24日に2013年の大会会場となる同志社高校の見学も合わせて、
仮事務局会議が行われました。14名が参加していました。
京都 岸田康子
100の方法のうち、50を考えました。
あとはみんなで動きながら考えて、会員倍増を達成できたら
いいなと思っています。本気です(笑)
1)リーフレットは常に持ち歩く
2)新刊の会誌も持ち歩いて売る
3)その場で申込書に記入してもらう
4)他の研究会に行くときは許可を得て宣伝する
5)他の研究会に行ったが許可を得ていないときは、質疑応答でさりげなく「参考になったのは…」と宣伝する
6)他の研究会でレポーターをするときは「18歳を市民に」というフレーズを使う
7)他の研究会でレポーターをするときは、会誌を紹介する
8)仮事務局メンバー全員、メールの署名の下に高生研の宣伝をつける
9)新入会員特典をつける~たとえば割引~
10)新入会員特典~○○先生に教えてもらえる券~
11)会員は、新会員に入会してもらえら特典がある
12)各種教育系雑誌・メディアの取材を受ける
13)会誌に寄稿すると特典がある
14)フェイスブック大活用
15)教育雑誌にただで広告してもらう
16)教育雑誌に寄稿し、ついでに広告してもらう
17)「法人」「団体」会員も募る
18)「行商」(会誌を売るのがメイン)、「出前」(“高生研プチ講座”をしに行く)
19)穴場かスキマに会誌を売りにいく(「穴場」や「スキマ」は現場で探す)
20)「学校の生活指導部には一冊!」というチラシをつくる
21)現会員がひとりずつ、東京大会に誘う
22)東京大会中、その場で入会してもらうえるよう、「高生研の50年と精神」という展示ブースをつくる
23)例会などに「いちげんさん」だった方には、都度お礼状を送る、で、お誘いも送る
24)他の研究会への入会を誘われたら、そちらにも入り、その相手にも高生研に入ってもらう
25)これまで会誌への執筆、例会、大会参加されていた(された)方をリストアップし、最近遠くなっていた方から(ほど)お声かけをする
26)ホームルームびらきや行事への取組の一部のみを(「ふいのまじわり」などに)アップする→役立つ情報の「予告」(会誌の立ち読み感覚、全部は載せない→会誌を買ってもらう)
27)偉い方?有名な方?にコメントをもらい、会誌の帯にする
28)普通の教師の普通のコメントを帯にする、できれば若いひと
29)生徒・保護者の大規模アンケートなどで声を聞き、「高生研に入ってると『安心される教師』というイメージ作戦」(笑)
30)こういうことを、みんなで出し合う。で、来るのが楽しみ、来たら楽しい事務局会議、やりたいことができる研究会にしよう!
31)行政と連携し、「文科省推薦研究機関」のように認可を受けて、参加者の負担を減らす
32)教育学部系・教職課程系のある大学とのタイアップで、教職希望者に存在を知ってもらう
33)採用試験対策講座の「主催」もする
34)○○研究会と提携
35)○○協議会と提携
36)PTAと提携
37)ロゴマークを作り、バンパーステッカーを作る
38)高生研の『課外活動』を認可し、そこメインの会員活動もありにする
39)ロゴマークの入ったグッズを製作し、広報に利用→入会特典
40)吊り広告・交通広告
41)府県レベルの私学連合会・教育委員会と提携
42)「皆勤賞」・「精勤賞」の表彰
43)「勤続●●年」記念賞の制定
44)現会員が入っている、高生研以外の研究会名をリストアップし、そことの例会などの共催
45)私のお世話になっている私国研・こくご教科懇談会との共催
46)高生研HP以外に「瓦版」の発行
47)高生研カレンダーを作り、新規・継続会員さんの特典にする
48)高生研DMを送る
49)バナーを複数種つくり、他の研究会のHPやブログに貼らせてもらう
50)広告飛行船を飛ばす
質より量で考えたので、えぇ??というものもあります。
でも、私にとって「とっておき」の高生研活動への参加を、
一人でも多くの人に知ってもらいたい、という
純粋な気持ちからです。
月: 2012年3月
紅葉と授業
東京高生研 上條隆志
久しぶりに高校2年の物理の授業を持ちました。秋になると学校の近くのR庭園の紅葉がきれいです。有名な観光スポットでもあります。
秋晴れの1日、授業へいって「今日は天気もいいし、R庭園の紅葉が真っ盛りです。で、もし君たちが良ければ野外授業にしたいと思うのですが」といいます。私たちのころはHRや授業で外に散歩に行ったりするのは良くやりましたが、最近の子は学校は基本的に教室で聞くものと思っているので「えっ本当?」「おおっ」と驚きの反応が返ってきます。もっとも物理ではときどき大きな実験は廊下でや野外でやっていますが。
授業は2時間続きなので行って帰っても時間は十分。玄関前に集合してみんなで向かいます。ここは有料なのですが公立の学校は頼めば無料にしてくれます。「私に任せなさい」といって係員にお話しします。実はLHRでも利用しています。「先生、顔なんですね」と生徒。
中にはいるとさすがにすごい紅葉です。まずは小広場に丸く集めます。「さてこの紅葉の色はきれいですが、なぜこの色が見えるのでしょうか。日光はすべての色を含んでいますが、黄色く見えるということはちょうどその反対の色を葉が吸収して残った色の光が出てきて見ているわけです。この原因となる色素の分子はカロテノイドと呼ばれる一群の分子です。トマトの赤、カニ・エビの赤、卵とトウモロコシの黄色などほとんどの色はこの分子によるものです。」
「この分子は炭素が一本の鎖のようにつながっている特別な構造をしています。実はこの鎖は交互に二重結合でできているため、そのうちのひとつの電子が鎖の中を自由に動けます。ちょうど一本の金属の棒のようです。つまりアンテナみたいなものですね。で、この分子の長さが違うと違う波長の色を吸収します。生物のもつカロテノイド分子の長さが、その生物の色を決めているのです」
「この理論をはじめて作り上げたのはノーベル賞をもらった朝永振一郎です。つまり朝永が人参はなぜ赤いかをはじめて解明したと言えます。」
説明はここまで、後は十分に自然のすばらしさを感じ取ってくださいと、自由に探索。「おだんごが食べたくなったら××××」。紅葉狩りに来ている市民から「いいわね、社会科見学?」と聞かれて「いいえ、物理の授業です!」とさわやか。
家に「どこにいると思う?」とメイルしている子もいます。「教育の原点ですね!」という子も。「それほどじゃないけど。」
いろいろ話ながら生徒と歩くのは素敵です。授業ノートにそのときのことを詩に書いてくれた子もいました
仲間をどう認め合うのか
年度末です。昨日、うちの学校でも終業式が行われました。私が担任を受け持つクラスも締めくくりの日です。さして大したことをするわけでもなく、ただ、次の年度につなぐ日であることは意識しています。
3学期のはじめ、学年通信に担任の「3学期の目標」を掲げました。言ってみれば、「学年通信のためにつくった担任の3学期の目標」です。自分の体重のことを数値目標として掲げる先生もいれば、努力目標を上げる先生もいます。そのひとりとして私はちょっと悩んでしまいました。教師としてかっこつけるつもりでないが、「有言実行」の覚悟で明確な目標を設定して生徒の目に見える形で達成したいと思いました。
思いついたのが通信の発行回数です。
私は基本的に週1回のペースでHR通信を発行することにしています。書くことがあればそのペースにはこだわりませんが、定期考査中や長期休業期間は出していません。単純計算して年間30号ぐらいの発行になります。
今年度、2学期末までの時点でそのペースはすでに失速していました。理由は、どうもクラスの生徒と旨く噛み合わないといったところでしょうか。文化祭の時期や修学旅行の時期になると発行ペースが上がったりするのですが、そうならなかった私でした。結果、2学期末までの時点で25号しか発行できていませんでした。
掲げた目標は、「HR通信40号発行」。もちろん週1では達成できません。それなりの覚悟が必要です。クラスの生徒の中には、出来なかったときに「先生だって、目標立てても出来やしないやん!」と言いそうな生徒がいます。そんな生徒が通信を一瞥した後、床に落としても見向きもしない状況が想像できます。目標設定からして沽券に関わる問題なのでした。
まず、3学期に行われる行事をにらみました。如何に週1以上に発行できるか? 幸い、学年レクリエーション、マラソン大会、HRレク、クラスマッチがあります。これだけあれば10号分ぐらいは稼げるだろうという見通しをたてました。
行事の度に写真を撮ってそれを載せ、自分のモチベーションも保ちながら発行していきます。そして、生徒に配ります。配布するといつも最初に、「この写真、○○○やん!」第一声を上げる生徒がいます。配布物が多かったり、時期が立て込んでくると、読まない生徒は本当に読みません。それでも担任なりに工夫して号数を重ねました。
最終号は、クラスマッチで「1人1球サーブ打とう」と交わされた、日直日誌に書かれていた内容を取り上げました。1年間を締めくくるにふさわしい、ほんの少し生徒らの成長が感じられるような内容です。
後で、同僚にもその通信を見てもらいました。「日誌を書いた生徒の成長ぶりを見て欲しい」と思う私と、それを認めてくれる仲間がいました。
「また、4月からやね!」と同僚は言いました。
みえのあんどう
細腕三学年主任奮闘記②
(前回の続き・生徒総会にて)
生徒会からの一通りの説明が終わった後、「何か異議や質問はありますか?」という司会からの
問いかけがありましたが、誰からも何もありませんでした。あちこちでおしゃべりも聞こえ、
例年通りの「自分たちには全然関係がない集まり」というような雰囲気でした。
さて、ここで少し説明しておきます。うちの学校は、校則で「カーディガン着用禁止」となっています。どんなに寒くても、制服以外で羽織っていいのは学校指定のジャージだけです。もし着用がバレると生徒指導部預かりとなり、学期末にしか返してもらえません。
「男子が学ラン代わりにカーディガンを着たり、女子はミニスカートを隠すために着ているので好ましくない」という理由で、二年前に一斉に着用禁止になりました。その当時の職員会議で、禁止をする事への反対意見で「真冬にジャージだけでは寒いのではないか」「ジャージは運動用であって防寒着ではない」というのもありましたが、「学校全体を良い方向に持っていくには、まずは身なり指導を徹底しよう」という意見が大半で、結局は着用禁止になりました。この規則が発表されたとき、
少なからず不満を持っている生徒たちもいましたが取りあえず「禁止令」は一年続きました。
そして今年度。発足の職員会議で、「カーディガン一切禁止はやはり厳しい。どんなに寒くても、
ジャージだけでは体調を崩してしまう。」という意見が数名の女性職員から挙げられました。
それを踏まえて、「それでは、生徒総会でも生徒たちの意見を聞いてみてから今度の冬は着用を認めるかどうか判断しましょう」という生徒指導部からの提案がありました。
生徒総会の様子に戻ります。「各クラス・生徒からの要望」の時間になりました。中央委員会から
出た要望を生徒会執行部が選び、生徒総会で取り上げたものは「カーディガンの着用を認めて欲しい」
というものでした。まず生徒指導主任が、カーディガン着用が禁止になった経歴(上記で述べた理由)を説明。この場面では、さすがに生徒たちはみんなシーンとして聞いていました。
説明が終わった後、今度は生徒からの「反論タイム」。ここで誰も何も言わないと、「今年度も従来通り着用禁止」なってしまいます。誰も、何も言いません……..
考えてみれば、全校生徒・職員がいる場面で生徒指導部長に対して反論するというのは、相当な勇気がいると思います。このまま何も発言がないまま終わってしまうかと思われました。
すると、何と!(次回に続く………………)
地域で生きる若者、高校生(1) ~地域と若者の距離~
私事だが、このたび新しい仕事に就くと同時に生まれ育って35年余りのまちから離れることにした。今の家から新しい職場まで1時間あれば通えるのだが、社会教育研究者として、一住民としても地域づくりの取り組みに一度は関わってみたいという気持ちから決断した。今住んでいるような大都市ではさまざまな市民活動やまちづくりが行われていて自分も15年来関わってきたが、地域に何か新しい変化を起こしたりその輪の中にいたり、「地域をつくる」実感はあまりなかった。
やはり長年住み慣れたまちを離れるのは勇気がいる。きっと、この春地元を離れる高校生も、今日出て行くという段階では寂しい気持ちも出てくるのではないか。私たち夫婦の膨大な書類、本、家具たちを慌ただしく持ち出していく3人の若者たちを尻目に、この文を書いている私がいる。
先日、急遽ピンチヒッターでとある大学で生涯学習関連の集中講義を引き受けることになった。3泊4日の超強行軍で、しかも2週間足らずの準備期間。その間は膨大な成績付けと、引っ越しの準備や荷物と格闘していたからほとんどぶっつけ本番にひとしい。しかし、そこで出会った学生は久しぶりに見る「素朴」な学生たちであった。都市部の学生にとっては、アクティヴィティですら「飽き」た感があるが、この学生たちは息抜きのゲームを思いっきり楽しみ、夜間中学や日雇い労働、子育て支援など様々な現場の動画を食い入るように見る。そして、ワークショップでは自分たちが持ち寄った地域課題解決のアイディアを納得いくまでじっくり話し合う。「詰め込み」授業に飽き飽きし、新たな学びの世界に期待をふくらませたかつての私たち世代の学生に重なるところを感じ、自然と講義に熱がこもって、予定の半分も消化できなかった。この日帰り合宿3日間のセミナーのような過酷な講義は、学生からの拍手万雷の大団円で終わることができた。
しかし、そんな学びにまじめな学生たちと地域の距離が離れていることも実感した。このまちは中規模都市で、観光資源も豊か、ベットタウンもあれば、漁業も盛んである。教育でも学習塾通いへの補助など取り組みも様々に行われている。実はこのまちには義務教育を十分に受けられなかった人のための自主夜間中学(ボランティアによる)がある。今月で1期生を送り出すという活気のある教室を見学させていただく機会を得た。高齢者を中心とした和気あいあいとした雰囲気、現役の教師がいつもとは違う教材を使い、熱のこもった授業、こういうのはどこのまちにあってほしいなあとつくづく思った。しかし、この場には学生スタッフは一人しかいなかったのである。どうりで、講義でこの団体の話をしても皆「キョトン」だったわけだ。見学者かつ部外者があまり勝手なことをしてもとは思いつつ、資料にこっそり団体名と連絡先だけ書き、見学をススメておいた。
私が関わっている自主夜間中学ではかつて15名近くの学生スタッフがおり、受講生やスタッフの関わりで「頼りない」ように見えた若者の良さが引き出され、新卒就職が厳しい今日、続々と教師や公務員、会社員と自分の目標を果たし、旅立っていった。
ちょっとしたことのように思えるが、高校生をはじめ、若者の元気、可能性を引き出すためには、教師はもちろんまわりの大人たちがアンテナをはり、ちょっとした関わりをすることから始まる。ろくに生身の姿を見ないで、声も聞かないで、「ゆとり世代は使えない」などと言うのは終わりにしようではないか。職場や学校では見せない姿が、違う場を用意することによって見えてくるかもしれない。そんなオルタナティヴを提供できるのは地域なのである。高生研には地域と関わり、高校生の市民としての自立に向けた学びに取り組んできた一面もあり、ぜひ大会や機関誌「高校生活指導」で皆さんにも知っていただきたい。私も執筆の機会を得たので改めて発信する予定である。
(北海道高生研 井上)