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「細腕学生旅行紀シーズン1(インド編)」②

こんにちは。沖縄高生研の照屋です。心地よいポカポカ陽気が続いています。新年度が始まりました。4月7日の始業式・入学式・新入生オリエンテーション・LHR、翌日からの通常授業、そして最初の土曜日には全学年の必修模試!とタイトなスケジュールで生徒たちは(特に新入生)大変だったと思いますが、同じように先生たち(特に新任職員)もかなりパタパタしていました。僕自身も新しい部署での仕事と、新しい教科書の教材研究でかなり忙しいです。

さて、インド旅行紀の続き。深夜12時近いインディラガンディ国際空港ロビー。窓の外から伸びるゾンビのような「無数の手」と叫び声とは…….
「おい!おまえ!こっちへ来い! いいホテルがあるぞ!」「いや、こっちの方がいいホテルだ!こっちへ来い!」(実際は英語。「Hey you, come here! Good hotel!」という感じ。イギリスの植民地だったので英語を話す人がけっこういた。)という何十人もの客引きの叫び声でした。その当時のインドでは、航空券を持ってないと空港の建物には入れませんでした。でも、客引きのおじさんたちは稼ぐためには夜中だろうと外国人観光客をホテルへ呼びこむのに必死に働かなくてはならなかったのです。知り合いが経営しているホテルや宿に観光客を連れてくるとリベートがもらえるそうで、なりふり構わず窓の外から手を伸ばして旅行者を捕まえようとします。初めての海外旅行で見た強烈な光景でした。うっかり窓の近くによろうものなら、それこそゾンビ映画のように捕獲されて食われてしまうんじゃないかと思ってしまいました。沖縄を出発する前は「インドに行ってくるぜ!」と少しカッコつけていましたが、実際に着いてみると、「海外に来てしまった」と初めて不安になりました。

貧乏旅行で行こうと決めていたのでホテルの予約は全くせず、さらに空港から出たとしてもどこに向かえばいいのか全然あてもありませんでした。今になって考えると、本当に無謀だったなあと思います。「客引きゾンビの手」から離れ、少し心が落ち着いたところで今夜の宿をどうしようか考えました。すると、日本人らしき男性が二人、ウロウロしているのを見つけました。彼らはどちらも眼鏡をかけ、スリッパを履いていました。思い切って話しかけてみると、京都からやってきた大学生タカシと大阪からやって来たヒロシでした。彼らも海外旅行は初めてで、なんと二人とも外国語は全く話せないと事!度胸あるなあと感じました。彼らも宿を決めてなかったので、取りあえず僕を含めた三人でしばらく一緒に行動することにしました。インフォメーションのごついおじさん(シーク教徒だったのでターバンを巻いていた)にホテルを紹介してもらい、そこへ向かうためのタクシーも手配してもらいました。空港の外へ出て、どうやって「客引きゾンビの手」から逃れたのか覚えてません。記憶があるのは、タクシーで夜道を走っている時に「牛が多いなあ..」という事でした。ヒンズーの教えで牛は聖なる動物なので、牛さんたちが道路を占拠していても彼ら(彼女ら?)を無理矢理どかす事はできません。車の方がよけなければなりません。いろんな牛(標準体型?もいればガリガリにやせた牛も)が道路やそこら中にたくさん寝ていて、そのたびにタクシーが速度を落としてよけていたのを覚えています。真夜中、外国の暗い道中でのタクシー。このまま三人とも人気のない場所に連れていかれ、身ぐるみはがされてしまうんじゃないか…….と考えた事も覚えています。
 やけに長い間、タクシー乗っていたような気がしますが、なんとかホテルに着きました。

  ようやくリラックスできてぐっすり眠れるかと思いきや…………..(続きは次回)

インド2.fw
(独立記念日の人集り)
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