に投稿 コメントを残す

夢と希望を持たせて欲しい

 2週間、書くことが出来ませんでした。3月11日は丁度、組合の大会で東京におり、電車が止まった街中を歩いてホテルへ向かいました。永田町から赤坂へ、日本の中心はパニック映画さながらに、人々が避難し、上空をヘリが飛んでいました。会場で青森高教組の谷崎さんをはじめ、宮城や福島の先生方がすぐ連絡を取ろうとしましたが、全くとれず心配が募りました。しかし、これほどの大惨事になるとは想像も出来ませんでした。私は月曜日の飛行機がとれ、何とか帰ることが出来ました。その後、刻々とテレビに映し出される映像に声も出ず、ガソリン不足で不満を言っているくらいの秋田で何も出来ないもどかしさをかみしめていました。そして、高生研のメールで送られてきた原発を告発する文を読んで、報道される東京電力幹部の対応に憤りを感じました。もちろん、政府にもです。

           (http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html#page20

 高生研の皆さんからのメールなどで、東北の先生方の無事を知ることが出来、うれしかったです。連絡が付いた中で、岩手の中先生からメールが届きました。以前紹介した、中先生の生徒の話です。大学の入学式で述べる宣誓だそうです。先生の了解を得て、以下に紹介します。

 「東日本大震災の恐ろしい傷跡が残るなか,多くの方々のご協力のもと,本日私たちがこの長い歴史と伝統のある○○大学に入学する日を迎えられることを誇りに思うと共に,今感謝の気持ちでいっぱいであります。

 被災地,被災者には世界各国から支援の手がさしのべられています。日本の復興に向けて世界の英知が結集され,ひいてはそれが持続可能な社会への第一歩となることを,今私は祈るしかありません。

 これから始まる大学生活において,本学の教育理念を遵守し,また今回の災害で改めて感じた命の尊さを胸に,学業に精励していくことが,生かされた私たちに出来ることだと思っております。

 日本と世界をつなぎ,人種を越え,社会や人のために貢献する人材になれるよう,日々研鑽を積んでいくことを誓います。」

 中先生によると、入学式が行われるかはまだわからないとのこと。幻の宣誓文になるかもしれません、ということです。

 そして今日、さらにメールが届きました。「本日,A,Bをはじめ,10人が学校に来ます。学校でやる最後のクラス会です。生徒会長(彼の答辞は誰よりも長かったが,立派でみんな涙した)が大学に合格して,お祝いをしていなかったからです。あいにくの雪ですが,めいっぱい楽しみます!」AとBは、中先生のレポートに出てくる2人の主人公です。

 生き残っても就職取り消しになる生徒もいます。大きな災害のなかった秋田でも、これからの景気不安から取り消しになった生徒もいます。本当に東北はまだ冬です。雪が積もり、冷え込む一方の東北です。被災地の方々のご苦労を思うばかりですが、中先生の生徒たちは、きっと夢と希望を語り合ったのだと思います。復興まで何年かかるか分かりませんし、原発を考えると悲観的になります。しかし、私たちは生徒たちに希望を与え続けなければならないと思います。政府には、せめて子ども達に、夢と希望を持たせて欲しいと思います。 入学式を1週間後に控えて、現実への対応に追われ始めました。

     とらぬ狸@秋田

に投稿 コメントを残す

1つの傷でなく、2つのカサブタに

アンドウです。

震災から2週間がたちました。

テレビから一時、CMが完全に消えましたが、その後、ACジャバン(旧公共広告機構)のCMが流れています。今は、民放ではほぼ平常の番組を放送しているような気がします。

(AC以外のCMも増えてきた) 

また、多くの募金が呼びかけられ、取り組んでいない人はいないのではないかと思うほどです。気になるのは、自分の中で「普段の生活」がどんどん大きくなって、「被災地のこと」が小さくなっていくのではないかという点です。募金や支援物資提供をしたあと、「一度やったら終わりなのか、終わりじゃないだろう。」という自分を問い詰めてたりしています。

昨日のNHKで、被災地の「格差」のことが取り上げられていました。報道・取材の偏りが支援の偏りを生んでいるという指摘でした。その番組は、被災地で起こっている問題を見つけだそうという意図は感じましたが、具体的な対応方法が示されたとは思えませんでした。あえて言うなら「変化する動き、困っている状況に常に目を向け、取り組み、応答する姿勢が、必要だ」と感じました。しかし、この「常に」という言葉には、さまざまに困難さを感じます。

福島第1原発の問題も、熱がなくなるまで「常に」燃料冷却をやり続ける必要があります。使用済み核燃料で熱がなくなるまで、3年から5年といわれていますが、稼働していた原発の燃料も冷やし続けなければなりません。しかも、施設は壊れていて、すでに取り返しのつかないくらいの放射能が漏れています。「冷却し続ける」こと自体が大変な困難を極めています。それでも、その作業に取り組まざるを得ません。(果たして、東京電力が責任もって対応し続けていくことが可能なのでしょうか?)(熱が冷めても放射性セシウムや放射性ヨウ素などの扱いが問題になります)(放射性セシウムが環境に影響を及ぼさなくなるまで放射能がなくなるためには、300年かかると言われてる)

3月11日の地震や津波による被害だけでも、とてつもなく大きな傷あとを残しています。今まだ余震がつづき、カサブタにもなっていない状況。皆で手当てをして、3ヶ月後にはカサブタにすることができるでしょうか。そして、さらにそのカサブタがまで取れるのに、早くても5年、長くて10年ぐらいはかかるかも知れません。それでもきっと、癒すことのできるカサブタであるはずです。

一方、今回の原発事故は、いつになったらカサブタになるでしょうか。私たちの生きている間に、(放射性物質を埋めたりして)カサブタにはできるかも知れませんが、2代、3代後でも、癒えないことを覚悟しなければなりません。

今私たちは、大きな傷を背負っています。その傷は、1つのではなく、いずれ2つのカサブタになるはずと、分けてとらえることを提案します。1つは、私たちの世代で何とかしようという自覚して治療に手当に当たるもの。もう一つは、次の世代にまでカサブタをつくってしまい申し訳ないという自戒をこめた覚悟と行動が問われています。どちらも、忘れることのできなことととして常に、私たちが生きていく体の一部に在ります。

に投稿 コメントを残す

今ここででもできることを。

 京都の岸田です。

 このたび被災されている方々、心よりお見舞い申し上げます。またとくに最愛の方を失われた方々、深く哀悼の意を捧げます。どうかただ一日ずつでいいので、生きてください。

 今となっては規模が全然違いますが、私も阪神淡路大震災で家族が一時安否不明となりました。今回の震災で、まだ連絡のつかない友人がいます。ただ日常を粛々と過ごしています。

 ご案内2件。「今、ここでできること」

 ◆京都高生研市内例会第2弾◆を、急なご案内ですが、

 3月28(月)13:00~

 京都教育大学 F棟11号教室 <京阪電車「墨染」・JR「藤森」下車>

 で行います。京都高生研会員の札埜和男さんが運営、レポーターも会員の

 ○荻野幸則さん<『石壕吏」(杜甫)の授業>

 ○九野里信夫さん<『私の個人主義』(漱石)の授業>

 札埜さんからは「このたびの震災で、新潟青陵高校で開催予定の「プレ全私研 全国私学こくご教科懇」が中止となった。非常に先進的な取り組み満載の研究会。これを京都で、規模が小さくなったとしてもなんとか実施したい」とのこと。国語の教材ですが、京都高生研主催です。どなたでもお気軽にお越しください。準備の都合上、shiika-taka@nifty.com にご連絡ください。

 ◆「おまかせHR研究会」より◆

 未曾有の大災害に際し、被災者の方々に哀悼の意を捧げます。

「おまかせHR研究会」では、この春(3~4月)の講座を「チャリティ講座」と位置づけ、講演料は全額義援金として送ります。また、寄付も受け付けております。

 

 例会で「この未曾有の大災害に際し、われわれも何かできないか」という話しになりました。東北各県からは今までも何度も呼んでいただき、温かな人情に触れこちらも元気をいっぱいいただいてきました。

 毎年、新学期前の3~4月は、各地に呼んでいただき講座を行ってますが、今年の春講座は「被災地チャリティ」ということで、講演料寄付+会場カンパを集め、東北や関東の被災地に送りたいと思います。

①プロ野球選手たちのように「ゲームをすることで元気を与える」というほどの大規模なものではありませんが、できるところで何かしたい。

「被災地に思いを馳せながら、日常をしっかりがんばり素敵な新学期を迎える講座」を各地で行いたいと思います。

 3月、4月は、いまのところ、沖縄、大阪、滋賀で講座を予定しています。これらの講演料は、義援金にさせていただきます。

②他に「被災地に思いを馳せながら、日常をしっかりがんばり素敵な新学期を迎える講座」を企画していただけるところがあれば、ご連絡ください。

 可能な限り、メンバーが伺います。講演料は義援金にお願いします。

③上記の会場で、募金活動を行います。

④高生研の仲間でも被災された方がおられます。お困りのことがあれば、どうぞお伝えください。できる範囲のことしかできませんが、協力させてください。

⑤その後、しかるべき機関を通じて被災地に届けます。

以上は「おまかせHR研究会」主宰の佐藤功さんより。

※ご依頼・ご連絡は「大阪高生研ブログ→メール送信」へお願いします。

に投稿 コメントを残す

チェーンメール

 大震災の被害に遭われた方々にお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 さて、震災にかかわって、多くの情報がネット上でも行き交っています。その中には「チェーンメール」、つまりネット版「不幸の手紙」も随分とあるようです。大災害に遭われた方を前に「不謹慎」とのそしりを受けるかもしれませんが、今回、チェーンメールの問題を通して、情報のあり方、教育のあり方について考えてみました。

 最近、私が加入しているメーリングリストで、あるメールがありました。それは、知人からの回りまわってのお願いとして、13日18時以降関東の電気の備蓄が底をつくので中部電力や関西電力から送電を行う。ついては、我々一人ずつが節電をし関東の人を救おう、という主旨のもので、最後に「このメールをできるだけ多くの方に送信をお願い致します!」と結んでいます。

 おそらく誰かに指摘されたのだと思いますが、その直後に削除依頼のメールが入りました。私は初め、これがチェーンメールに該当するとは気づきませんでした。

 チェーンメールについてネットで調べてみると、次のように書かれています。

 まず、「迷惑メール相談センター」(http://www.dekyo.or.jp/soudan/)には次のように書かれています。

チェーンメールは、

・情報の出所がわからない

・転送を繰り返していく途中で情報の内容が改変されることがある

・その情報を広めることが必要なくなっても、止めることができないため、間違った情報、不確実な情報を拡散してしまうことになる迷惑メールです。

 さらに、「総務省トップ > 重要なお知らせ > 東北地方太平洋沖地震に関するチェーンメール等にご注意ください。」(http://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/important/kinkyu01_000096.html)には、

いつの時点のものか分からない情報を広めることはやめてください。

 最初の発信者が発信したときには正しかった情報でも、相手が受け取った時点では状況が変わっていることもあります。

 と書かれています。つまり先ほどのメールは

 ①「知人からの回りまわってのお願い」→「情報の出所がわからない」に該当する。

 ②「13日18時以降関東の電気の備蓄が底をつく」→情報の出所がわからない上、正確かどうかも分からない。たとえ「発信したときには正しかった情報」であったとしても、「相手が受け取った時点では状況が変わっていることもある」にも該当する可能性もある。

 ③「我々一人ずつが節電が関東の人を救う」→関西の節電がどの程度関東に貢献できるか、明かになっていない。正確な情報とは言えない。

また、「Wikipedia」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB)によると、

 チェーンメール(chain mail, chain letter)は、連鎖的に(チェーン)不特定多数への配布をするように求める手紙である。

とあり、さらに、特徴として、

特徴 [編集]

 チェーンメールは、メールの最後に「このメールをn(n>1)人の人に送ってください」といった内容のことが書かれているのが特徴である。そして「止めると殺される」などの脅し文句が入っていることも多いが、その逆に「~のために広めてください」と積極的な流布が社会に貢献するかのような文句がつけられていることもある。

 とあります。つまり、「連鎖的に不特定多数への配布」が問題であって、「脅し文句」が書かれているのか「社会貢献」のつもりで書かれたものなのかは、関係ないということです。

 つまり、

 ④「このメールをできるだけ多くの方に送信をお願い致します!」→「連鎖的に不特定多数への配布」に該当する。

 ⑤「社会貢献」のつもりでも、ダメ。

 以上の理由から、先ほどのメールはチェーンメールに該当すると言えるわけです。

 しかしここでふと疑問が起きました。チェーンメールに似たことを自分もこれまでやってきたのではないかという疑問です。たとえば、組合のビラまきとか署名活動というような、社会運動や市民運動における組織化(昔流に言えば「オルグ」)と、チェーンメールはどこがどう違うんだろうということです。

 そもそも社会運動はできるだけ多くの人に知ってほしいと思ってやっているし、仲間に加わってほしいと思って呼びかけをします。署名集めだって、賛同した人が署名用紙をコピーして署名を広げることだってあります。実際、ネット上でもしばしば「この署名を広げて下さい」という投稿を見かけます。これは「連鎖的に不特定多数への配布」には該当しないのでしょうか。

 呼びかけをしたりビラをまいたりするとき、いちいち情報の出所を明示することだって、ほとんどしていないと思います。

 みんな「社会貢献」と思ってやっています。しかし、情報を受け取った人の中には、その活動を「悪意」と見る人もいるでしょう。

 どなたか、このあたりのことを教えていただける方はいませんか。

 「情報の出所」ということでもう一つ。前述の「迷惑メール相談センター」に、

 報道や行政機関のウェブサイト等の信頼できる情報源で真偽を確かめ、冷静に対処してください。

とあります。しかしその「報道や行政機関」の言うことに疑念を挟まざるを得ないような状況があるから、多くの人は自前のネットワークで対処しようとしているわけです。「報道や行政機関」も「自前のネット」もひっくるめて、そこから如何に正確な情報を得るのか、我々自身の見抜く力、判断する力が問われているように思います。

そしてこのことは、上述した「社会運動における組織化」とも関連するように思います。情報を発信するものとしての責任は何なのか。また逆に、受け取った側の責任は何なのか。こういったことを自省も含めて冷静に考える必要がある。さらに、教育に携わる者として、そういったことにかかわって教育のあり方を考える必要があるのではないかと思います。

 高生研がここ10年「政治的判断力」「18才を市民に」をスローガンに掲げてきたのも、そのことと軌を一にしたものと言えると思います。

 考えてみれば、1923年関東大震災で起きた朝鮮人虐殺の原因も「チェーンメール」と言えるでしょう。

 「Wikipedia」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%A2%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD)によると、「このデマを流布した首謀者は、時の警視庁官房主事で後に読売新聞社主となる正力松太郎である」とあります。

 もしこれが事実としたら、90年前の人と比べて現代人は、「報道や行政機関」からの情報を鵜呑みするのではなく、自前のネットワークからの情報も加味しながら、より正確な情報を得ようとする賢さを獲得していると言えるのではないでしょうか。

 また、虐殺どころか、国内外からの支援もそうだし、冷静に対処されている現地の方々もそうだし、困難な中でもシー・シェパードの乗組員を助けるという報道(「ゆかしメディア」http://news.nifty.com/cs/headline/detail/yucasee-20110317-6983/1.htm)を見てもわかるように、冷静な判断、人道の精神というのも、ずっと高まっていると言えるのではないでしょうか。

 少なくとも「津波を利用して我欲を一回洗い落とす必要がある。積年たまった日本人の心のあかをね。これはやっぱり天罰だと思う」(石原都知事発言。3月15日付「中日」。この発言は「腹が立つ」を通り越して、こんな人が千数百万人の自治体首長だなんて、情けなさでいっぱいです)というような方向に社会が動いてきたのではないことだけは確かです。

 毎度のことながら、長文で失礼しました。久田晴生

に投稿 コメントを残す

できることをできる範囲であきらめないで~ラジオマンより~

 京都の岸田です。

 今日、勤務校は終業式でした。始業・終業式や全校集会の司会を生徒会がするようになって二代目です。今日、生徒会長は「髪を染めたり、ピアスをする(学校では指導対象)なら、そのお金を寄付して下さい」と訴えました。校長の挨拶も勿論、未曾有で甚大なこの震災のことでしたが、生徒会長も「他人事だと思わないで、できることをやっていきたい」と。

 09大阪大会でも縁のあったラジオDJの山本シュウさんがプロジェクトを立ち上げました。以下にシュウさんからのメッセージを転載します。

 このブログをご覧の方の中には被災された方、まだ家族・知人のことが分からないという方もおられると思います。一方、報道に接すれば接するほど虚無感に襲われ、何かしたいが何をしていいかわからないという方もおられるかもしれません。ひとつの行動として、ご紹介させてください。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 

あなたのラジオとココロを被災地に届けよう!

『ラジオバトン・プロジェクト!』~合い言葉は“We are シンセキ!”~

募集期間2011年3月吉日~4月末日

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

「長生きするんじゃなかったよ・・・。」

もし自分のおばあちゃんが、こんなこと言ったらどうします?

この言葉は3月11日、東日本大震災に被災して避難所にいる年配女性がテレビのインタビューで言っていたコトバです。

僕たちの命は、このおばあちゃん世代の先輩たちが、戦時中にもみんながまるでシンセキのように、支え合いながら守り抜いた命なんですよね。

だから今こそ!もう一度日本が一つになれるチャンスだと感じています。

「できることを、できる範囲で、あきらめないで!」

命のために自分たちに何ができるのでしょうか?

突然現れた悪魔に、たくさんの日常が切り取られました。

東日本大震災は過去最大級の揺れと津波をもたらし、たくさんの暮らしと命を奪いました。しかし、壊滅状態にあるはずの被災地のラジオ局では、今も僕たちのシンセキが放送を続けています。「不眠不休」、「飲まず食わず」、

ラジオマンとしてのプライドを胸に、ラジオが今できることを信じて・・・

しかし、現状として被災地にはほとんどラジオがありません。

情報源としても、小さな娯楽としても被災地でラジオは求められています。

だから今、ラジオに携わる自分たちができることとして、使っていないラジオを集めて被災地へ届けるプロジェクトを立ち上げました。

あなたのラジオとココロを被災地にとどけよう!

『ラジオバトン・プロジェクト』~合い言葉は“We Are シンセキ!”~

リスナーのシンセキのみなさんも手伝ってもらえませんか?

栃木県佐野市の「シンセキ村」に送っていただければ、そこから各被災地に届けます。

※「シンセキ村」とは、僕と仲間が一緒に3年前から始めている農業地です。

今その仲間たちが総出で被災地に向けて色んな活動をしています。

まだまだ調整も必要ですが、とにかく時間がありません。

西日本各地のラジオ局にプロジェクトへの賛同をお願いしました。

他の地域のラジオ局にも順次連絡中です。続々と賛同局が増えています。ありがとうございます。リスナー、シンセキのみなさんもぜひラジオを送ってください!よろしくお願いします。

あなたのラジオとココロを届けてください。

ラジオDJ 山本シュウ  2011年3月17日

◆参加方法

「シンセキ村」(栃木県)に、直接送ってください。

〒327-0846

栃木県 佐野市 若松町138 トリニティー内 シンセキ村

電話028-322-7832(※電話はしないでください)

◆内容

(1)ラジオ+新しい電池+イヤホン(できれば)

(2)ライト+新しい電池

※どちらも小型で電源は電池などを使用する物のみで、使用可能かどうかを必ず確認してください。

※壊れないよう梱包してください。

※輸送にかかる経費は申し訳ないのですがご負担をお願いします。着払いなどには対応できかねますことをご了承ください。

◆被災地への送付方法 集まった数により検討します。

◆お問い合わせ先

「シンセキ村」にはご連絡しないでください。

山本シュウ.comあてにメールでお願いします。shinseki@yamamotoshoo.com

◆アイディア募集

効率的な募集や節約方法などアイディアをお知らせください。

「山本シュウ.com」メール shinseki@yamamotoshoo.com

■最新情報のチェック~応援をよろしくお願いします!─────────

『ラジオバトン・プロジェクト!~合い言葉は“We are シンセキ!”~

の続報や、みなさまからのメッセージなど最新情報は随時、山本シュウ.comや

「We are シンセキ!みんなのページ(投稿ブログ)」

http://minnna.shinseki.shop-pro.jp/

で告知していきます。最新情報のチェック~応援をよろしくお願いします!

あきらめないで、なんでも理由を作って1秒でも長く笑ろてこな~!

に投稿 コメントを残す

毎日学級通信200号、全員進級で嬉しいはずなのに・・・。

新しい学校に赴任し、1年生の担任。

毎日学級通信をはじめ、明日で200号になります。

昨日、成績認定会議がありクラス全員、無事2年生に進級することができました。順風満帆のクラス経営と言いたいところですが、

進級の危うかった生徒2名・・・

彼らもまた無事進級することができました。

とっても嬉しいはずなのに、なぜか思い切り喜べません。

3月11日(金)午後2時半、総合学習の時間は小論文の講演会で体育館に1年生が全員いました。そのとき、突然体育館が揺れ動きました。

そして明りが消えました。

今までにない地震の大きさ。

幸いなことに、我が校には大きな被害はありませんでしたが、事務室に急いで行ってみると先生方が大勢、顔面蒼白。

宮城で大きな地震があったと・・・。

遠く離れた青森でこの揺れですから、震源地は大変なことになっている

直感しました。

そのあと、生徒たちを自宅に帰すのに難儀しました。

電車は止まり、帰る手段がない生徒が大勢。

歩いて帰る生徒もいました。一番遠い生徒は2時間くらい。

親に連絡のつかない生徒もいました。

それでも、なんとか携帯で連絡がつき、保護者が迎えに来たり、

学校の野球部のバスで遠くまで送っていった生徒も・・・。

停電は丸1日で回復したものの

それから、いろいろな困難が・・・・。

青森では高校入試の後期試験が15日(火)から17日(木)に延期

さらに、今日、東北電力の計画停電のため、17日(木)の試験が

午前中から午後に変更。

県内の高校の多くが金曜日まで臨時休校。

(我が高校は明日、生徒登校。長男の通う高校は金曜日まで休校)

青森市の小中学校は24日まで午前授業

青森市の市民ホール、市民体育館などの公共機関はしばらくの間休館。

ガソリンスタンドは長蛇の列。灯油も買えません。

でも、宮城や岩手、原発のある福島のことを考えたら

贅沢な悩みかもしれません

このような、事態に子どもたちの心は大きく傷ついています。

セーフティーネット

私たちができることはどんなことなのか。

目に見えない子どもたちの心を癒す手だて・・・・。

全国の皆さんからアドバイスをいただきたいです。

青森高生研 吉田

に投稿 2件のコメント

地震と東海ブロックゼミ

アンドウです。

11日、地震がありました。

報道の映像を目の当たりにして、不穏な思いでいっぱいです。

そんな中、名古屋で東海ブロックゼミが行われました。

2日目の全体会シンポジウムは、「日本語を母語としない子どもの現状と課題」というもので、パネリストとして千葉の時原さんに来てもらう予定でした。しかし、あの地震です。幸い、メールでの連絡がつき、無事であることが確認できました。時原さんの資料を送ってもらい、こちらで印刷することで対応できました。

f:id:kohseiken_nagoya:20110314032957j:image

パネリストとして、保見団地でNPO「トルシーダ(ポルトガル語で”応援”)」を代表している伊東さんとそこでの支援を受け現在高校に通っている福島さんの報告を中心に、久田さん(大同大学)の司会で進められました。

とくに、外国人の子どもたちが小学校から中学校、中学から高校といった、上級学校への接続の問題は、私たち高校教師自身、知らない課題も多く、興味深いものでした。外国人の子どもたちの多くが、何らかの要因でこの接続がうまくいかず、支援を必要としている状況であるのこと。

福島さんは、自分のことについて語ってくれて、小学生に受けたいじめのために、その後の中学にも行けず、高校を受験するためには「中学校卒業程度認定試験」が必要となります。福島さんは支援を受けてその試験をパスし、やっとの思いで高校入学にたどり着いたという報告がありましたた。

さらに詳しくは、ブログでは控えますが、何らかの形で全国大会の問題別分科会へとつな

いでいこうと考えています。

地震のために、来られなくなってしまった人も居たものの、2日間で実参加者数は26名。

まずまずの東海ブロックゼミになったと感じています。

さて、家に帰ってきてしばらくすると、クラスの生徒から電話がかかってきました。地震の様子を見ていて、「被災している人たちに物を送りたい」というものでした。

私はその姿勢を一定の評価をしつつ、集めるべき物が何で、輸送の見通し(手段)が立っていることが大切ではないかと付け加えました。物を集めたは良いが、送る方法がはっきりしないまま進めると、集めたこと自体が無駄になってしまうと指摘しました。

今、生徒たちは一生懸命考え始めています。そして、その刺激を受けて、私自身、大人として、教師として、何が出来るか考え始めています。                 

このブログでもおなじみ青森の吉田さんのブログです

http://plaza.rakuten.co.jp/pamashunryu/diary/

この「名古屋大会応援ブログ」には、コメントが書き込めます。是非、ご意見ください。もちろん、被災地の方からもお願いします。「広場」が提供できないかとと考えています。

に投稿 コメントを残す

本当は3月も師走?

 どこも3月は慌ただしいと思います。本校の場合、3日に卒業式がありました。式の始まりと終わりには「修礼」というのがあり、ピアノに合わせて「気を付け・礼・直れ」をします。どこでもやっていることだと思いましたが、やらない方が普通だとか聞きましたが、どうなんでしょうか。続いて「君が代」ですが「修礼」の流れで全員立ったままです。その後、校長の式辞、来賓代表のPTA会長の祝辞、そして卒業証書授与。クラス代表が校長から受け取ります。そして、現生徒会長から送辞、前生徒会長の答辞、校歌を斉唱し卒業式は終了します。この間、1時間です。「厳粛さ」が求められ、生徒たちの感動は特にないように感じます。その分、クラスに帰ってから感動が増すようです。

 前日は予行練習と各種表彰式です。返事が悪い、校歌を歌う声が小さい、などいろいろ指導されます。もちろん、髪や制服もです。本番では大丈夫だろうか、と先生たちは気をもみますが、「立派に」終えることが出来ました。

 「授業崩壊か?」、と心配されたクラスも、終わってみれば生徒たちは職員室へやってきて、悩ませた女性教師と一緒に写真に収まったりしています。結局、こんな「良い」生徒たちに助けられているのだなあ、と改めて感じます。そう言えば、以前、大阪の「おまかせ行商人」さんに講演で来ていただいたことがあります。本校では、2~3人の生徒が茶髪でも気にしていたのですが、「大阪では髪や服装の指導は出来ません」と言っていました。こちらでは徹底的に「指導」します。茶髪がいると「荒れた学校」と言われてしまいます。生徒はブレザーですが、シャツを出していると、地域の方から「どんな指導をしているのか」とおしかりの電話が入ります。本当のところ、学校は何をするところでしょうか?

さて、8日は公立高校の一般入試です。15日発表ですが、この間、1・2年生は学年末試験です。18日が修了式。この日、人事異動の内示が12時にあります。前にも書きましたが、この後、後期日程試験があり、31日が合格者対象のオリエンテーション。4月は5日が始業式で、6日が入学式。どれも間違えてはいけないことばかりです。

 他の学校は、どんな忙しい日々を送っているのでしょうか。

                           とらぬ狸@秋田

に投稿 コメントを残す

3月6日 ホットな名古屋の話題③-トリプル投票・その3 議員報酬を巡って

 まず最初に。高生研&全生研KINKI(3月5~6日)。すでに田中さんがかかれたように、大盛況でした。200人も集まったんですね。年齢層もぐっと若返った感じ。中身も充実していて、特にシンポジウム「先生、私の生きづらさが見えますか」は、小中は京生研の細田さんと藤木さん、高は千代田の嵯峨山さんと、名うての実践家の話に、具体的で的確かつ愛情あふれるまなざしでで取り組んでいるスクールソーシャルワーカーの大塚さん、朝日新聞の中塚さんお二人がからみ、それを和歌山大の船越さんが見事にコーディネート。これ出なかった人、損しましたよ。交流会も良かったですねえ。大阪の文チャ化ちゃんぷる~ず、大阪大会の時以上にパワーに充ち満ちていましたねえ。司会の3人いいですね。若さいっぱい。岸田さん、田中さんを初め、近畿の皆さん、そして全生研の皆さん、本当にご苦労様でした。次は12~13日の東海ブロックゼミです。こちらもよろしくっ。

 つぎはお詫びです。前回(2月20日)の最後に、「次回は3月13日」と書きましたが、私の勘違いで本日書きます。

 ここから本論。前回この欄で、愛知県知事選・名古屋市長選・名古屋市議会解散の住民投票、いわゆるトリプル投票で、河村陣営の圧勝について書きました。それによって、3月13日(東海ブロックゼミの日)に名古屋市議選(4月10日には一斉地方選で愛知県議選)が行われることになりました。ちなみに解散がなくても市議選は4月10日に行われることになっていて、1カ月早めたことで3億2000万円の経費が余分にかかると言います。なお河村市長は、4年間の減税額は900億でそれを否決した市議会の解散だから3億がもったいないということはない、と言っています。(1月24日付中日。以下同じ)

 さて、これまでお伝えしてきたように、河村-大村陣営の公約の中心は「議員報酬半減」、「恒久減税」、「中京都構想」で、前回は「減税」に焦点を当てましたが、今回は「議員報酬」について考えてみます。

 トリプル投票の1つ、市議会解散の住民投票について、世論調査では解散賛成61%(実際の投票では72%)で、その理由として「民意を反映する議会になっていない」41%、「議員の報酬が高すぎる」26%、「議会は何をしているか分からない」18%でした。(12月27日付)つまり、議員報酬削減が第一の理由じゃなかったんですね。

 政令指定都市の議員報酬がどれくらいかを見てみると(市(人口)年額報酬の順)(1月30日付)

 横浜 (367万人)1630万円

 大阪 (266万人)1565万円(条例額から月5%削減)

 名古屋(225万人)1393万円(条例額から月20万円削減)

 神戸 (153万人)1551万円(条例額から月5%削減)

 京都 (146万人)1505万円

 名古屋は、条例額では年1633万円ですが、月20万円ずつ削減したことで1393万円となり、その結果、他市に比べ額は低くなっています。つまり、今回の議員報酬問題は他市との比較で起きた問題ではないことがこれでも分かります。

解散賛成の他の二つの理由にしても、特に解散しなければならないほどの理由か、疑問です。名古屋市議会が他市と比べて特に不透明というわけでもないでしょうし、世論調査の選択肢にすらないように、市議会に何か落ち度があったわけでもありません。でも解散は決まった。

 なお議員には報酬以外に、最大で月50万円の政務調査費が会派を通して支給されます。これは市政の課題を調べるための費用や会報を作る経費などに充てられますが、後援会や政党の活動費は支給の対象外で、それらは議員報酬から支払うのが一般的です。

 河村市長の公約は議員報酬を800万円に減額するというもので、3月13日の市議選での焦点になるはずでした。「なるはずでした」いうのは、住民投票後、民主が半減に賛成、自民が半減も含め削減を検討、共産が半減も含め第三者機関で決定と、各党が次々に800万円を視野に入れた方向で動き始めたからです(公明は11月議会で半減を容認)。

 では、市民はどう考えているのでしょうか。世論調査によると、(1月31日付)

 半減は極端だがある程度は減らすべきだ 53%、半減すべきだ 20%、第三者機関で決めた額を尊重すべきだ 17%、減らす必要はない 5%、分からない・無回答・その他 5%

 つまり、半減はいくら何でもやりすぎ、と考える人が一番多いのです。

 では、議員報酬はどのような考え方のもとで決められているのでしょうか。それについての新聞報道は、私が見た範囲ではありませんでした。そこで私なりに考えてみました。

 1つは、議員としての生活を保障する、あるいは仕事量に見合ったものにすると同時に、一般市民にはない経費(たとえば政務調査費で認められていない費用)を上乗せするというものです。これが一般的な考え方でしょうか。どの程度をもって生活保障をしていると言えるのか、仕事量はどの程度かというのは意見の分かれるところですが、この部分を無視してはいけないでしょう。生活保障に足るものでないと、他に副業とか資産のある人以外は議員になれなくなってしまうからです。

 2つめは、1つめの費用に、「やりたい」という希望者を引き出すためのインセンティブを加えるというものです。最近プロ野球選手の契約更改でインセンティブが盛んに持ち出されていますが、一般の企業でも、たとえば有能な人材を引き抜く時とか初任給で他社との違いをアピールするという時の上積みなんかも、考え方としてはインセンティブだと思います。教員特別手当だってそうでしょう。それがいいかどうかは別として、そういった考え方は現実にありえると思います。

 3つめとして、以上とは別の視点で、一人の議員を支えるのに一人の市民はいくらぐらいの負担になるか、という視点から考えることもできると思います。

 名古屋の有権者は約180万人、市議会定数は75です。つまり、1人の議員を24000人の有権者が支えていることになります。もしこれらの有権者が500円ずつ拠出したとすると1200万円になります。333円にすると800万円、667円なら1600万円になります。そうすると「オレは300円しか出す気がしない」のか「私は600円出してもいいよ」なのかの違い、と考えることもできます。(選挙権のない人のことも考えないといけないと思いますが、ここでは単純化して言いました)

 私の考えたのは以上ですが、きっと経済学ではもっとちゃんとした理論があるのだと思います。もし知っている人がいたら教えて下さい。

ともかくこのように、議員報酬はいくらが妥当かを決めようとしても、そう簡単ではないことがわかります。しかし、新聞報道を見る限りでは、このような議論があったようには見えません。河村市長は800万円は「市民並みの給与」(1月22日付)で「議員の家業・指定席化をストップ」(2月7日付)するためと言っています。800万円なら世襲議員もなくなるだろう、本当にやる気のあるものだけが立候補するだろう、というわけです。自らも、「市長の独裁」という批判に答えて、「800万円の独裁者がどこにいるのか」(2月7日付)と言っています。私の見た範囲では800万円の根拠は、この「市民並み」と「家業化防止」だけです。

 こうしてみると、この「市民並み」ということに名古屋市民は惹かれたのではないかと考えられます。資料をもとにしてなくて申し訳ありませんが、収入額で、最も多い層は、400万~600万円ぐらいではないかと思います(違っていたら訂正お願いします)。だとしたら、市民「感覚」からみて「800万円ならまあいいか」と考える人が一定数いて、それに前述したように諸経費やインセンティブを上乗せして「1000万円ぐらいでもいいんじゃない?」と考える人が最も多い、そのようにアンケート結果は読めるのではないかと思います。

 この報酬問題を通して私が考えたことをいくつか述べます。

 一つは、もし800万円が可決されたとしたら、「その後こんなこと起きなければいいのにな」という心配事です。

 真っ先に心配されるのは、他市や県の議員報酬の削減です。「名古屋でやれたものが、何故うちではできないのか」という世論は必ず起きるでしょう。

 次に「市会議員ですら800万円なのに、一般の公務員にそれより多い者がいるとは何事か」と公務員バッシングが強まるでしょう。

 するとそれに連動して、「公務員給与が削減されたので、うちの会社でも給料を減らす」、さらに「正規社員が減らされたのに、非正規がこんなに貰ってどうする」というように、ドミノ倒しのように給料のダンピングが起きることが懸念されます。つまり、減額を支持していた人たちに給料減が降りかかってくる、そんなことも考えられるのではないでしょうか。

 そんなバカなと思われるかもしれませんが、給料は他の業種・職種・企業との比較の中で決まる要素が強くあります。たとえば、私は、京都府にいたときは組合交渉で府側から民間との比較で減らさざるを得ないという回答を聞いていたのですが、今度私立に来たら理事側から公務員との比較で回答が出されるのです。これではまるで「矛盾(ほこたて)対決」だ。

 2つめは、みんながみんな、「800万円へ」「800万円へ」と流れていくことに薄気味悪さを感じることです。「800万円」と言わないと選挙に勝てない、だから本当はそう思っていなくても「800万円」と言う。いくら市民の声といえども、上記(が的を射ているとすればですが)のように、市民「感覚」で「800万」あるいは「800万+α」と言っているわけで、妥当性が必ずしも担保されたものではありません。

 さらに、前述のように解散賛成の理由で「報酬が高すぎる」は26%しかなかったのに、いつの間にか「800万」と言わなければ当選できないみたいな風潮になってしまっている。

 市議会リコール署名は何と38万も集まりました。いくら市長主導の署名といえども、これだけ集まるというのは、非常に大きな市民運動であったと言ってもいいと思います。しかし市民運動というのは本来多様な意見、少数の意見を多くの人に理解してほしいとか政治に反映してほしいということで行われるものでしょう。それが、いつのまにか特定の方向に雪崩が起きたように進み、他の意見が許されないような風潮になるというのでは、市民社会のあり方としても「?」ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。(もっとも、運動した人たちに責任はないのですが)

 3つめは、長引く不況の中、低賃金で、あるいは失職して苦しんでいる人からすれば「千数百万も貰うなんて」「800万でも高い」と、困難打開のための矛先が議員報酬に向けられたものだとしたら、やっぱりそれは違うだろう、ということです。

 不況といえども、ケタ外れに儲けている人がいる(堤美果さんの『貧困大国アメリカⅡ』を読んでビックリ。日本でもそれに近いことがあるんじゃないかな)とか、ほとんど名ばかりの委員に高額の報酬が支払われるとか。

 だが、その人たちは一般からは見えない(これは、2月26日に行われた愛生研の学習会で宮本誠貴さんがされた話のパクリです。なお宮本さんの話はとても興味深いもので、近いうちにまとめたいと思っています)。だから目に見える人に矛先が向く、になってはいないかということです。

 そして最後に、今回の選挙を通じて、私は情報を持っている者の責任の重さを感じました。

 私はかなり丹念に新聞記事を読んだつもりですが、それでも各候補の違いがはっきり分かったわけではありません。その原因の一つとして、これは市民運動の成果と言っていいと思いますが、どの候補も福祉・教育といったことに一定の公約を打ち出していることがあります。事実、河村市長は当選してすぐに、10月から中学生の全医療費無料化(これは各会派の要望でもあった)や、否決された減税分を保育所定員1300人増に充てることを決めたりしました(いずれも2月19日付)。

 違いが見えにくいということは、明らかな違いのあることが争点になるということでもあります。それが今回では減税と議員報酬だったわけです。そのため市民としてはそれしか判断材料がなかったとも言えます。

 ところが丁寧に見ていくとやはり違いはあります。たとえばTPPへの態度は明確に違っていました。(1月27付。ただし知事選で)TPPは市政県政との関連が見えづらいので、選挙報道としては取り上げにくいかもしれませんが、その候補者や支持政党の政治姿勢を背景にしているということから見て、個々の公約以上に市政県政に与える影響は大きいものがあるとも言えます。

 だとすると、情報を持つ者としてのマスコミの責任は、ただ情報を提供すればいいというものではなく、市民生活の文脈に反映できるように提示するとか、その情報の持つ意味とかその情報から予測される将来像を様々な角度から検証したり、様々な立場からの議論を喚起したりすることで、市民の判断を促すことではないか、と思うのです。(もちろん努力していると思いますが)

 翻って我々教育に携わる者も、生徒に比べ圧倒的に多量の情報を持つ者の責任として、単なる情報提供だけの授業をやっているようではダメだ、ということでしょう。

 「分かる」という言葉はもともと「分ける」から来ています。つまり「分かる」とは、提示された情報を単に覚えることではなく、その情報の持つ意味を考える、生活文脈や将来像と結びつけられる、そして類似した情報との弁別ができる、こういったことができて初めて「分かった」と言えるわけです。それこそが我々高生研を含め民間教育運動に携わる者が追求してきたテーマでしょう。そしてそれは、例えばA候補とB候補の違いが分かるというように、政治的素養を育てることにもつながるのではないか。そんなことを思いました。

長文ですみませんでした。   久田晴生

に投稿 コメントを残す

満員御礼、高生研&全生研KINKI教育ゼミナールin京都

 すべてのみなさま、ありがとうございました!!!

 近ブロを全生研とのコラボでと決まった夏、会場探しに奔走した秋、内容・運営を吟味した冬、広報に広報を重ね参加者を募り、そして、京都に春が来ました!のべ参加者260、参加実数200名で、本日無事終えることができました。

 雪の舞っていた前日から一変、晴れやかな空の昨日、170名を越える参加者で講座・シンポジウムが進みました。

 初日の講座では椅子・レジュメが足りずに事務局が走ったりするほどの盛況ぶり、またシンポには会場校学長も最前列で参加されました。交流会は若手による練られたおたのしみ企画に、会場が沸きました。さらに二次会も貸し切り状態のお店の椅子がなくなるほどの盛り上がり。

 今日の分科会には90名以上の参加があり、高校教員が小学校の実践を聞き、小学校教員が高校実践を聞き…と、ここにこそ「コラボ」の意味があったと思います。

 会場校として、最上のホスピタリティを発揮して下さった平安女学院のサポートで、盛会となりました。

 3月19日に全生研と高生研の総括会議も行ないます。

 たくさんの出会いに恵まれました。一気にあたたかくなった京都です。

 

 次回例会も決定! 4月5日(火)19:00~園部例会

 小学校の特別支援教育コーディネーターの方を囲んで、行ないます。

 どなたでもご参加お待ちしています。

 tanaka65@skyblue.ocn.ne.jp までご連絡ください。

に投稿 コメントを残す

87+77=200超え!?

 明日、明後日の「全生研&高生研 KINKI教育ゼミナール2011」、

 参加申込が途切れなくて、200名を超えそう?超えた?というような規模になってきました。

 昨日のブログタイトルの「87+77=」ですが、今日だけでも2桁以上の申し込みがあり、どんな濃い2日間になるのだろう?と楽しみです。

 今日、京都は雪舞う天気。明日は平安女学院で熱い学びと出会いが多く生まれる予感☆

 5(土)受付  12:45~  

     講座  13:15~

     全体会 15:30~ 

     交流会 18:30~

     二次会もあり。

 6(日)分科会 9:00~    

     アフターツアーもあり。

 書籍は、全生研・高生研イチオシが並びます。

 

 どうぞ、おこしやす。お待ちしております。

 

に投稿 コメントを残す

87+77=

 この(土)(日)は、「高生研&全生研KINKI 教育ゼミナール2011」が京都の平安女学院大学で開催されます。近ブロを全生研とのコラボでという話が出たのが昨夏の札幌での交流会でした。

 そこから内容・運営などについて、全生研と会議を持ち、会場校の学院あげてのサポートを得て、ようやくこの週末に開催を迎えます。

 先週末時点では、全生研からは87名、高生研からは77名、合わせて164名の参加が見込まれています。しかし、現在も「お誘い」が続けられており、毎日申込が増えている状態です。

 初日は、13:15~講座3つから選んでご参加いただけます。全生研のレポート、あの「おまかせ」、全生研と高生研の基調を読み合う。

 続いて、全体会はシンポジウム「先生、私の“生きづらさ”が見えますか?」。ここには小中高の現場教師からの発言とスクールソーシャルワーカー、そして新聞記者の方がコメンテーターとして加わられ、和歌山大学 船越

勝教授がコーディネート。

 夜、18:30~は、全生研と高生研の若手コラボの交流会。笑い・歌などなどの企画で盛り上げてくれる予定。

 翌(日)は分科会。「荒れ」「学び」「行事」「HR」の四つに分かれ、特に「学び」と「行事」はレポート2本。

 書籍もアフターツアーもあるという、プチ全国大会のようなブロックゼミです。当日ふらっと、あるいは一部参加も交流会だけ参加も歓迎です。

 早春の京都に、どうぞおこしやす。

に投稿 2件のコメント

弥生3月、卒業式

今日3月1日は青森では多くの高校が卒業式でした。

私の勤める高校でも卒業式。

この学校には送辞、答辞はありません。

歌が送辞、答辞の役割をしているのだそうです。

f:id:kohseiken_nagoya:20110301100607j:image

3月4日は高校入試の日

青森では前期、後期の試験になっています。

昨年から入試制度が変わりました。

10年で2回も入試制度が変わっています。

「特色ある入試選抜」の名のもとに、生徒たちのことを考えない

大人だけの理論で入試制度が変わっています。

若者が笑顔で元気に希望をもてる社会にしていきたいものです。

f:id:kohseiken_nagoya:20110301121233j:image

笑顔いっぱいのバドミントン部の生徒たち

私もがんばらなくっちゃという気持ちになります。(*^-^*)