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ホットな名古屋の話題①-トリプル投票・その1 久田晴生

 これから安藤さんと交互に日曜日のブログを担当します。

 さて、地元で今一番ホットな話題は?と言うとやっぱり、今日行われた、愛知県知事

選・名古屋市長選・名古屋市議会解散の住民投票のトリプル投票でしょうか。皆さんも

ニュースを聞かれて、「名古屋、いったいどうなってんねん?」と思われた方も多いの

ではないですか。そこで、解説です。

 まず、愛知県知事選は任期満了に伴う選挙ということで、まあ普通の選挙です。しか

しあとの二つ、これがややこしい。

 2009年4月、史上最多得票で当選したK市長、その「1丁目1番地」の公約が「議員報

酬半減」と「恒久減税」でした。市長は率先して自分の報酬を減らすという議案は満場

一致で採択、ならば議員も、となったとき、市議会で否決されます。市長からすれば「

ワシの時は賛成したくせに」となるわけです。

 減税の方は、09年12月に可決されるのですが、翌3月に「1年限りの減税」に修正され

ます。一旦可決されたものを修正してもいいのかなという疑問がありますが、当時はま

だ私は京都にいたので詳しくはわかりません。で、K市長の支援団体が8月に市議会解

散の署名活動を始めたわけです。

 そもそもなぜこの時期に署名を始めたかと言うと、リコール成立 → 市議会解散・

市長も辞任 → 2月に知事選・市長選・市議会選を同時に、という思惑が市長側にあ

り、それに間に合わせるには8月に始めなければならなかった、と言われています。

 その署名、法定数を上回る46万余が集まりましたが、市選管が収集方法に問題有りと

して、署名審査を1カ月延長してしまいました。この段階で、知事・市長・市議会トリ

プル選のもくろみは崩れたわけです。そして、11月24日に法定数を下回るとの審査結果

が発表されます。ならばと、翌日K市長は辞任。出直し市長選が始まりました。しかし

よく考えてみると、リコールが不成立でも市長が辞任する必要はないわけです。K市長

はそこで「署名数が足りなかったけじめをつける」「県市一体の改革を進めるため民意

を問う」「市長選の公約の否定は不信任と同じ」という理屈をつけますが、要は、知事

候補の盟友O氏との相乗効果を狙っての辞任だったわけです。

 ところがところが、支援団体から異議申し立てで再審査が行われ、12月15日、今度は

法定数を上回るという結果が発表され、市議会解散の住民投票が行われることになった

わけです。それで今日のトリプル投票になったわけです。

 ところで余談ですが、各自治体で行われる原子力発電所の建設の是非を問うような住

民投票と、今回のようなリコール請求による住民投票は全然違うということ、皆さん知

っていました? 恥ずかしながら、私は今回初めて知りました。その違いは、前者は自

治体が独自に条例を作って行うもので、その結果に拘束されないのに対し、後者は地方

自治法で定められたもので、その結果に拘束されるということです。 (続く)

久田晴生

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