工業高校三年生が、福島の人たちに聞きたいこととその答え

                                   熊本高生研    藤川 秀一
<この取り組みの簡単な紹介>
 私の長男が昨年9月から今年1月まで、6か月限定で福島(郡山市)へ転勤したので職場の女性(20代後半)に「工業高校生(三年)」から託された質問を尋てもらいました。中盤の「私たちがやれること」の1~4は、私と長男が一緒に考えことです。12月上旬の考査問題に同じ設問を出しました。工業高校の生徒たちの反応はレポートの最後です。
<福島県の方への質問とその答え>
問・私たち熊本県人が災害を受けた方々のためにできることは何かありますか?
答・特にはないですが、もしなにかできる機会があればやれることをやって欲しい。
問・今回のことで日本政府の対応や世界の国々の対応で、身を持って感じたことはど  なことですか。
答・日本政府の原発事故情報のいい加減さに腹が立った。
問・福島第一原発事故後、体調の変化はありましたか。
答・特にありません。
問・今後も福島に住み続けたいと思っていますか?
答・今のところはなんとも言えない。住まざるを得ない。
問・国に今一番やってもらいたいことは何ですか?
答・原発事故対策、原発の安定化や放射能の除染など。
問・震災の前と後では、生活や意識はどのように変わりましたか?
答・放射能の影響に敏感になった。例えば赤ちゃんのミルクを作る時、水道水ではなくミネラルウォーターを使う。(飲み水やお米を研ぐのにミネラルウォーターを使う人ちもいるようです。)
問・生活の中で苦労することは何ですか。
答・子どもたちに放射能の影響が及ばないようにすること。(ちなみに一万円前後の放射線測定器がドラッグ店ではよく売れているそうです。これはエアカウンターという機械です。福島を中心に保護者の方が購入してます。ほぼ他県では販売されていません。テレビで放射線量がでてましたが、あくまでその地域の中心地で測っているだけであり同じ市町村内でも場所によりかなり誤差があるようです。)
問・東京電力のことをどう思いますか。
答・早く事故を収束させて欲しい。
問・原発について今どう思ってますか。
問・日本各地の原発はすべてなくした方が良いと思いますか。
答・ないならそれに越したことはない
問・原発だけが悪いと思ってますか、悪いのは有り得ないレベルの地震や津波のせいゃないでしょうか。
答・悪いのは地震ではなく、事故を起こした原発です。
問・前の福島に戻ると思いますか。
答・わかりません。戻って欲しいです。
問・義援金はちゃんと届いていますか。
答・義援金は関係ありません。放射能は東電の責任ですから。
問・自分と同じ高校三年生もいると思いますが、就職や進学はどうなってますか。
答・福島県内には就職しない方がいい、県外に就職した方がいいという話しもあるそ  です。
問・今高校生はどういうことを目的として生活をされていますか。
問・震災以前の生活と比べると今の生活はどうですか。
答・基本的には変わらない。放射能の心配を除けば。
問・震災があってから約半年、大変なことがたくさんあったと思いますが、その中を  きて中で心の支えになったものはありますか。
答・家族や恋人、友人が一番の支えになった。
問・これから先どんなことが不安ですか?
答・(記録なし)
<私たちがやれること>
 「もしなにかできる機会があればやれることをやって欲しい。」という福島の人へ答として。
1.何ができるかを考えることこそが、できることの第一歩ではないだろうか。
2.被災者、被災地のことを記憶し、周りの人たちに伝えること。
3.生きたお金を使うこと。被災地・被災者に還元されるお金の使い方をする。熊本の 鶴屋で東北3県の物産展があれば、そこで物を買う。被災地を旅行し、例えば風評被害にあっている会津若松に観光してお金を使う。
4.しっかり働いて復興財源となる税金を払う。
 ここまでをプリントして生徒たちに読んでもらいました。そして、
<期末考査の「被災者や被災地に対して、わたしたちが出来ることは何でしょうか。」  という問題への3年生の回答と感想>
・この質問の答えにある日本政府の原発事故情報のいい加減さというものは、本当にそのとおりだと思いました。今回の原発事故では炉内の水位や放射能についての情報がはっきりしていなくて、ましてや隠ぺいまでもしていたりして本当に対応がいけなかったと思います。これからできることとしては、自分は電力会社に行くので、発電部門などに携わった時には、しっかりとした正しい情報を伝えていかないといけないと思いました。
・被災地から離れている私たちが出来ることは、募金と早い復興をいのる事だと思います。自分は被災地に行って人助けなどはできないので、自分に出来る一番の事だと思います。
・今すぐ出来ることは義援金だけ。直接出来ることはないと思いますが、これから自分たちはいろいろな土地で日本の発展に貢献します。具体的な例は挙げられませんが自分たちが一生懸命行うことは、巡り巡って福島の人たちの利益になることはまちがいないと思います。自分も電気関係の職に就くので、自分が本当に出来ることを早く見つけだしたいと思っています。できるだけ早く、どのような形ででも福島や周りの県の人たちの力になれたらと思っています。
・今、僕たちがやらなければならないことは、今をしっかり生きることなんじゃないかと思います。また、4月から仕事を始めて、被災地の復興のために生産することだとも思います。
・食料を届けたり、節電することもとても大事だと思う。でも自分が一番大事だと思うのは、福島で起きてしまった事故を自分たちは起こさないことだと思います。福島の人たちの経験を絶対ムダにしてはならないと思うので、自分はこれができることだと思います。
・福島県の人々の原発事故への思いを感じとり、まずそのような原発事故が起こらないように、自分達のような専門の知識を持った者達で頑張り、事故の防止に努めなくてはいけないと思う。
・被災地の人たちに質問と答えを読んで、原子力発電所に対してのいかりがすごいと感じました。放射能は人体に影響を及ぼすものなので、はやく除染してほしいと思いました。それと水の大切さを改めて感じ、節水に心がけようと思いました。
・被災地やそこにいる被災者の要望に応えてあげる事だと思う。義援金や復興の為の応援は勿論大事だけど、それ以上に被災した地域の人達の要望に応えてあげないと、ただ単に支援物資や義援金を送ってハイ終わり、という風な感じに見えてしまい、他人事のように感じてしまうところがあった。それならいっそのこと、大変かもしれないけど一人一人に要望を聞いて、もし、あるならそれに応えてあげた方が助けになる思う。
・被災された方に直接してあげられることは出来ないかもしれないが、政府がより、この問題に対応出来るように他の問題を軽減できたらと思う。そのために節約など小さなことから社会に貢献していかなければいけない。
・今私たちに何ができるかと言われれば、義援金を送る、必要品を送る、また復興をいのることしかできないと思います。原発問題も含め、今の私たちに出来ることは一握りもないと思います。だからこそ「できることはやる」そして「他人ごとにしないことが、今私たちがすべきことだと思います。「協力」「助けあい」が大切だと感じた一年でした。
・まずは募金をしてお金を送る。そしてもし被災者と会ったら快く受け入れてあげ、風評に惑わされず、正しい知識を持つ。将来同じことが起こらないよう高い技術をこれから学んで身に付けていく。
・自分一人で被災された方々になにかしてあげることはないと思うけど、被災された方々の中でも下向きな考え方になっている方々がいると思うので、テレビなどを使って少しでも元気を与えられたらいいなあと思います。
・私たちに出来ることは、これから社会に出ていく上で、一生懸命働いていろいろなものを買って経済を発展させることだと思います。直接被災地に行ってボランティアをすることも大切ですが、なかなか行く余裕はありません。行けないなら行けないで九州から東北へパワーを送って、日本国民全体で東北の復興を支えていけたらいいな思います。
・被災地の為にできることは、自分は、風評被害を減らすことが大切だと思います。実際に現地の食べ物で放射性物質が検出されていないものなら食べても大丈夫だし、食べ物が売れることによってお金が入り復興も早くなると思うからです。
・やはり地震が起きた前と後では、ずいぶん生活が変わったんだと思います。原発事故情報は隠さないで、正確な情報を伝えれば良かったのにと思いました。早く前の福島県に戻ってほしいです。
・今福島はしっかりと立ち直ろうとしていると思います。それを忘れないで生活をしていくこと、それが一番大事なのではないでしょうか?。(原文のまま)
(ふじかわしゅういち)

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