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地域で生きる若者、高校生(4)~「通い住民」という考え方~

 そろそろ高生研らしい話題をしなくてはと考えつつ、このブログの題材を探しているのだが、ここ1週間は一つどころに落ち着くこともできず、実習巡回の保育園回りと学会の東京出張であっという間にすぎてしまった。
 私の今の生活スタイルは典型的な「職住接近」である。同じ地区に私の勤める大学もある。その割には住み始めて三カ月もたつのに地域行事の一つも出てないので、そのメリットはあまり活かせてないかもしれない。と、いうのも私がいる地区が新しいまちで、回覧板など日常的なコミュニケーションツールはまだこれからという状況からである。
 さて、私の所属する学科の学生は半数近くを近くの大都市出身(在住)で占められている。近隣市町を含めてこの大学を「地元」と言える学生はおそらく2割もいないであろう。また、一人暮らしの学生も2割ほどいるが、新しいまちであるが故、日常的には住民とのつながりはほとんどないようである。
 しかし、まちの教育関係者からするとわが大学はある意味「顔なじみ」である。それは通学合宿や障がい児支援をはじめ、地域教育がかなり活性化されているわがまちでは、わが大学、特に教員養成を行うわが学科の学生のほぼ全員がどこかのボランティアに関わっており、サークルをしながらの複数のボランティアのかけもちもめずらしくないのである。
今日、巡回指導で訪れた保育園で、子どもへの関わり方について園長がとても感心してくださっていた。私がボランティアの話を紹介すると、「大事だよねえ。現場では勉強ばっかりで頭でっかちよりも、フットワークの軽い方が保育士としては当然、役にたつからね」と一言。また、昨日の酒席では、私の研究室の先輩であるまちの社会教育主事も「子どもに関わることで、地域も学生も、子どもと一緒に変わるんだよな」と言ってくれ、現場レベルでの大学との連携の意義を強調してくれた。
 高校も大学区になって久しい。あちこちのまちから生徒が集まっては、授業終了のチャイムとともに雲の子を散らすようにいなくなる学校も珍しくない。大人のみなさん、ぜひ、通い婚ならぬ「通い住民」として、地域の学校に通う高校生や学生を社会参加させる機会を考えてみませんか?教員のみなさんは、声をかけてくれる貴重な住民の方々の受け入れ態勢を。そんなたいそうなことはいらないでしょう。基本的には「お任せ」し、生徒・学生の活躍の場となおらいの「酒席」に顔見せする。そうしているうちに、あなたも立派な「通い住民」になれますよ。
                                         (北海道高生研 井上)

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