日: 2023年7月27日

大会特集②「問題別分科会編~提起者からの報告概要~」問題別分科会3 「地域高生研の『外』と『内』をつなぐ」

提案趣旨

熊本高生研(サークルおよび会員)は、「高校生を市民に!」を目標に教育実践を行い、例会で報告しあい、意見を交換し、そして感想などを通信に掲載し、学びあっている。しかし高校の教員の取り組みや学びだけで、「高校生を市民に」することは難しい。だから熊本高生研では、“市民”と手を繋ぐことを選択した。会員とつながりのある高校生も大学生も、親たちや議員も毎月の例会に参加し、時にはレポート報告をしてもらい、共に学びあっている。この共同の学び合いが「シチズンシップ育成への近道」だという認識が、私たちの中で深まってきた。

 

熊本高生研の活動スタイル

熊本高生研の例会や大会には、通信制に通う高校生やその保護者が参加し、時にはレポーターとして不登校体験を話してくれる。不登校の「当事者」の本音を聴ける貴重な機会である。このような積み重ねがあったことで、問題別分科会「不登校の子どもたちとその家族」を2021年全国大会で実現できた。またその後、スピンオフ原稿も3本、保護者が全国通信用に寄稿してくれた。互いの意見を聴きあい「違う意見っておもしろい」と高校生・大学生・保護者・教員が実感し、互いにエンパワーメントされている。

「18歳を市民に」と掲げる高生研「会員」としてどのような「市民」的活動の展開が求められているのか。主権者教育は、私たち「高生研会員」から「高校生」へのバトンパスであり、同じ「市民」として地域にある社会的課題と社会的要求の分析を行い、共に課題の解決方法を考え、取り組むことだと考える。

高生研では、1~5の研究指標にもとづき研究活動を進めている。この研究指標は、一年以上にわたる議論をもとに、つくられたが、今後、研究の進展と教育を取り巻く情勢の変化により改変されることもあると但し書きがある。

今回の分科会報告には、最近の例会のレポーター4名が登場。熊本高生研がどのような学びあいをしているのかを追体験してもらう。そして「高生研研究指標」に基づく高生研活動とは何か、分科会参加者と意見交換を行い、求められている高生研活動を明らかにしたい。(レポートは、まるっと「熊本編」に掲載)

 

「高生研研究指標」(1997 8.1 改正)

1 私たちは、憲法と教育基本法の平和と民主主義の理念を今日的に発展させる

立場から、人権の発展を目指すグローバルな動向に学び、すべての子ども・青年

の個人的権利と集団的権利の実現につとめ、民主的な高校教育を追求する。

2 高校生が学校をはじめとした生活の中で、多様で豊かな社会関係をとり結び、

主体的・創造的な学びを獲得し、他者と共存・共生するわざや見通しを身につけ

よう指導する。

3 高校生が自治的な諸活動をつくり出し、青年・父母・市民と協同・連帯して

社会の発展に参加する中で、社会の民主的形成者としての品性と自治的能力を身

につけるよう指導することを原則とする。

4 個の成長と集団の発展の関係に着目した「集団づくり」の実践的伝統を引き

継ぎ、国家および市場による教育支配に対抗しうる文化・社会・学校を創造する

新たな実践の筋道を探る。

5 広く子ども・青年、父母、地域住民、近接領域の専門家と交流・提携しつつ、

教育慣行と教育政策・制度の民主的転換に取り組み、十代のこども・青年の自立

に関わるすべての教育機関の総合的発展に寄与する。

<高生研会員通信No.189より>

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