「“新高生研”って何が新しくなるんだろう?」

 滋賀の藤本です。現在、新高生研仮事務局長の任にあります。
 1月31日付けの久田さんの記事(「新高生研に願う・その1…単行本を出そう」)に応答します。「”新高生研”って何が新しくなるんだろう?」と久田さんは問います。それについてのあくまで私の個人的な考えですが、このブログに書くことで私なりの考えをまとめてみたいと思います。
 現在の高生研は、会則で見る限り、確立した理論を一般会員に普及していく組織の作りであったということができるのではないでしょうか?それに対して新高生研は、さまざまな現場の実践にもとづきながら新たな理論を作っていく組織の作りであるということができるのではないでしょうか?
 そのように考える理由を現会則にもとづいて述べます。
 現在の高生研には常任委員会という機関があり、「常任委員会は、本会の最高指導機関である」(会則の5の(2))とされています。いわば常任委員会と一般会員には指導する者と指導される者という関係があるということでしょう。集団づくり論という確立した理論を常任委員会が指導し、一般会員はそれを指導されるという関係が会則の前提にあったのではないでしょうか?
 また会則の7には「本会員の権利と義務」として次のような規定があります。
 (1)会員は各県毎に支部を結成する。
 (2)機関誌の普及につとめる。
 (3)会員拡大につとめる。
 (4)機関誌が送付される。
 (5)各種例会に常任委員の派遣を要請することができる。
 この5つのうち、(1)から(3)は会員の義務でしょう。また支部という表現からも中央の組織と地方の支部という上下関係(上部組織と下部組織)が想定されています。
 (4)と(5)は会員の権利ということができると思いますが、その権利にしても、みんなで議論して理論をつくっていくという権利というよりも、先ほども言ったように最高指導機関としての常任委員会(常任委員)から理論を与えられる権利と読み取れます。
 このように「本会員の権利と義務」を見ても、確立した理論を常任委員が一般会員に普及していくことを想定した組織の作りであったということができるのではないでしょうか?
 しかし生徒(若者)の現実は、集団づくり論で上手くいくような状況ではなくなってきました。生徒(若者)の現実をもう一度捉え直し、実践と理論を問い直す必要が出てきたのだと思います。そして組織形態自体が、現場の実践にもとづいてたえず理論を作り出すことのできる組織に再組織される必要が出てきたのではないでしょうか?
 新高生研では、支部はつくりません。もちろん各都道府県ごとの高生研は存在しうるでしょう。それは各都道府県の高生研会員がつくる都道府県単位のサークル組織です。全国と各都道府県のサークルは、上下関係ではありません。
また最高指導機関である常任委員会もおきません。
 機関誌グループ、大会グループ、全国通信グループ、理論研究グループという有志グループをおき、それぞれのグループが機関誌を作成したり、大会の計画運営を担ったりします。  
 有志と言っても、やりたいときだけ参加するというものでものではなく、グループ員は各活動の担い手として責任を負います。(やりたいときだけというオブザーバー的な参加も可能ですが。)活動を担う意志のある会員なら誰でもグループ員になれます。
 各グループはたんに実務を担うものだとは私は考えていません。理論研究グループは言うに及ばず、機関誌グループにしても、大会グループにしても、全国通信グループにしても、たえず理論的力量を高めていく必要があるでしょう。機関誌や全国通信にどんな実践を載せていくのか、どんな論文を載せるのかを考えなければなりませんし、大会のレポートをどのレポートにするのかについての判断も理論的な力量がなければできないでしょう。でなければそれぞれの活動は質の高い活動にはならないでしょう。それぞれのグループ員が理論的に高まる必要があるのです。4つのグループ活動のそれぞれがそれぞれの活動形態に応じて理論的力量を高めていくのです。
 各グループのチーフは、全国に分散することになるでしょう。関東への一極集中ではなくなります。その活動の中心としてもっともふさわしい人になってもらう必要があるからです。
 現在の高生研には全国委員会という一種の代議制の組織があります。会費の多くはこの全国委員会の旅費に使われています。しかし新しい高生研では、まずグループ活動を重視します。なぜならすでに述べたようにそれぞれのグループがそれぞれの活動形態に応じて理論的力量を高めながら活動を作っていくことを重視するからです。
 現在の高生研は確立された理論を普及する組織の作りであったと言いました。その理論の普及のための組織の一つとして全国委員会を位置付けていたのではないでしょうか。たとえば、会則の5の(3)に全国委員会は、理論研究を行う機関ではなく「全国運動に責任を負う機関である」とされています。全国運動とは理論の普及ということではないでしょうか。
 もちろん実態はそうではなかったし、極端な言い方をしているかもしれません。しかし、上に挙げた会則を見る限り、そういう組織の作りであったということです。
 それに対して、以上述べてきたように、新高生研の組織の作りは、多くの一般会員をまきこみながら、さまざまな現場の実践にもとづいてたえず新たな理論を作り出す組織の作りになっているということが言えるのではないかと思います。
 (新会則の案についてはまもなく発行される会員通信をご覧ください。)

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