壮観!2万羽のツバメが集結

 久田晴生

 今大会の初日夜、交流会で「ツバメの集団ねぐらを観る」を行います。
 ツバメは春、日本に渡ってきて、人家の軒先などで巣を作り子育てすることは皆さん
ご存じですね。では、子育てが終わったツバメ(親子)はその後どう行動するかご存じ
ですか。実は、一時的に特定の場所に集まり、そこで1カ月ほど過ごして体力をつけた
者から順に、三々五々南へ渡っていくのです。その集結地をねぐらと言って(「巣」は
ヒナを育てるためだけ)、全国各地にそういう場所があることが知られています。その
中でも最大級のものが宇治川河川敷のヨシ原にあるのです。
 ここには、7月~8月の終わりにかけて、京都盆地で育ったおよそ2万羽のツバメが
集結します。ツバメたちはヨシの茎の中程にとまって夜を過ごします。(地面から襲う
ヘビ、上空から狙うハヤブサから身を守るため、茎の中程で寝る)早朝ここを飛び立ち
餌探しに出かけます。ちょうど宇治川の南には巨椋干拓田(注)が広がり絶好の餌場とな
っています。そして夕方、再び、このヨシ原に戻ってきます。その数2万、空はツバメ
で埋め尽くされます。まるでウンカの大群が来たかのようです。堤防に立っていると、
そのすぐそばを多数のツバメが横切っていきます。ヨシ原のすぐ上を猛スピードで飛び
交います。そして日没直後、一斉にヨシ原に飛び込んでいきます。それはまるで滝のよ
うです。
 では何故かれらはこんな習性を持つのか。それは天敵ハヤブサに襲われないためと言
われています。私は毎年(名古屋に引っ越してからも)観察をしていますが、実際にハヤ
ブサがツバメを追いかけるシーンを観たこともあります。ちなみに、宇治市の東にある
喜撰山(かの喜撰法師ゆかりの地)でハヤブサが営巣していることが確認されています

 ツバメは18時頃から集まり始め、日没10分後にねぐらに飛び込みます。8月3日の京都
の日没は18時58分ですので、19時10分がクライマックス、20分終演です。そのあと、わ
ずかな光の中、コウモリがジタバタ(『うる星やつら』のてんちゃん風)と飛ぶ影だけ
が残ります。
 生活指導とは関係ないですが、京都の自然(歴史も少々)に触れてみようということ
で、今回企画しました。
 行き方は地下鉄烏丸線(竹田で乗り換え、または直結。約30分)で、近鉄向島下車、
徒歩15分です。久田が案内します。ご希望の方は、全体会終了後、受付前に集まって下
さい。双眼鏡も何台か用意します。帰りは京都駅前あたりで食べていこうかなと思って
います。

 注)巨椋干拓田は宇治川の南側にあり、山科川、鴨川、桂川との合流部にできた巨椋
池という大きな遊水池を、1933~41年に食糧増産を目的に干拓したものです。私が最初
に赴任したのはこの干拓田の南端にある西宇治(現、城南菱創)高校です。私が中学の
頃、「日本史地図」を見て京都の南に大きな湖があることを不思議に思っていました。
その長年の謎が西宇治高校赴任で解けた、さらには、干拓田の中の農道を放課後毎日の
ようにランニングしていたという、思い出の地なのです。

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