こんにちは。大阪の井沼です。今夏、新高生研の発足とともに、高校生活指導もリニューアルして教育実務センターから年2回刊となります。2012年夏号から2年間、私が初代編集長を務めることになりました。新しい高生研にふさわしいインパクトのある発信源を創りだそうと思っています。9名の編集委員会メンバーは、8月1日発刊に向けて、すでに4回の編集委員会を開いています。これから、このブログで新機関誌発刊までのエピソードを連載して、がんがん宣伝したいと思っています。
ところで、新誌名は、熱い議論の末に「高校生活指導 18歳を市民に」に決まりました。デザインもすっきりお洒落になっています。最初は新誌名にこめた思いを披露するところですが、それは次回にして、今回は特にデザインのエピソードを先に。
新機関誌デザインのコンセプトは「電車のなかでも読める??」これは滋賀のFさんの提案です。これまでの高校生活指導はいかにも教育運動の雑誌という色が強くて、公共の場で読むのは何となく居心地が悪かったそうです。そこで、M美術大学で表紙デザイナー志望のOさんに「お洒落な本に」と依頼。ご覧のようなデザインになった次第。Oさんから、「頂いたサンプルのような『教材らしさ』よりも今回は小説や作品集のような『大人の人が持ち歩く情報誌』をイメージしました」とのこと。
ところで、Fさんの「居心地の悪さ」って、象徴的だと思います。おそらく以前は、そうではなかったのでしょう。学校や教師が未来と真理を語るエージェントとして一定の尊敬があった時代には。でも今や公務員とか学校関係者とわかるだけで文句のひとつも言われそうな空気って感じますよね。いわば僕たちは毎日、保護者や市民のいちゃもんオーラのなかに身を置いているわけですが、だからといってそこから身を隠すのではなく、また敵対するのでもなく、「知的に議論しませんか?」オーラで返していきたい。
新高校生活指導が、教育専門職と市民の対話を生み出す大人の知的情報誌になればいいですね。だって今、教育はまたまた、命令下のもの言えぬ世界になるか、もの言う市民の知恵を集めて考え合う世界になるかの分かれ道ですから。