日の9:00から
いまのところ25名が参加予定です。仕事はたくさんあります。
どなたでも結構です。9:00に来ていっしょに作業しませんか。
お昼を食べませんか。
3 新刊書
新刊書は山吹書店、大月書店、高文研、太郎次郎社、築地書館、ほんの森出版、桜井書店、学事出版、教育ネットのものを販売します。
山吹書店の「子ども・若者としあわせをひらく~教育と福祉をつなぐ」(竹内常一・佐藤洋作共編)を30冊用意しました。
学事出版の「スキマ時間の小技100連発」(佐藤功)も用意しています。
望月一枝さんの新刊書「シティズンシップ教育と教師のポジショナリティ」もある。
4 講演者、田村哲樹さんの新刊
「熟議の理由」(勁草書房)、「デモクラシー擁護」(ナカニシヤ出版)をそれぞれ10冊用意しました。その他の著書も少し用意しました。
4 古書
古書は池野、船橋、坂田、平井他が出しています。全部で約500冊です。
新書類や小型の本は100円、その他はすべて200円で販売します。定価が5000円の本でも200円です。1冊200円。
リストは大会のしおりに掲載します。お楽しみに。
5 バックナンバー
高校生活指導のバックナンバーをたくさん用意しました。ただじゃないけど、ものすごく安くお分けします。運搬費ぐらいは回収させてください。
新高校生活指導194号、そろそろ届く頃です。
7月29日、滋賀県にて、藤本、夏原、井沼の3人で引落会員分と著者分の発送、合計380冊余を完了しました。
瀧内さんが丁寧に準備しておいてくれたおかげで、初回のもたつきがあったとはいえ、2時間20分で作業を終えました。
そのあと、藤本さんと京都のクロネコに運び、無事発送。、まもなく皆さんの元に届きます。
作業を終えてから2時間、実務について検討しました。まだまだ決めなければならないこと、たくさんあることがわかってきました。
でも、とにかく大切なことは、売って売って売りまくることですね。
引落会員、大会までに500名目標。何としても近づきたい。
現金会員から移行の声掛けがまだ届いていない方、いませんか?
同時に、定期購読、今回のみ購入、まとめて購入など、あらゆる可能性を広げていくことが必要だと思います。
会員の皆さんが、草の根で1冊、2冊をまわりに勧めていってもらえることが、結局は一番の強みだと思います。
今日、さっそく和歌山大学のHさんから6冊注文!ありがとうございます。
7月31日の大阪高生研例会では8冊販売。
明後日から、大学時代の同窓会と北大教育学部の集中講義で北海道に渡るのですが、20冊持って行きます。ゼッタイ完売するぞ~!
みなさん、ぜひ注文してください。
注文は、info@kouseiken.jpか、inuma@mug.biglobe.ne.jp(井沼)まで。
(↑@は小文字に代えてメールしてください)
まだ新高生研の編集会計の振り込み口座が開設されていないので、代金支払いは大会などでお願いするとして、
スタートダッシュが肝心です。
井沼淳一郎
大会日程から考えたこと
全国大会まで、あと1週間を切りましたね。関東各都県の皆さん、ご苦労様です。思
えば、私も昨年の今頃は大会準備に追われていました。さてその開催日ですが、大学を
使う関係で随分遅くなっています。というのは、今多くの大学で、授業を15週行い、テ
ストは第16,7週に実施するという運営がなされるようになったからです。(授業時間確
保!のために)
うち(昨年会場の大同大学)ではそれが今年度から導入されました。では、去年の日
程はどうだったかと言うと、8月5日(金)が第16週でテスト最終日、6日(土)~8日(
月)全国大会、その後、私は、9日(火)に3年生対象の教育実習指導(1単位の教職必
修科目)を、10日(水)に4年生対象の教育実習報告会(教育実習指導の一環として行っ
ている)を行いました。
ところが今年度から16,7週がテスト(最終日は10日(金))となり、13日(月)~20日(
月)夏季休業日、さらに、20日から中学免許希望者対象の「介護等体験実習」が始まる
、という強行日程です。そのため、17週のテストのない時間帯を見計らって、実習指導
等を9,10日に入れざるを得なくなりました。そんなことで、今年の大会は、すみませ
んが、初日の全体会と交流会は欠席します。もし、名古屋での大会を今年やることにな
っていたとしたら、うちでは会場が抑えられなかったかもしれません。そう考えると「
2011年」は、「この年しかない」という奇跡の年でした。
さて、ここからが本題。先日、新高生研のメーリングリストに「全県1学区になって
から、進路実績をあげるという流れが強まり、文化祭と体育祭をくっつけて一学期にや
ってしまい、二学期は勉強に集中させるという流れが進学校以外でもできつつあります
。」という一文がありました。私が教員になった1979年当時、京都では、文化祭は9月
第3週以後に実施されるのが一般的でした。私が初めて全国大会のレポーターをした時
の実践は、そういった時間的ゆとりが背景にありました(9月に入ってから大きな失敗
をして、それを克服できる時間があった)。それが一気に変わったのが1987年です。高
校生の就職試験の解禁が、それまでの10月1日から9月16日に早まったことで、文化祭を
それ以前に終わらせるようになったのです。さらにその後、大学、短大の推薦入試の拡
大などで、日程がどんどん前倒しになり、今世紀に入って週5日制が導入されたことに
伴い、授業時間確保のため、8月下旬から授業開始。文化祭及びその準備は「暑さ」と
の戦いになっていきました。実際、体育祭を7月に前倒ししたある高校で、熱中症で生
徒がバタバタ倒れるという事件が起きました。
「授業時間確保」「進路実績」等そのものは歓迎すべきものでしょう。しかし、日本
(関東以西と言った方がよいが)の気候や生徒・学生の実情からすれば、無理な日程調
整をしていると言わざるを得ません。果たしてこのような日程で、文化祭等の特別活動
が、高校生が他者と関係を切り結んだり、主体的・自主的に行動するちからを培うもの
になりえるのでしょうか。私には、オフィシャルの時間がコミューナルな時間を侵略し
ているように思えてなりません。「正論」が幅をきかす世の中はしんどい。まあ、それ
でも、様々な場面で、事実を見据えながら実践していくしたたかさが、高生研の良いと
ころでもありますが…。
問題別分科会1「若者の就職支援を考える 「ジョブカフェぐんま」でのカウンセリングに関わって」
今年の2月に私のクラスだったAさん(23歳)から連絡があり、現在の仕事のことと転職のことで相談したいと言うので、学校に来るように話した。
Aさんは専門学校を出てトリマーの仕事をしていた。しかし、労働条件が過酷なことに不満があり、家計を助けるためにもう少し安定した仕事を求めていた。話を聞いてからすぐにジョブカフェ群馬の高崎サテライトに電話をさせて面接のアポイントを取らせた。
その後しばらくして知り合いの高崎サテライトの相談員から、Aさんは何回かの相談を経て、現在ある会社で働いているとの連絡があった。
「若者への就労支援を考える」の報告者である瀧口典子さんは、このサテライトで相談員をしている。瀧口さんはかつて沼田女子高校定時制と玉村高校で社会科の教師であった。退職後も地域でさまざまな活動を行い、大学でも非常勤講師として教職をめざす学生の指導もしているが、いちばん力を入れているのがジョブカフェでの相談だそうだ。
この分科会では瀧口さんたち相談員がやっている若者と仕事をつなぎ方について、瀧口さんに報告してもらい議論する。
高校を卒業して正規雇用労働者になった者たちが、諸事情からすぐに退職してしまって、不安定雇用の就労に入っていくのを私たちは目の当たりにしている。「会社に謝罪にいかなくては」「後輩の採用に影響がある」のような教師の発言を耳にする。彼らがなぜ辞めたのか、辞めざるを得なかったのか
が話題になることはほとんどない。
この分科会は私たち現場教師がやっている進路指導やキャリア教育なるものの課題を浮かび上がらせるものになるだろう。同時に若者たちが希望を紡ぐ物語をかいま見せてくれるだろう。
分科会での報告を瀧口さんに勧めた船橋聖一
「なんか、ごめんなさい」
22→11→18→21→7→11…これは、夏休みに入ってから、9月の文化祭準備のための登校日に来た生徒数の推移です。クラス人数は40名です。
登校日は、1学期最終日にリーダーが連絡しました。リーダーは、遠足<5月に湖畔でBBQ>で、クラス全員に行き渡るよう冷製デザート<砕いたオレオ生地の上に抹茶ムース>を手作りしてきたラガーマンで、6月に立候補してリーダーになりました。登校日は、彼が夏休み中の各部活の予定を調べたあげた上で案を立てました。
私の勤務校では、高3は劇が定番です。とはいえ、その準備のために7月だけで6回も集まっているクラスは他にはありません。たいていは7~8月で3~4回です。なのに、うちのクラスは明日も集まります。挑戦するのはミュージカル。これは、「どうしてもイヤという人以外は、できるだけたくさんのひとにステージに上がってもらえるように」と学年<高3です>を意識したリーダーが、自分の思いをクラスメートに伝え、候補を絞った結果です。
第1回の登校日で役決め、第3回で劇中歌を英語と日本語のどちらで歌うかで揉め、翌日の第4回で英語派が急遽特訓して実際に英語で歌ってみせて、日本語派の了解を得た…しかし、そのあとの集まりがなかなか。例年を知っている教員の私にとっては「こんなもんやろう」でも、リーダーと集まった生徒にとっては高3は初めてなので、7名に落ち込んだ日は、何も活動が始まらず、「どうやったら集まるか」についての作戦会議となりました。
「ポイントカード、つくろーや」「ラジオ体操みたいに、全出席でアイスもらえるっていうのは?」「SNS<LINEを使ってます>で、めっちゃ集まってめっちゃ進んでるよ~っていう雰囲気を流す」など、来ているメンバーはいろいろ言いました。でも、リーダーは「来ないヤツがアカン…」と元気ないまま、帰りました。
ところが、そのあと残った女子2人が買い出しリストをサクサク作り、その足で百均に行き、リーダーに「材料は調達したよ~」と電話。同じ日、議長がリーダーを誘って、ファミレスで4時間、食べる、しゃべる<たわいもないおしゃべりだったそうですが>。そして、リーダーと辛苦を共にしているラガーマンの生徒が、「夜分にすいません! みんなクラブとか用事とかで忙しいと思います。けど〇〇<リーダーの名前>も頑張ってるし、高校ラストやし。全員で頑張らないと最後に後悔すると思うんです。やし、ちょっとでもいいんで登校日、顔出して欲しいんです! なんかごめんなさい」とSNSで訴えました。
そして、昨日は第6回。部活の二部練の日でもあったのに、教室に一番乗りしたリーダーが「◇◇<SNSに投稿した生徒>のLINE、めっちゃうれしかったわ~」と。集まりは11名にしか回復しなかった昨日でしたが、リーダーの元気はちょっと回復していました。
「来ないヤツがアカン」「来い!」では自由意志の集まりの人数は増えないと私も思います。かといって、「めっちゃ盛り上がってる雰囲気が(SNSに)流れたら、かえって行きづらくなる」と漏らした生徒もいました。その生徒に、対面では、「オマエ、邪魔くさいなー」と苦笑いで返した生徒<◇◇くんです>が流したメッセージの最後が「なんか、ごめんなさい」です。
距離感や気遣いって、大切ですね。。
360名、これが、本日7月31日現在の会員数<銀行引き落とし手続済の方のみ>です。「新しい主体による再組織」「組織の大改編」とネーミングは複数あるようですが、私たちも、学び、語り、聞きあい、関係を広げていきたいです。
京都 岸田 康子
問題別分科会4「福島の現状とどう向き合うか」
問題別分科会4「福島の現状とどう向き合うか」 提起者 遠藤大輝・内田理
大震災から1年以上たった5月時点で、福島県では16万人の人が避難を強いられ、そのほとんどの人が生活を回復できる見通しを立てられない状況にあります。津波の被災地とは質の違う様々な困難があり、放射能汚染という現実は正確なことを把握し、理解するだけでも大変なことです。この原発の事故は、明らかに人災なのですが、日本の政治とそれに依拠した経済活動がもたらした人災でした。未だに誰ひとり責任が問われず、必要な法律は作られず、1年以上たつのに除染もろくに進みません。
日本社会の問題が凝縮されて現れているように思えます。
そんな状況の中で、シティズンシップ教育を目指す私たちは、生徒達に何をどのように伝えることが必要なのでしょうか。秋田大学学生の遠藤大輝さんと内田による提起をもとに、分科会で皆さんと検討・議論したいと考えています。
遠藤さんは、秋田大学の学生さんですが、ご自身が浪江町出身で、秋田に避難されている福島の人たちを支援する活動をしています。私は昨年に引き続き、理科の授業の中でこの問題を取り上げてきました。
避難をしている人たちの困難、浪江町など避難区域などになっている汚染地域が抱えている問題と、将来への不安と見通しなどを遠藤さんの提起から聴くことができると思います。
私は理科で「福島で何が起きたのか」と題して授業をしたことを紹介します。原子力発電所が何をしているところでどんな問題を抱えていたのか、放射能・放射線とは何か、放射線は生物へどのような影響を与えるのかなど、必要な基礎知識を生徒が獲得することと、福島を中心とした放射能汚染地域の現状を知り、それをどう考えるのか議論することを授業として試みました。
この二人の提起をもとに参加者の皆さんと、福島の現状とどう向き合い、生徒達に何を伝え、何を考えさせるのか、検討したいと思います。
内田 理
子どもの前ではオトナはいい人になる
サトウ・最終回の投稿です。
◆◆◆
「大阪の教育」語り合う討論会 維新府議と高校教師
「「教育目標は首長が決める」とする条例づくりを主導した大阪維新の会の府議と、条例に不安を抱く府立高校の教諭が、ともに「大阪の教育」をテーマに意見をぶつけ合う討論会を27日、大阪市内で開く。「立場や考えの違いを超え、教育をよくするために一致できることを追求したい」と主催者。高校生や大学生の参加も募っている。
呼びかけ人は維新の会の宮本一孝府議と、府立高校の佐藤功教諭。司会は小学校でPTA会長を務めた経験もあるラジオDJの山本シュウさんが務める。(下略)」
(朝日新聞))
以下は、下記アドレス。
http://www.asahi.com/edu/news/OSK201207230046.html)
27日、反対の教諭らに高校生が質問 教育関連条例(大阪日日新聞)
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/120725/20120725028.html
当日は、以下の「3ルール」をご理解いただいた方のみ参加いただき、おかげさまで会場定員を超す、約70名もの方に参加いただき、意見を交換しました。
①さまざまな考えをもつ方が集まって、みんなで大阪の教育のこれからを考えよう。「敵」をたたきのめそう的発言はNG。
②「意見」に対する反論歓迎。ただし、「人」に対する人格攻撃不可。
③高校生にもわかるコトバで話すように努めること。
今回はツイッターやフェイスブックを使いこなす若者たちと共催できたので、当日は、ユーストリームとツイッターで生中継されました。
お時間あれば、どうぞご覧ください。
お時間なければ、「エンディング」だけでも、ぜひ!
●中継担当・Nさんから
≪7/27(金)≫「大阪の教育これから2 ~どうする?どうなる?大阪の教育~」のユーストリーム映像、はりつけておきます。
会場の狭さで音の反響が大きく、僕の実況はあまり聞き取れません…(汗)。
収録時間、そこそこ長いです。お時間のある時に、どーぞ♪
◇第1部 パネル・ディスカッション
http://www.ustream.tv/recorded/24276125
⇒‘レモンさん’に変身した山本シュウさんが司会。
高校教員2名&大阪維新の会府議会議員2名が、高校生を挟んでパネリスト出演。
会場も巻き込んだ展開で、終盤は‘ストーミング’状態?
◇第2部 参加者全員熟議
http://www.ustream.tv/recorded/24276968
⇒20分過ぎ頃に「いじめ」問題を議論するテーブルあり。
各テーブルの声、なかなか面白い!
◇各テーブルの最年少者からの感想発表~エンディング
http://www.ustream.tv/recorded/24277684
⇒この全体での締めくくりは必見!
永久保存版かも~♪
●こちらはツイッター中継。
ツイッター中継 http://togetter.com/li/346128
維新の議員さんと共産党の議員さんも、高校生と同じテーズルにいるから、一生懸命に「わかるコトバ」で語られる。
もちろん、おなじみ大阪高生研メンバーも多数映ってます。
けど、この方法、すごく楽しいけど、「“熟”議」と言いながら、ゼッタイ深められないよなあ。
まあ、出会いの第一歩とすれば、ま、いいかぁ……。
試行錯誤のなか、手探りで続けてきた「言うからには本気で「相手」を否定しない」は、果たして今後どう展開していくのか・・・。
いよいよ半月後に迫った全国大会、急きょ設定された、大会最終日午前の問題別分科会
「政治と教育の“間”を考える
~大阪の状況から、全国の状況から~」
担当:大阪高生研
ゲスト:岡本厚氏(岩波書店『世界』前編集長)
では、この部分のご意見もぜひうかがいたく思っています。
東京でお会いしましょう!
(大阪・サトウ)