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地域で生きる若者、高校生(3) ~「若者」の境界線:となりまちでの出来事から~

 ゴールデンウィークもそろそろ終わりに近づいている。「九連休」なんて羨ましい人も世の中にはいるようだ。しかし、学校というのは意外と杓子定規で5/1,2と暦通りに授業を行っているところがほとんどであろう。むしろ専門学校などの方が柔軟に休みにしているようで。
 さて、私たち夫婦はというとゴールデンウィークらしいことはほとんどせず、私はたまった仕事を片付け、妻はたまっている段ボールの塊と格闘していた。唯一のお出かけは、実家に帰省していた妹夫婦をとなりまちの空港まで見送ったくらいだろうか。妹が私を「知らないおじさん」と教え込んでいるせいか1歳のめいは全くといいほどなつかない。
 さて、空港からの帰りにスーパーで買い物をした。となりどうしのまちで人口規模も主要産業がほとんど変わらないのだが、まちの風景はずいぶんと違う。私の住んでいるまちのスーパーはほとんどが若い夫婦や家族である。となりまちのスーパーの客は若い人もいればお年寄りもいて、中高生がたむろし歩き回っている。一通り買い物を済ませて、キャンペーンの応募はがきを出そうとしていると、金髪のお年寄りが白紙のキャンペーンのはがきを「どうぞ」とよこしてくれた。また、喫茶店で一休みしていると、別のお年寄り夫婦がまたもや喫茶店のキャンペーンのはがきを2枚置いていってくれた。私たち夫婦はどこからみても30代半ばの年相応のかっこうなのだが、まるで若いのにおだちんをあげる感覚だったことに最初は「えっ」という反応をしてしまった。おかげで、喫茶店では犬柄のタオルをもらうことができ、妻はご満悦であった。
 帰りの電車でさっきの出来事を振り返ると、あのスーパーでは意外と私たち世代の客が少なかったことに気づいた。あのまちのお年寄りの方々にとっては30代半ばでも20歳前後の「若僧」と同じように見えたのだろう。「若者」「大人」の境界線はまちによって「まちまち」なのかもしれない。
(北海道高生研 井上)

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