レポートは、生徒会顧問としてのM先生のこの一年の活動報告。主に行事関して生徒とのやりとりのなかで起こったことへの反省と生徒の成長についてであった。
担任として学校行事を経験しておらず、年間の流れというものを把握しきっていない状況で中学生徒会顧問を一人で担当。生徒部長・学年団のフォローはあったが、顧問の任務についての認識や方針などを持つ余裕なく任務にあたっており、“都度対応”するしかなかったという点で、生徒との意思疎通に困難があったのかもしれない。
しかし、例会での討論を経て、以下のような生徒の成長を共有できたと思う。●M先生が貫いた、生徒同士が考えたものを「企画書」という形にしてまず持ってこさせるというところから、生徒は自分たちの意見を通すために、「積極的な試行錯誤」をすることができた。●教員や学校というもの対して、自分たちが「盛り上げたい」「変えたい」と思っていた生徒たちが、さまざまな経験をし考え抜いた結果「先生に頼るべき所は頼る」という、他者へ協力を求めるという「折り合いをつける」考えにたどり着いた。
例会を通じて、生徒会顧問の任務はどこで知るのかや担当する教員の育成について課題があるのではないかとも感じた。私も含め、担任未経験で一人顧問というのは特殊な状況でのスタートであったということや他校の状況や取り組み方を具体的に聞くことができ、違いを知ることができた。今後はより詳しく実践例などを紹介し合えれば、さらに意義のある会になっていくと思う。生徒との意思疎通や生徒会執行委員会の進行方法などを有意義に進めていく方法なども学んでいくことが状況の改善につながるように感じた。
一方で「顧問とは何をするべき存在か」という大前提で自分自身が躓きつつあることも痛感させられた。今回はそれに対して踏み込んだ議論はされなかったが、生徒に寄り添い、意見や活動を活発化させ、それをフォローしていくというやり方にもさまざまなケースがあり、対応が行われているはず。生徒会だけではなくクラブ活動なども含め、ぜひいろいろな方のご意見を伺いたいと思った。(K)