絹村俊明
分科会タイトルを見て、「2/3」って何だろうと思う方もいらっしゃるかもしれません。その意味は分科会に参加していただければわかるとして、この分科会は、現在、生徒会顧問をやっていたり、これからやる予定である方々はもとより、生徒会指導に少しでも興味がある方にとって、生徒会自治活動づくりについて基本的なことから学べる場になると思います。
実践者である安藤さんの学校は、生徒会規約に生徒総会が位置づいていない、生徒総会という言葉が文面としても載っていない、いわば「生徒総会のない学校」です。生徒総会がないということは、本来、直接民主制であるはずの生徒会に最高決議機関がない、ということですから、どんな生徒会自治なのか、学校・教職員と生徒の関係はどうなっているのか、は容易に想像がつきます。実は、生徒総会が規約にはあっても実質開催されていない学校も含めれば、こういう学校は全国的には少なくないのかもしれません。
安藤さんは、そういう学校の生徒会顧問となり、生徒会執行部に生徒会の活動が「見える」ようになるための実務を教え、体育祭や文化祭の改革を地道にすすめながら、ついに生徒総会開催に行き着きます。
「主権者教育」が叫ばれる昨今、生徒会の自治的活動も主権者を育む教育活動として意味づけなおされつつあります。政治教育としての生徒会指導の重要性は今後も注目されていくでしょう。
安藤さんが目指している「生徒による、生徒自治、学校自治への政治的参加」はどのように実現できるのか、その可能性を実践分析の討論の中でいっしょに探り合おうではありませんか。多くの方々のご参加をお待ちしています。