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仲間をどう認め合うのか

 年度末です。昨日、うちの学校でも終業式が行われました。私が担任を受け持つクラスも締めくくりの日です。さして大したことをするわけでもなく、ただ、次の年度につなぐ日であることは意識しています。
 3学期のはじめ、学年通信に担任の「3学期の目標」を掲げました。言ってみれば、「学年通信のためにつくった担任の3学期の目標」です。自分の体重のことを数値目標として掲げる先生もいれば、努力目標を上げる先生もいます。そのひとりとして私はちょっと悩んでしまいました。教師としてかっこつけるつもりでないが、「有言実行」の覚悟で明確な目標を設定して生徒の目に見える形で達成したいと思いました。
 思いついたのが通信の発行回数です。
 私は基本的に週1回のペースでHR通信を発行することにしています。書くことがあればそのペースにはこだわりませんが、定期考査中や長期休業期間は出していません。単純計算して年間30号ぐらいの発行になります。
 今年度、2学期末までの時点でそのペースはすでに失速していました。理由は、どうもクラスの生徒と旨く噛み合わないといったところでしょうか。文化祭の時期や修学旅行の時期になると発行ペースが上がったりするのですが、そうならなかった私でした。結果、2学期末までの時点で25号しか発行できていませんでした。
 掲げた目標は、「HR通信40号発行」。もちろん週1では達成できません。それなりの覚悟が必要です。クラスの生徒の中には、出来なかったときに「先生だって、目標立てても出来やしないやん!」と言いそうな生徒がいます。そんな生徒が通信を一瞥した後、床に落としても見向きもしない状況が想像できます。目標設定からして沽券に関わる問題なのでした。
 まず、3学期に行われる行事をにらみました。如何に週1以上に発行できるか? 幸い、学年レクリエーション、マラソン大会、HRレク、クラスマッチがあります。これだけあれば10号分ぐらいは稼げるだろうという見通しをたてました。
 行事の度に写真を撮ってそれを載せ、自分のモチベーションも保ちながら発行していきます。そして、生徒に配ります。配布するといつも最初に、「この写真、○○○やん!」第一声を上げる生徒がいます。配布物が多かったり、時期が立て込んでくると、読まない生徒は本当に読みません。それでも担任なりに工夫して号数を重ねました。
 最終号は、クラスマッチで「1人1球サーブ打とう」と交わされた、日直日誌に書かれていた内容を取り上げました。1年間を締めくくるにふさわしい、ほんの少し生徒らの成長が感じられるような内容です。
 後で、同僚にもその通信を見てもらいました。「日誌を書いた生徒の成長ぶりを見て欲しい」と思う私と、それを認めてくれる仲間がいました。
「また、4月からやね!」と同僚は言いました。 
                                                 みえのあんどう

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