日: 2025年7月12日

一般分科会3 [生徒会] 生徒の意見表明で学校が変わる

なんと、びっくりすることに生徒総会をやらない学校が北海道では増えている。生徒からの意見もない、形骸化していてやっても意味が無い、などが理由らしい。教師も楽だ。でも、これってそもそも規約違反だし、意味が無いなら意味のある生徒総会にすべきだ。山本の実践は三者協議会にはじまり、生徒総会だけでなく、意見や要望書・談話などが飛び交い、生徒の声を思いっきり聞き、要求につなげる。まるで1つの「くに」のような取り組みである。

・ここがいい①「義務を果たして権利を叫べ」じゃないところ
 山本の根底にあるものは、「生徒の意見表明は誰に対しても保証されるもの」であり、意見が尊重されているという経験は社会への積極的参加につながるという人権感覚だ。「従順な生徒を作りたがる学校」ではなく、おかしいことは、おかしいと叫ぶ。それは実現しなくてもいい。仲間の要求を聞き、行動することが重要だ。山本は生徒にどんな声をかけ続けたのか。そこを深く追求したい。

・ここがいい②「要求を叫び、成長する生徒」
 実践では「女子のソックスも黒と紺を」、「男子の髪型に自由を」、「行事でスマホを使いたい」、「メイクをしたら元気に学校に来れるのに」など、生徒の要求はかわいいというか、すぐに実現できそうな、社会ではごくごく当たり前のことだ。でも学校では簡単に「だめです」となる。生徒会執行部は三者協議会、生徒総会や校長に要望書を提出し、その要求の意味を理論的に展開する。「これからもがつがつ要求を出して新しい学校をつくりたい」(生徒会長のことば)と生徒も変化していく。「どうせ何を言っても変わらないし」とあきらめない学校づくりを学びたい。

・ここがいい③「でも、ちゃんと敵はいる?」
 山本は文化祭の新企画を提案するが学年主任は、「もう、決まってる。生徒がワチャワチャするのは苦手だ」と一度は拒否をされるが、「みんなのリアル動物園」(高校生活指導219号)を実現する。「メイクをしたい」という要求は実現しないが服装指導が威圧的でなくなった。「遠足をしたい」も実現はしなかった。「生徒は刺激せず、従順に。生徒会行事はなくす方向で」という教員は多い。実践には書かれていない山本対教員集団の戦い方があるのでは。ぜひ、全国大会で深めましょう。