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細腕三学年主任奮闘記②

(前回の続き・生徒総会にて)
生徒会からの一通りの説明が終わった後、「何か異議や質問はありますか?」という司会からの
問いかけがありましたが、誰からも何もありませんでした。あちこちでおしゃべりも聞こえ、
例年通りの「自分たちには全然関係がない集まり」というような雰囲気でした。
さて、ここで少し説明しておきます。うちの学校は、校則で「カーディガン着用禁止」となっています。どんなに寒くても、制服以外で羽織っていいのは学校指定のジャージだけです。もし着用がバレると生徒指導部預かりとなり、学期末にしか返してもらえません。
「男子が学ラン代わりにカーディガンを着たり、女子はミニスカートを隠すために着ているので好ましくない」という理由で、二年前に一斉に着用禁止になりました。その当時の職員会議で、禁止をする事への反対意見で「真冬にジャージだけでは寒いのではないか」「ジャージは運動用であって防寒着ではない」というのもありましたが、「学校全体を良い方向に持っていくには、まずは身なり指導を徹底しよう」という意見が大半で、結局は着用禁止になりました。この規則が発表されたとき、
少なからず不満を持っている生徒たちもいましたが取りあえず「禁止令」は一年続きました。
そして今年度。発足の職員会議で、「カーディガン一切禁止はやはり厳しい。どんなに寒くても、
ジャージだけでは体調を崩してしまう。」という意見が数名の女性職員から挙げられました。
それを踏まえて、「それでは、生徒総会でも生徒たちの意見を聞いてみてから今度の冬は着用を認めるかどうか判断しましょう」という生徒指導部からの提案がありました。

生徒総会の様子に戻ります。「各クラス・生徒からの要望」の時間になりました。中央委員会から
出た要望を生徒会執行部が選び、生徒総会で取り上げたものは「カーディガンの着用を認めて欲しい」
というものでした。まず生徒指導主任が、カーディガン着用が禁止になった経歴(上記で述べた理由)を説明。この場面では、さすがに生徒たちはみんなシーンとして聞いていました。
説明が終わった後、今度は生徒からの「反論タイム」。ここで誰も何も言わないと、「今年度も従来通り着用禁止」なってしまいます。誰も、何も言いません……..
 考えてみれば、全校生徒・職員がいる場面で生徒指導部長に対して反論するというのは、相当な勇気がいると思います。このまま何も発言がないまま終わってしまうかと思われました。
すると、何と!(次回に続く………………)

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