沖縄の伊藤です。
先月15,16日の両日、本校では文化祭が催されました。
私のクラスは(私の念願の)演劇。
設定こそテレビドラマのものを借りたものの、
話自体はオリジナルで20分の芝居を完成させました。
沖縄では文化祭が三年に一度しかない学校がほとんどで
学校における文化の蓄積がほとんどありません。
また、商業演劇も上演が少なく、ほとんどの生徒は見たことがありません。
そんな中で彼らが「演劇」と言ってイメージするものは
小中の学芸会のものしかなく、内心、不満を抱えている子もいました。
しかし、シナリオをカタルシスあふれるものにすること、
展開の時間をできるだけ短くして流れを滞らせないこと、
音響、照明を工夫することなど、
演劇ヲタクの私が某劇団のDVDを見せながら
(ほとんど趣味の域で)指導した甲斐もあり、
多くの観客から称賛をいただける満足の行く出来となりました。
先ほど「指導した」と書きましたが、
正確に言うと「注文をつけた」という方が的確かもしれません。
「この脚本じゃ、見てて、憂鬱になるよ。
見終わったあと、見てよかったと思ってもらわないと
見なきゃよかったと思われちゃう」とか
「照明が照らさなきゃ、どんなに演技がうまくても見えない。
照明は命だからね。臨場感を出すために工夫して!」とか
「音響一つでイメージはぜんぜん変わる。
ぴったりな音楽を見つけられたら、すごく変わるから」
と、具体的なことは殆ど言わず、イメージだけを投げ続けました。
そんな私の注文を、各班のみんなは軽々とこなし、
想像以上のものを作り上げてくれました。
何よりも、多くの生徒が
みんなでひとつのものを作り上げられて楽しかったと言う
感想を書いてくれたのが、担任としては嬉しい限りでした。
ひとりひとりのドラマはたくさんありましたが、
それはまた、来年の京都大会ででも報告できるといいなと思います(^-^)