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大会特集①「分科会のオススメポイント」 ◆一般分科会2〔生徒会・総合学習〕「協働の力で、学校をそして社会を変えていこう! (報告者:清水直哉・神奈川)」 文責:内田 理(運営担当)

「協働の力で、学校をそして社会を変えていこう!」と題した「生徒会・総合学習」の分科会ですが、神奈川湘南学園での中1から高2までの5年間の学年実践でもあります。

湘南学園では、「社会の『ナマ』に出会い成長する生徒会」(有薗和子『高校生活指導』213号)で報告されているように総合学習と生徒会の活動が連動した、いろいろなプロジェクト活動がおこなわれ、「外部の本物の大人と出会い、生徒が成長して行く教育実践」がなされているところです。その学園で、中学1年生が5年間でどう成長してきたのかが報告されています。

 

報告されている学年(現高3)は、中1のときに「学力的に厳しく、トラブルが絶えない学年で」「『オレたちはどうせできない学年だから』と自分たちのことを諦めたり卑下したりする言動が多」く、「教室では『死ね』という言葉が飛び交い、対人関係のトラブルは男女問わず毎日のように起こってい」た学年だったと書かれています。

 

その生徒たちが高2のレポートで「『考える』とか、『知ってもらう』ことだけでとどまるのではなく、社会のさまざまな問題や矛盾、困っている人たちがいることを、自分達が解決していく。そういう取り組みに、これからはステップアップしていきたい!」と述べることができるまでになっています。

 

「特に中学生の間は、落ち着かない・話をきけない彼らにどのように対応するかは、学年教員にとって本当に悩ましい問題で、毎日学年の教員で話し合っていました。

・・・・理想と現実の間で1人1人の教員が悩みながら、子どもたちと向き合う日々を過ごし」て、学年づくりをしています。このような中で、生徒たちが中心の学年クラス委員会とプロジェクト活動をつくり、「子どもたち自身が考え、悩み、チャレンジするというプロセスを通して、彼らの中で『学年をつくっていくのは自分たちである』という認識が育まれ、また学年のリーダー集団の間に『仲間意識』」が生まれたといいます。この中学時の実践が生徒たちの変化を生み出す土台になっているようです。分科会では、この中学時の成長を何が生み出したのかを分析できれば良いなと考えています。

 

また、この学年は高2のリーダー学年になったときに、様々な活躍をしています。それはどのようにつくられてきたのかも分析したいところです。様々な行事の活動、いろいろな学び、それらがどう結びつき、生徒たちの変化を生み出しているのだろうか。

 

いろいろ興味が尽きない報告で、大会の分科会で参加者の皆さんと分析するのが楽しみです。

最後に、報告者の清水さんの言葉を紹介しておきます。「彼らとともに歩んだ5年間の中で、わたし自身教員として多くのことを学ばされました」という素敵な記述があります。清水さんが何を学んだのか、分科会での分析・議論を通して参加者の皆さんと共有できると良いなと思っています。

<高生研会員通信No.189より>

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